見出し画像

イワン・ティホノフ(アゼルバイジャン)の鉄棒/2019年世界選手権予選の鉄棒

アゼルバイジャンから唯一の出場、イワン・ティホノフです。
ティホノフはロシア生まれで、ロシアの選手として活動していましたが、強豪ロシアの中で代表になるのは難しいと、2018年にアゼルバイジャンに国籍を移した選手です。移籍したその年からアゼルバイジャン代表として世界選手権に出場しました。
東京オリンピックには、個人総合で出場します。

ティホノフの鉄棒は、前回紹介した、【コバチ】、《屈身コバチ》に続く第3の姿勢、《伸身コバチ》を実施しています。

抱え込みのコバチがD難度、屈身のコバチがE難度と姿勢が変わると難度が上がっていきましたが、《伸身コバチ》は、《屈身コバチ》と同じE難度なんです。
屈身でやるより伸身でやる方が高さも回転力も要るのですが、難度は変わりません。それでも、屈身コバチより伸身コバチの方が実施する選手は多いんですね。
内村選手がブレットシュナイダーをやる前は、鉄棒では必ず《屈身コバチ》をやっていたので、体操ファンにはよく見る技としてありますが、《屈身コバチ》って実は世界的にやる選手が少ないレア技なんです。

《伸身コバチ》は体の大きい選手は特に映えるカッコいい技です。
特にティホノフの実施のような、体を反る局面が見えるとなお、迫力があります。
ティホノフの演技の《伸身コバチ》は足が割れているものの、スムーズに車輪に繋げていて好印象な実施です。


これまで、トカチェフ系・コバチ系と手離し技を紹介してきましたが、
手離し技以外の技も覚えときましょう。
鉄棒の華は手離し技ですが、それ以外の技も何をやっているのかがわかると、鉄棒の理解がより深まると思います。

今回もうひとつ紹介するのは【シュタルダー】【エンドー】という技です。この2つは平行棒の【ディアミドフ】【ヒーリー】のように対になる関係の技で、【シュタルダー】を逆再生すると【エンドー】【エンドー】を逆再生すると【シュタルダー】の動きになります。
セットで覚えましょう。

まずは【シュタルダー】です。
【シュタルダー】は「後方開脚浮腰回転倒立」という技です。

シュタルダー

平行棒で既に紹介している【棒下宙返り倒立】の動きを鉄棒でやっているイメージですね。

【エンドー】「前方開脚浮腰回転倒立」という技。
【シュタルダー】の「後方」の表記が「前方」に変わっただけです。

これは【シュタルダー】を逆再生した技になります。

エンドー

この2つの技を基本形として、ここからひねり技を加えることで発展していき、難度が上がっていきます。
まずは上記の基本形を覚えましょう。

画像1






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?