フェルハト・アリカン(トルコ)の平行棒/2021年欧州選手権種目別決勝の演技
トルコのオールラウンダーであり、平行棒のスペシャリスト、フェルハト・アリカンです。
あん馬と平行棒を得意としていて、特に平行棒では、世界最高Dスコアを持つ選手です。
トルコは団体での出場権を得られなかったにもかかわらず、個人枠で4人の選手が東京オリンピックへの出場を決めました。
今回はアリカンの平行棒から、平行棒のグループⅡ:腕支持振動技の中から高難度技を2つ紹介します。
以前、【ツイスト倒立】と【ディアミドフ】という技を基本形として紹介しました。
そして【ディアミドフ】は【後方車輪倒立】の動きと組み合わせて《車輪ディアミドフ》という技に発展させることができるということも紹介しましたね。
【ツイスト倒立】と【ディアミドフ】は【前振り上がり】の動きと組み合わせることでも難度を上げることができます。
【前振り上がり】も以前、グループⅡの基本的な技として紹介しました。
腕支持から【ツイスト倒立】をするとこのような技になります。
これは「前振りあがりひねり倒立」というE難度の技です。
腕支持の事を「アーム」と呼ぶため、《アームツイスト》と呼ばれたりもします。
そして、腕支持から【ディアミドフ】を組み合わせると、こうなります。
これは「前振り上がり片腕支持1回ひねり倒立」というE難度の技で、【リチャード】という名前が付いています。
アリカンはこれらの動きの基本となる前振り上がりがデカいのでこれらの技ができるのも納得です。
アリカンは4月に新型コロナの陽性反応が出てしまい、一定期間隔離されました。
その影響で同月に行われるヨーロッパ選手権の準備が数日しかできなかったにも関わらず、種目別平行棒で金メダルを獲得しています。
アリカンは子供たちのため、トルコ体操の発展のために体操アカデミーを設立し、引退後は自身のキャリアをアカデミーに捧げるそうです。
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