TRPG制作日記(114) TRPGの可能性
十二月になりました。今日は、久しぶりの投稿になります。これからもよろしくお願い致します。
まだ企画段階ですが、現在、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』を原作としたTRPGを制作しています。
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』は二十二世紀の宇宙都市で暮らしている高校生たちが、仮想世界でアマテラスカードゲームのカードプレイヤーとなり冒険する物語です。
制作しているゲームでは、このアマテラスカードゲームをTRPG用に簡略化して推理と探索、そして対戦が楽しめるように制作する予定です。
TRPGとは参加者がゲームマスターとプレイヤーに分かれて、ゲームマスターが物語を語りプレイヤーがその物語の登場人物になる遊びです。手軽に楽しめる演劇であり、会話とダイスにより進行して、ゲームマスターはルールブックとシナリオを読み世界観と物語を把握して、プレイヤーはキャラクターシートを読んで自分が演じるキャラクターを理解します。
TRPGの面白さというのはいくつかありますし、ゲームマスターを担当するかプレイヤーを担当するかで大きく異なります。
ゲームマスターを担当する場合は、シナリオを読んでそれを物語にする創作の楽しみがあります。
自分の世界に他者を招待する、それがゲームマスターの楽しみです。
TRPGのゲームをセッションと呼びますが、そもそもゲームマスターの楽しみが物語を創造する楽しみでもあるため、ゲームマスターは市販されているシナリオを利用するだけではなく、自分でシナリオを制作することも珍しくはありません。
自分でシナリオを書いて、そこにプレイヤーを招待する。それがゲームマスターの楽しみでもあります。
いっぽう、プレイヤーの楽しみはキャラクターを演じる楽しみです。
多くの場合、市販のTRPGではプレイヤーは自分が演じてみたいキャラクターを自分で考えて創造します。このような人物を演じてみたいと思うと、それをキャラクターシートに書き出します。
そして、その自分で制作したキャラクターシートを元にロールプレイ(演技)を行います。
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは初心者向け、特にTRPGに馴染みがない人に向けて提供することを想定しています。
そのため、シナリオはTRPGの約束事などが分からない人でも利用することができるように工夫する予定です。
特に、多くのTRPGはゲームマスターがルールブックを完全に理解していることを想定しているとしか思えないところがありますが、
また、個人的な体験から、プレイヤーにとってはキャラクターシート作成は負担が重いので、シナリオに合わせたプリセットキャラクターシート制度を採用することにしました。
この点では、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGはTRPGというよりもマーダーミステリーに似ています。
原則としては、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGのシナリオにはプレイに必要な完全なキャラクターを準備しておく予定です。
TRPGには本当に多くの楽しさがあり、率直に表現すると、あらゆるゲームの楽しさを一つのゲームにまとめたようなところがあります。
プレイヤーを担当する場合だけでも、キャラクターを創造する楽しみとキャラクターを演じる楽しみ、そしてゲームマスターから与えられる課題を解決していく楽しみと、全く異なる三つの楽しみが存在しています。
これらの楽しみを一度で楽しめることがTRPGの楽しさですが、当然予想されるようにそれだけ必要とされる能力が高くなります。
これは実際に取り組むと直感よりも難しい問題で、たとえばプリセットキャラクターシートを準備すればプレイヤーはキャラクターメイキングの負担からは解放されますが、それだけロールプレイに集中できるというわけでもなくなり、逆に与えられるあまり自分が理解できていないキャラクターを演じるため返ってロールプレイの負担が重くなったりします。
ただ削るだけでは、余計に玄人向けになります。
また、TRPGは会話とダイスにより進行しますが、正直、会話とダイスの相性はそれほど良くはあいりません。
マーダーミステリーのように、ただ会話のみで進行するゲームの方が率直で分かりやすいです。
とはいえ、ダイスはうまく利用することでゲームを盛り上げます。
TRPGには多くの弱点がありますが、本格的に作り込めばTRPGの方が面白いゲームになるという感覚を私は抱いています。
また、今後重要になるメタバースという分野において、TRPGは大きな活躍をすると想像しています。
現在、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGのメインデザインを笹葉まとい様に担当してもらっています。
以下のイラスト、
も笹葉様に描いていただきました。
ありがとうございます!
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGのデザインは現代的和風を目指して制作して行く予定です。
TRPGの隠れた、そしてもしかしたらもっとも重要な楽しみとしてはイラストの楽しみがあります。
TRPGと美術の関係については、いずれどこかで書こうと思っています。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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