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劉洋(中国)のつり輪/2017年世界選手権種目別決勝の演技

中国が誇るつり輪のスペシャリスト、劉洋です。
2014年に自国で開催された世界選手権の種目別つり輪で優勝。
リオ五輪では団体で銅メダルを獲得しています。

2014年を最後に世界大会での優勝はなく、2017年に銅メダルを獲得して以降、代表すら外されてしまいます。
しかし、種目を絞って戦う選手たちの間口が広がった東京オリンピックで、再び代表に返り咲きました。

さて、前回はつり輪で【バランディン】と名の付く技のうち、【バランディン1】「懸垂から引き上げて中水平支持」を紹介しました。

今回は【バランディン2】です。
【バランディン2】「懸垂から引き上げて十字倒立」というF難度の技です。

バランディン2

【バランディン1】とは収める力技の形が異なります。

特に十字倒立を得意とする劉洋の【バランディン2】は絶品です。

劉洋の十字倒立は肩の位置が輪の高さにあるだけでなく、顔が輪よりも下の位置、しかも頭頂部が真下を向いていて顔が見えないという、十字倒立のお手本のような実施をします。

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見た目のインパクトが強い【バランディン】系の動きからこのお手本十字倒立が繰り出されます。

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演技中に首ひねったのわかりましたか?
劉洋はこうやって、「はぁ~余裕ですわ~」ってな感じでアピールしているのです。

はぁ~余裕ですわ~

劉洋は今では世界最高Dスコアを持ち、モリモリの力技をやっているにもかかわらず、こうやって余裕っぷりをアピールします。

化け物です。




追記:しばらく世界選手権から離れていた劉洋がオリンピックで戻ってきました。
種目別つり輪で予選を2位通過。Eスコア8.900という驚異的なスコアです。
それでもペトロウニアスの壁は厚かった。ペトロウニアスはEスコア9.033で劉洋を上回ります。
それでもペトロウニアスに勝ったことのある2人のうちの1人です。
ペトロウニアスの壁を超えることができるのか。7年ぶりの金メダルを勝ち取るために、夢の舞台へ向かいます。

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