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ダビド・イェッセン(チェコ)のあん馬/2019年世界選手権の演技

チェコから唯一の出場、ダビド・イェッセン選手。
2019年世界選手権の個人総合の結果から、オリンピック出場を決めていた選手が怪我の影響で出場を見送ったことにより、リザーブとして急遽五輪出場が決まった選手です。
これで、リオ五輪に続き2大会連続での出場を叶えました。

さて、今回からはあん馬のグループⅠに当たる交差系の技、「セア」と呼ばれる動きについて紹介します。

セアという動きは、あん馬という種目が実際の馬を使って行われていたようなはるか昔から使われていた技。
両腕で体を支持しながら脚を馬体の前後に置き、振動とともに脚を交差させることで脚の位置を入れ替える動きを基本とします。
技名を【正交差】という技になります。

セア

そしてこちらは正交差に対して【逆交差】「バックセア」という動き。
セアはつま先が向いている方向へ振動させて脚を交差させますが、バックセア(逆交差)は、つま先が向いている方とは反対方向に振動させて脚を交差させるものです。

逆セア

この2つを基本のA難度として、様々な要素を加えることで難度が上がっていきます。
今回紹介するのは「ひねりセア」です。
先ほどのセアの動きにひねりの要素を加えるとB難度になります。

ひねりを加えない場合、交差させると、脚の前後の位置関係は逆転します。
左脚を自分から後ろ方向にに置いた状態でセアを始めた場合、交差をすることすることで左脚は自分の前にあることになります。

セア 丸付き

これに、ひねりを加えることで、交差させて技が成立した瞬間も脚の位置関係は変わらず、自分の向きだけが変わることになります。
これは【正交差ひねり逆交差入れ】という技になり、B難度になります。
【正交差】と同じように振動を始めて、ひねった後に【逆交差】と同じように振動を終えるという技です。

ひねりセア


イェッセンの母親は1988年ソウルオリンピックにチェコスロバキア(当時)の代表として出場したハナ・リクナという選手。
チェコで生まれ、一度はアメリカ国籍を取得しましたが、再びチェコ国籍に戻り、祖国チェコ代表としてオリンピックに挑みます。

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今回紹介しているのは、【正交差ひねり逆交差入れ】ですが、これが「正交差ひねり正交差入れ」だとA難度になってしまいます。

ただ上半身をひねるだけでは難度は上がりません。


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