南の島、ある少女のお話
いつの事でしょう、
南の小さな島に一人の少女が生まれました。
肌の色や顔立ちから、
どうやらミクロネシアかポリネシアのどこかの島のようです。
少女の父はこの島の実力者で、彼女はこの島のお姫様。
この家に子供は一人きり、彼女はとても大切に育てられました。
父はこの少女に守役の青年を一人付けます。
その青年はこの島一番の力持ち。
太っちょで小山のような体格に、顔は人なつっこい童顔。
どんぐりのような真ん丸な瞳で、いつも少しだけ微笑んでいます。
彼は寡黙で、いつもあの
どんぐりの