TRPG制作日記（318）　悪を許さない正義の妖怪、火車

火車は罪人を迎えに来る妖怪です。悪いことをした人間は、しょうけらに罪を天帝に報告されて、寿命を減らされて、火車が迎えに来ます。

現在、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの妖怪たちを制作しています。

火車は仏教の妖怪で、しょうけらは中国神話ですが、現象としての繋がりがあるので関連付けました。

また、火車は魍魎、河童、猫またと多くの妖怪を結びつけています。閻魔大王の使いという説もあります。

アマテラスカード『

C022
カード名：火車［かしゃ］
攻撃力：１２５
効果：相手または自分の攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り４以上ならば、その攻撃を無効にする。また、自分戦闘前フェイズに、墓地に「猫また」がいる場合に相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り４以上ならば、対象の妖怪を効果を無効にして攻撃力を０にする。
解説：罪を重ねた死者の亡骸を奪う仏教の妖怪。正体は猫またと言われている。葬式の時に大風雨が起こり棺桶が破壊されるのは、その死者が生前に多くの罪を重ねたため地獄の火車が迎えに来たからだそうだ。また、火車は地獄の使者ではなく極楽浄土の使者であり当人が来世を信じるかどうかで姿を変えるとも言われている。悪を見逃さず、妥協なき絶対正義を貫く正義の妖怪。

カード名：しょうけら［しょうけら］
攻撃力：８０
効果：自分戦闘前フェイズに相手妖怪一体を対象に発動できる。手札から「火車」を召喚して対象の妖怪を効果を無視して破壊する。
解説：庚申の日に出る鬼。庚申の日には、眠ると身体から三戸虫が抜け出して、天に昇りその人の罪を告げると言われている。天帝は三戸虫の報告により人間の寿命を短くすると言われているので、庚申の日には眠らずに三戸虫を見張る風習があった。また、「しょうけらは、わたとてまたか我が宿へ、寝ぬぞ寝たかぞ寝たかぞ寝ぬば」と唱えれば三戸虫の害を避けられるとも言われている。三戸虫が天帝に報告する前に、屋根から室内を伺う姿はしょうけらと呼ばれている。

C008
カード名：猫また［ねこまた］
攻撃力：６０
効果：攻撃力５０以下の妖怪が効果を発動した時に発動できる。六面ダイスを一回振り３以上であれば、その効果を無効にして破壊する。また、元々の攻撃力が９５以下の妖怪と戦闘する場合にこの妖怪の攻撃力は１００上がる。
解説：尾が二股に別れた猫の動物妖怪。昔、源頼朝に故郷を奪われた猫又は、黒部峡谷で暴れて人間を殺していた。猫又を討伐するために狩人が動員されたが、猫又は怒りで目を輝かせていて狩人達は恐れて捕らえることができなかった。しかし、猫又はそのまま姿を消したという。猫は年を経ると猫又になるそうだ。

C091
カード名：魍魎［もうりょう］
攻撃力：４０
効果：相手妖怪の攻撃宣言時に手札から発動する。六面ダイスを一回振り４以上ならば、戦闘相手の妖怪を破壊する。戦闘前フェイズに相手妖怪一体を対象に発動する。この妖怪を墓地に送り、手札から「火車」を召喚して対象の妖怪を破壊する。
解釈：形三歳の小児の如し。色は赤黒し。目赤く、耳長く、髪うるわし、好んで亡者の肝を食らうと云う。魑魅魍魎の魍魎。山林の妖怪邪魅と対になる水の妖怪で、言葉としては河童や龍などの水の妖怪全般を指すことがある。昔、ある家来が「私は魍魎だ、亡骸を奪う役割が回ってきたので暇が欲しい」と言った。暇を出すと、ある村で火車により亡骸が奪われたそうだ。

』アマテラスカード

日本において、正義とは、弱きを助け強きをくじく。火車、正義の妖怪なので守りの効果を与えました。

弱い妖怪を敵の攻撃から守ります。

今後、火車の仲間として火の妖怪たちを関連付けたいと思います。勧善懲悪な正義の妖怪たちです。

悲しいことですが、火車やしょうけらなど、神に仕える正義の妖怪は恐れられて悪い妖怪の方が親しまれている話が多いです。

間違いなく、悪い妖怪は親切にすれば恩を返してくれて、仕事を助けてくれることはありますが、正義の妖怪は慈悲なく一方的に破壊活動を行って去って行くからでしょう。まるでキリスト教の天使のように。

イスラム教と同様に、日本でも猫は神聖なようです。そのため、罪人を罰する火車と関連付けられたらしいです。

今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。