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ジョー・フレイサー(イギリス)の平行棒/2019年世界選手権予選の演技

イギリスのエース、ジョー・フレイサー選手。

6種目を高いレベルでこなすオールラウンダーでありながら、2019年には種目別平行棒で金メダルを獲得しています。
さらに、今年のヨーロッパ選手権では種目別あん馬でも銅メダルを獲得するなど、複数種目で活躍が期待されます。

ジョーの平行棒は独特の演技構成で、珍しい技がたくさん入っています。
ひとつずつ紹介しましょう。

まずは「車輪単棒倒立」【ピアスキー】という技です。
以前「棒下宙返り倒立」を「単棒倒立」に収める【シャルロ】という技を紹介しましたが、これは【後方車輪倒立】にも使うことができます。

ノーマルの【後方車輪倒立】はC難度ですが、【後方車輪単棒倒立】になるとD難度になります。

ピアスキー


次に【タナカ】という技。
前回の記事で2回宙返り系の技を紹介しました。
その際に【ベーレ】には発展技が多いとの記述があったのを覚えていますでしょうか。
【タナカ】は【ベーレ】の発展技になります。

【タナカ】「懸垂前振りひねり前方かかえ込み2回宙返り腕支持」というF難度の技で、【ベーレ】に半ひねりを加えた技になります。
前回の記事で尤浩もこの技をやっていました。

タナカ

この【タナカ】という技は日本の田中光選手の名前がついています。
本人は「ヒカルX」と命名したそうですが却下されました。
田中光さんは現在、日本女子チームの強化本部長を務めています。
タレント活動もしており、吉本興業に所属しているそうです。


続いて【タジェダ】というE難度の技です。
この技は「棒下宙返り直接後方かかえ込み宙返り腕支持」というトリッキーな技で、ひと目見ただけではどうなってるのかわからない技です。
見てみましょう。

タジェダ

難しい技ですね。
技表記の通り、「棒下宙返り」から直接、後方宙返りをする技です。

この技は実際には「Tejada」(テハダ)という表記なのですが、当初は誤植により「Tajeda」(タジェダ)となってしまっていました。
日本のルールブックではいまだに「タジェダ」という表記になっています。
なので【テハダ】が本来の表記という事になります。
この技は【テハダ】です。


希少技が豊富なジョーの平行棒。
③棒下宙返り倒立の後、④【ピアスキー】⇒⑤【タナカ】⇒⑥【テハダ】と希少技を3つ続けて実施しています。
おもしろい演技構成です。

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ところで気づきました?
僕のnoteのURLに「tajeda」と入っていることを。

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