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アレクサンドル・カルツェフ(ロシア)のゆか/2021年ロシアカップの演技

強国ロシアの団体メンバー、アレクサンドル・カルツェフです。
今年のヨーロッパ選手権の予選で、ロシアのエース陣に続く3位に入り、大陸枠を勝ち取った立役者。
これにより、ロシアは団体4人と個人2人、一国が代表を派遣できる最大人数である6人の枠を勝ち取っています。
そのうち、団体4人のメンバーに選ばれたのがカルツェフというわけです。
まだ19歳、世界選手権にも出ておらず、オリンピックで初代表となりました。

今回はカルツェフのゆかで、ゆかのグループⅠ:アクロバット以外の技からひとつ紹介します。
あん馬で基礎となる旋回という動きがありますが、これをゆかで実施することでも難度を得ることができます。
あん馬で紹介した下向き転向(ロシアン)という動きがありましたね。

ロシアン

これをゆかでやることで回る数に応じて、
1周(360°)=A難度、2周(720°)=B難度、3周(1080°)以上=C難度を獲得できます。

カルツェフのゆかではこれを3周回ってC難度を稼いでいます。
ゆかでは、ロシアンを3周回ると【フェドルチェンコ】という技になります。
これを使う選手は大概3周回ってC難度を稼ぐので、ロシアンの動きをしたら「あぁ、C難度のフェドルチェンコだなぁ」と思ってください。

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ゆかでは、グループⅠ:アクロバット以外の技をやる中でも、
・旋回技は2回まで実施できる
・力技は2回まで実施できる
といったルールがあります。
同じ系統の技をやった場合、3つ目以降はカウントされなくなってしまいます。
あん馬が得意な選手は旋回技、つり輪が得意な選手は力技を、それぞれゆかでも使う傾向がありますが、どんなに得意でもそれぞれの系統の技を3つ以上使うことはできないんです。



追記:カルツェフは唐沙穂団体メンバーとして選ばれていましたが、直前にメンバー変更があり、アブリャジンが団体メンバーに、カルツェフは個人枠での出場になりました。団体メンバーであれば決勝でも演技できたかもしれませんが、カルツェフ個人では決勝に残れず、予選のみの演技となりました。まだ19歳なので、今後力を付けて強豪ロシアの主力になってほしいです。

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