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TRPG制作日記(414) 墓の火、火消婆、油赤児(燃え続ける鬼火、火を消す鬼火、油を盗む鬼火)

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、妖怪を召喚して事件を解決したり対戦したりする対話型ゲームです。

現在、登場妖怪を制作しています。


C071
カード名:墓の火[はかのひ]
攻撃力:30
効果:この妖怪は攻撃力が100以上の妖怪との戦闘では破壊されない。また、自分のターン終了時に発動する。六面ダイスを一回振り3以上ならば、自分の場に存在するすべての妖怪の攻撃力を30上げる。また、この妖怪が効果で破壊されて墓地に送られた時に墓地で発動する。この妖怪を墓地から召喚して、自分の場に存在するすべての妖怪の攻撃力を30上げる。
解説:去るものは日々にうとく、生ずるものは日々にしたし。古きつかは鋤かれて田となり、しるしの松は薪となりても、五輪のかたちありありと陰火のもゆる事あるはいかなる執着の心ならんかし。墓に現れる火の妖怪。墓は田となり神聖な松は薪にされても、執着の火は燃え続ける。【燃え続けて消えることのない火】【煩悩(相手を煩悩の炎で焼いて判断を間違わせる)】


C072
カード名:火消婆[ひけしばば]
攻撃力:90
効果:攻撃力が95以下の妖怪が効果を発動した時に発動できる。六面ダイスを振り3以上ならば、その発動を無効にする。また、この妖怪が効果で破壊されて墓地に送られた時に発動できる。相手の場に存在する妖怪一体を選択して効果を無効にする。
解説:それ火は陽気なり。妖は陰気なり。うば玉の夜のくらきには、陰気の陽気にかつ時なれば、火消ばばもあるべきにや。提灯や行灯の火を吹き消す火の妖怪。昔、宴会で行灯に火を点けて明るくしていると、突然、火が消え暗くなった。陽気を嫌う火消婆が現れたのだと客達は噂したと言われている。【火を消す】


C073
カード名:油赤子[あぶらあかご]
攻撃力:30
効果:この妖怪の召喚成功時に発動する。この妖怪のカード名は「火の玉」となり、カード名が火の玉のこの妖怪は戦闘では破壊されない。また、カード名が火の玉のこの妖怪の攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、戦闘相手の妖怪の攻撃力を50下げて、戦闘終了後にカード名を「油赤児」にする。2以下ならば、この妖怪は破壊される。また、この妖怪が効果で破壊されたら発動する。相手の場に存在するすべての妖怪の攻撃力を50下げる。この妖怪は火族である。
解説:近江国大津の八町に玉のごとくの火飛行することあり。土人云、むかし志賀の里に油をうるものあり、夜毎に大津辻の地蔵の油をむすみけるが、その者死て魂魄炎になりて今に迷ひの火となれるとぞ。油を嘗める赤児の妖怪。火の玉として現れ、赤児になり油を盗んでいくと言われている。【相手の持ち物を盗む】

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG

墓の火は煩悩の火で、鳥山石燕の絵には煩悩を断つための梵字が欠けていて欲望の前に宗教が無力であることが表現されています。

効果は、ひたすら仲間の攻撃力を上げる効果にしました。


また、火消婆は火を消す妖怪に思えて、実際に火を消す妖怪ですが、この妖怪自身も火です。妖怪の火は、物理の人を打ち消します。

よって、効果は相手の効果を打ち消す効果にしました。

油赤児は油を盗む妖怪で、攻撃力を盗みます。しかし、戦闘破壊耐性があるので盗みをしない方が強力な妖怪といえるでしょう。


カード名に共通した特定の文字列を含む妖怪は、同じ種族の妖怪です。カード名に「火」という文字がある妖怪は火族で、また油赤児はカード名には火は入っていませんが、効果で火族になります。


火族の妖怪は、

「この妖怪が効果(戦闘)で破壊されたら発動する。A」

という「誘発強制」の共通効果があるように調節しました。よって、前回の紹介した妖怪も、


C067
カード名:不知火[しらぬい]
攻撃力:40
効果:この妖怪が場に存在している場合は、相手は自分妖怪による攻撃宣言に対して効果を発動できず、効果の発動に対して効果を発動できない。また、この妖怪が効果で破壊された時に発動する。自分妖怪一体を選択して、選択された妖怪が次の攻撃宣言で攻撃対象にした妖怪を破壊する。
解説:筑紫の海にもゆる火ありて、景行天皇の御船を迎えしとかや。昔、熊襲を征伐した景行天皇が船で海に出ると、暗くなり、岸に着くのが難しかった。すると、遠くに火の光が見えたので、天皇は「光の向かって進め」と言った。光に向かい進むと、岸に辿り着いたが火の正体が分からないので、この地域を火国と名付けた。【道に迷った時に光により正しい方向を明らかにする】

C068
カード名:古戦場火[こせんじょうのひ]
攻撃力:40
効果:この妖怪は攻撃力が100以上の妖怪との戦闘では破壊されない。また、自分の場に存在する妖怪が、戦闘、効果で破壊された時に、手札、墓地から発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、この妖怪を召喚する。また、この妖怪が効果で破壊されて墓地に送られた時に発動する。墓地の妖怪一体を選択して召喚する。
解説:一将功なりて万骨かれし枯れ野には、燐火とて火のもゆる事あり。是は血のこぼれたる跡よりもえ出る火なりといへり。戦場跡に現れる火の妖怪。大坂夏の陣で徳川家に滅ぼされた豊臣家の武士達は、成仏できずに古戦場火となり、何かを探すように戦場を彷徨っていると言われている。【死者の声を聞く】【探索(大勢の鬼火を動員して)】

C069
カード名:青鷺火[あおさぎのひ]
攻撃力:70
効果:攻撃力が100以上の妖怪は、この妖怪を攻撃対象にできない。また、相手妖怪の攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、攻撃宣言した妖怪の攻撃力を30下げる。また、この妖怪が効果で破壊された時に発動する。相手妖怪一体を選択して破壊する。
解説:青鷺の年を経しは、夜飛ぶときはかならず其羽ひかるもの也。翼は激しく光り、嘴の鋭い光の動物妖怪。青鷺とは五位鷺のことで、五位の光とも呼ばれる。夜に飛ぶと火のように見え、月夜ではもっとも明るく輝き、岸部に立つと人が佇んでいるように見えると言われている。【激しく輝く(強い光で相手の目を眩ませる)】【戦闘+2】

C070
カード名:提灯火[ちょうちんび]
攻撃力:60
効果:自分の戦闘前フェイズに攻撃力が95以下の相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、対象の妖怪の効果を得る。また、この妖怪が効果で破壊された時に発動する。破壊を無効にしてこの妖怪のカード名を「狐火」にして、相手妖怪一体を選択して破壊する。また、この妖怪のカード名が「狐火」の場合に、この妖怪の攻撃宣言時に攻撃力が150以下の戦闘相手の妖怪を対象に発動する。六面ダイスを一回振り5以上ならば、対象の妖怪を破壊する。
解説:田舎などに提灯火とて畔道に火のもゆる事あり。名にしおふ夜の殿の下部のもてる提灯にや。提灯の火のように見える賑やかな火の妖怪。鳥山石燕の絵には狐らしき動物の姿が描かれている。昔、徳島で雨の降る夜、数十個の提灯火が忙しそうに右往左往しているのが目撃されたと伝えられている。【正体を現す(狐火になる)】【火で惑わす】

C071
カード名:墓の火[はかのひ]
攻撃力:30
効果:この妖怪は攻撃力が100以上の妖怪との戦闘では破壊されない。また、自分のターン終了時に発動する。六面ダイスを一回振り3以上ならば、自分の場に存在するすべての妖怪の攻撃力を30上げる。また、この妖怪が効果で破壊されて墓地に送られた時に墓地で発動する。この妖怪を墓地から召喚して、自分の場に存在するすべての妖怪の攻撃力を30上げる。
解説:去るものは日々にうとく、生ずるものは日々にしたし。古きつかは鋤かれて田となり、しるしの松は薪となりても、五輪のかたちありありと陰火のもゆる事あるはいかなる執着の心ならんかし。墓に現れる火の妖怪。墓は田となり神聖な松は薪にされても、執着の火は燃え続ける。【燃え続けて消えることのない火】【煩悩(相手を煩悩の炎で焼いて判断を間違わせる)】

となり、さらに、


C018
カード名:叢原火[そうげんび]
攻撃力:45
効果:自分の妖怪である「火車」が攻撃宣言した時に手札から発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、攻撃宣言した「火車」の攻撃力は戦闘終了時まで二倍になる。この効果を発動すると、自分の場に存在する「火車」の効果は無効になる。また、この妖怪が戦闘で破壊された時に発動する。戦闘相手の妖怪の効果を無効にする。
解説:洛外西院の南、壬生寺のほとりにあり。俗これを朱雀の宗源火といふ。盗みを働いた僧侶が仏罰により鬼火になった火の妖怪。炎に苦悶する僧侶の顔が浮かび、京都を彷徨っていたと言われている。鬼火とは誰もいない場所に浮かぶ火であり、妖怪と共に現れる陰火とは区別される。【照明(激しく燃えて周辺を照らす)】【偵察(空を飛び村人や妖怪などを探す)】【戦闘+2】

C019
カード名:釣瓶火[つるべび]
攻撃力:30
効果:自分の戦闘前フェイズに、自分の場に「火車」がいる場合に相手妖怪一体を対象に手札から発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、対象の妖怪を効果を無効にして攻撃力を半分にする。この効果を発動すると、自分の場に存在する「火車」の効果は無効になる。また、この妖怪が戦闘で破壊された時に発動する。戦闘相手の妖怪の攻撃力を100下げて0になると破壊する。
解説:木の枝から垂れ下がる火の妖怪。木の精霊が青い鬼火として現れた妖怪で、炎に人や動物の顔が浮かぶこともある。雨の降る夜に多く現れるが、これは釣瓶火の炎は陽火ではなくて陰火であり、陰火は木など物を燃やすことはできないが、水を与えると激しく燃える性質があるからである。釣瓶火は釣瓶落しの一種だという説がある。【照明(激しく燃えて周辺を照らす)】【戦闘+2】【不意打ち+4(森の中で相手を襲う)】

C020
カード名:ふらり火[ふらりび]
攻撃力:35
効果:自分戦闘前フェイズに、自分の場に「火車」がいる場合に相手妖怪一体を対象に手札から発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、対象の妖怪を破壊して相手選手一人を選択して退場させる。この効果を発動すると、自分の場に存在する「火車」の効果は無効になる。また、この妖怪が戦闘で破壊されたら発動する。攻撃力が100以下の妖怪を選択して破壊する。
解説:炎に鳥が浮かんでいる火の妖怪。鳥が炎をまとっているように見えるが、実際には炎の妖怪で釣瓶火のように鳥が浮かび上がっているだけである。ふらり火は陰火で、陽火とは物を燃やすことができる現実の火であり、陰火とは物を燃やすことができない霊的な火と言われている。【照明(激しく燃えて周辺を照らす)】【偵察(空を飛び村人や妖怪などを探す)】【戦闘+2】

C021
カード名:姥が火[うばがひ]
攻撃力:70
効果:自分の「火車」が破壊される時に手札から発動できる。この妖怪を墓地に送り破壊を無効にする。また、自分の場に「火車」が存在する場合に、攻撃力50以下の妖怪が効果を発動した時に手札から発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、発動した効果を無効にする。この効果を発動すると、自分の場に存在している「火車」の効果は無効になる。また、この妖怪が戦闘で破壊されたら発動する。相手の場に存在するすべての妖怪の攻撃力を50下げる。
解説:河内国にありといふ。河内の枚岡神社に現れる、三〇センチメートル程度の空を飛ぶ炎に老婆の顔が浮かんだ火の妖怪。神社の油を盗んでいた老婆が、死後に鬼火となったと言われている。また、子供を誘拐して売っていた老婆が、罰により鬼火になったという伝承もある。【照明(激しく燃えて周辺を照らす)】【偵察(空を飛び村人や妖怪などを探す)】【戦闘+2】

C022
カード名:火車[かしゃ]
攻撃力:125
効果:自分の戦闘前フェイズに相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、この妖怪の攻撃力を65にして以下の効果を得る。攻撃力100以下の妖怪が効果を発動した時に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上であれば、発動した効果を無効にして破壊する。また、相手あるいは自分の攻撃宣言時に、この妖怪の攻撃力を0にして発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、ターン終了時まで攻撃宣言した妖怪の攻撃力を0にする。また、この妖怪が戦闘で破壊された時に発動する。戦闘相手の効果を無効にする。
解説:罪を重ねた死者の亡骸を奪う、炎に包まれた大猫の姿をした火の妖怪。正体は猫またとも言われている。葬式の時に大風雨が起こり棺桶が破壊されるのは、死者が生前に多くの罪を重ねたため地獄の火車が迎えに来たからである。火の車とは、極楽や地獄に死者の魂を運ぶ炎の車である。【照明(激しく燃えて周辺を照らす)】【偵察(空を飛び村人や妖怪などを探す)】【戦闘+5】【天罰(罪を犯した村人や妖怪を罰する)+8】


と、こちらは戦闘破壊に誘発する効果を与えました。

攻撃力100以上の妖怪は、可能な限り自分の戦闘前フェイズに発動する起動効果を与えたいので、火車の効果を大きく変更しました。大猫になる効果を与えました。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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