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ヤン・ハクソン(韓国)の跳馬/2019年世界選手権予選の跳躍

韓国団体メンバー最年長、ヤン・ハクソン選手です。
2011年世界選手権、2012年ロンドンオリンピック、2013年世界選手権と、世界大会の種目別跳馬で金メダルを獲得。「跳馬の神」の異名を付けられました。彼の故郷には「ヤン・ハクソン記念館」なるものがあるそうです。

ヤンは2011年の世界選手権で、後に【ヤン・ハクソン】と名付けられる技を世界で初めて発表しています。
「前転とび前方伸身宙返り3回ひねり」という技で、今でも最高難度6.0の超大技です。

前回紹介した【ヨー2】に半分ひねりを加えた技で、世界的にもできる選手はごく少数です。

ヤンハクソン

発表から10年経った最近では、この技をやる選手が数え切れるくらいには出てきていますが、やはり本家のように着地までよくまとめた実施は見られません。

ヤンは足が速く、助走に勢いがあるので、宙返りの高さも出ています。かつひねりの技術も備わっているからこそできた技なんでしょうね。
この技を10年前に発表したというのは驚かされます。

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ヤンは種目別跳馬で2本の跳躍を跳ぶとき、1本目と2本目の間に1度助走路に背を向けるというルーティンを行います。
金メダルを獲ったロンドンオリンピックの時もそうでした。
2019年の世界選手権でも同じルーティンを行っています。

ヤン・ハクソン ルーティン

跳馬でルーティンを持つ選手が多いのでほかにもあったらそのうち紹介します。


ヤンは2013年に金メダルを獲得して以降、メダルを取れていません。
度重なる怪我に悩まされ、リオ五輪の代表にも選ばれながら、直前の怪我で出場を断念。
そのリオ五輪では北朝鮮のリ・セグァンが金メダルを獲る結果となりました。
2017年の世界選手権で種目別決勝に進むも、決勝直前の練習中に怪我をしてしまいます。
2019年世界選手権では決勝で着地にミスが出るなど、なかなか霧が晴れることはありません。
8年ぶりの金メダルへ、東京オリンピックで神の復活はなるのでしょうか。



追記:オリンピックの舞台に帰ってきたヤン・ハクソン。
跳馬では1本目に【ヤン・ハクソン】ではなく【ヨー2】を跳び、2本目に【ヨネクラ】を跳びましたが尻もちをついてしまいました。
ロンドンオリンピック以来のメダルは叶いませんでした。
オリンピックのメダルは後輩に託されました。

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