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TRPG制作日記(442) 妖怪Ⅰ(木魅から狐火まで)

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、妖怪を召喚して事件を解決したり対戦したりする対話型ゲームです。

今日から、またTRPG制作日記を再開します。

現在、登場する妖怪を制作しています。

C001
カード名:木魅(男の子)[こだまおとこのこ]
攻撃力:20
効果:自分の場に攻撃力が100以上の妖怪が存在している場合に、この妖怪は効果では破壊されず攻撃宣言の対象にも選択されない。また、この妖怪が自分の場に存在している場合に、自分の場に存在する妖怪の攻撃力は20上がる。
解説:百年の樹には神ありてかたちをあらはすといふ。古木に宿る精霊の妖怪。鳥山石燕の画集には松と老人と老婆の絵が描かれている。木霊は、山霊、雷霊、水霊、野霊などと共に古来から伝わる精霊の一つである。木魅(男の子)は幼い童子の精霊で、木の精霊が化けたものである。【交渉+2】


C002
カード名:木魅(女の子)[こだまおんなのこ]
攻撃力:20
効果:自分の場に攻撃力が100以上の妖怪が存在している場合に、この妖怪は効果では破壊されず攻撃宣言の対象にも選択されない。また、この妖怪が自分の場に存在している場合に、相手の場に存在する妖怪の攻撃力は20下がる。また、自分のターン終了時に自分の場に木魅(男の子)が存在している場合に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、自分の墓地に存在する妖怪一体を召喚する。
解説:百年の樹には神ありてかたちをあらはすといふ。古木に宿る精霊の妖怪。鳥山石燕の画集には松と老人と老婆の絵が描かれている。神聖とされた木は、神が地上に降りるための通り道と言われることもある。木魅(女の子)は幼い童女の精霊で、木の精霊が化けたものである。【交渉+2】


C003
カード名:天狗[てんぐ]
攻撃力:130
効果:自分の戦闘前フェイズに一度だけ相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、対象の妖怪を相手の手札に戻す。また、この妖怪は相手の場に攻撃力が100以上の妖怪が存在しない場合に、相手対戦者に直接攻撃ができる。
解説:魔界の頂点に君臨する山の妖怪。仏教徒は悟りを開き徳を積むために厳しい修行に耐えるが、高慢で心が邪な者は天狗に生まれ変わると言われている。天狗には大天狗と烏天狗の二種類がいるが、鳥山石燕が描いた天狗は烏天狗である。大天狗は鼻高天狗とも呼ばれて高慢の象徴である。【飛行】【神通力+3(不思議な力で人や物を動かす)】【天狗の羽団扇(強い風を起こして相手を吹き飛ばすことができる)】【戦闘+5】


C004
カード名:幽谷響[やまびこ]
攻撃力:40
効果:自分あるいは相手の攻撃宣言時に手札から発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、攻撃宣言された妖怪の攻撃力は戦闘相手の妖怪の攻撃力と同じになる。
解説:呼べば同じ言葉を呼び返す山の妖怪。山に向かい大声を出すと、同じ言葉が返ってくる反響現象は、樹木の精霊が真似するためと思われていた。昔、狩りをしている男が獣を見つけたので銃を撃った。銃声は二回聞こえた。男が倒れた獣に向かって駆けると犬のような妖怪に躓いた。妖怪は私が銃を撃ったのだと言った。【ものまね(抜群の再現度で他者の模倣をする)】


C005
カード名:山童[やまわらわ]
攻撃力:80
効果:この妖怪の攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り5以上であれば、攻撃対象の妖怪を破壊する。
解説:山中に住む親切な山の妖怪で、木こりの仕事を手伝ってくれる。また、酒や握り飯を与えると喜んで何度も仕事を手伝ってくれる。正体は冬の河童なので、春になると山を下りて河童に戻ってしまう。河童だが、山童になると姿も性質も大きく変化しているため別の妖怪であると考えた方が適切である。力は非常に強く木をなぎ倒すが、泳ぐ力は失われている。【怪力+3(力仕事を手伝ってくれる)】【戦闘+3】


C006
カード名:山姥[やまうば]
攻撃力:110
効果:自分の戦闘前フェイズに一度だけ相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、対象の妖怪を破壊する(効果破壊)。また、この妖怪が相手妖怪を戦闘で破壊した時に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、この妖怪の攻撃力を20上げる。
解説:山に棲む老婆の妖怪。ぼろの着物を着た老婆の姿で描かれる。人を襲って食い殺す山姥もいれば、人里に降りてきて富や福を授けてくれる山姥もいる。これは山姥が山の神として奉られてきた証明である。逃げる旅人を追いかけたり、死体から薬や金、食物が生まれたりするなど、伊弉冉尊と似た伝承が伝えられている。【治療(傷ついた村人や妖怪を治療する)】【戦闘+3】


C007
カード名:犬神・白児[いぬがみしらちご]
攻撃力:115
効果:自分の戦闘前フェイズに一度だけ相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、対象の妖怪の攻撃力を50にする。また、この妖怪が戦闘で破壊された時に発動する。六面ダイスを一回振り5以上ならば、この妖怪を破壊した戦闘相手の妖怪を破壊する。
解説:蠱毒の一種とされる犬の妖怪。生きた犬を首だけ出して地面に埋めて、目の前に食料を置いた状態で餓死させることで作られる。犬神は一族で引き継がれて、犬神使いは恨みのある相手に犬神を憑かせて苦しめると言われている。犬神は白児という童子姿の妖怪と共に描かれることがある。【呪い(相手を苦しめる)】【戦闘+3】


C008
カード名:猫また[ねこまた]
攻撃力:60
効果:攻撃力が50以下の妖怪が効果を発動した時に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上であれば、発動した効果を無効にして破壊する。また、この妖怪が攻撃力が95以下の妖怪に攻撃宣言した時に発動する。この妖怪の攻撃力は100上がる。
解説:尾が二股に別れた猫の妖怪。猫は年を経ると猫又になると言われている。昔、龍造寺家の又一郎は、鍋島光茂に殺されて遺体は井戸に捨てられた。又一郎の母親は息子の死を知り自害した。後日、光茂は狂気に冒されたが、それは龍造寺家で飼われていた黒猫の呪いだったと言われている。【呪い(相手を苦しめる)】【化ける(人間の姿には化けられるが他の人物に化けることはできない)】【戦闘+2】


C009
カード名:河童[かっぱ]
攻撃力:80
効果:この妖怪の攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、戦闘終了時までこの妖怪の攻撃力を30上げる。また、この妖怪が攻撃力が120以下の相手妖怪から攻撃宣言された時に発動できる。六面ダイスを一回振り5以上ならば、攻撃宣言した妖怪を墓地に送る。
解説:河や池に棲んでいる水の妖怪。頭部には水を溜める皿があり、背中には甲羅、両腕の骨はつながり、秋になると山に登り山童となる。相撲を好み相手に勝つまで何度も勝負を挑み続ける。起源としては渡来説、人形説、水神説の三種類があり、人形説では春日神社を造営するための労働力として制作されたと言われている。【水泳+3(河や池で自由に泳ぐことができる)】【怪力+3】【戦闘+3】


C010
カード名:獺[かわうそ]
攻撃力:60
効果:自分の戦闘前フェイズに一度だけ、攻撃力が95以下の相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上であれば、対象の妖怪の効果を得る。また、相手の戦闘フェイズ開始時に発動する。攻撃力50以下のすべての相手妖怪を墓地に送る。
解説:水中を自由に泳ぎ、魚を巧みに捕らえる獺の妖怪。漢字の「獺」は天を頼りにする獣、読みの「かわうそ」は川に住む恐ろしい動物という意味。狐や狸と同様に化けるのが得意で、金沢城下では笠を被り綺麗な着物を着た女の姿で現れた。若い男を誑かして食い殺したと言われている。【水泳+3(河や池で自由に泳ぐことができる)】


C011
カード名:垢嘗[あかなめ]
攻撃力:105
効果:この妖怪は相手の効果では破壊されない。また、自分の戦闘前フェイズに一度だけ発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、相手の場に存在する元々の攻撃力とは異なる攻撃力を持つ妖怪一体を選択して墓地に送る。また、自分の戦闘フェイズ開始時に相手の場に6体以上の妖怪が存在している場合に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、相手の場の妖怪をすべて墓地に送り、この妖怪の攻撃力を50上げる。
解説:風呂を掃除する浄化の妖怪。全身が赤く舌が長く、足に鋭い爪がある。垢には心の穢れや煩悩の意味があり、穢れや煩悩が溜まると風呂場は汚くなり垢嘗が現れる。心を綺麗に風呂場は美しく保つべきである。垢嘗は人間の穢れから生まれたので穢れを食べると言われている。【浄化(汚れている環境を綺麗にする)】


C012
カード名:狸[たぬき]
攻撃力:60
効果:自分の戦闘前フェイズに一度だけ、攻撃力が95以下の相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、対象の妖怪の効果を得る。また、この妖怪による攻撃力が120以下の相手妖怪を対象とした攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り3以上であれば、この妖怪は戦闘相手の妖怪と同じ攻撃力になる。また、この妖怪は自分と同じ攻撃力の妖怪との戦闘では破壊されない。
解説:化けるのが得意な狸の妖怪。狐の七化け狸の八化けと伝えられるように、変化の能力は狐よりも狸が上だとされる。また、狐は美女に化けて、狸は男性、特に僧侶に化ける傾向がある。四国は狸の王国であり、総大将の刑部狸が八百八匹の狸を従えて狐を追い出したと言われている。【変化(特に僧侶に化けるのが得意)】【交渉+2】


C013
カード名:窮奇[かまいたち]
攻撃力:20
効果:相手妖怪による自分妖怪への攻撃宣言時に手札から発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、攻撃宣言された自分妖怪の攻撃力を30上げる。
解説:両手が鎌になった鼬の姿をした風の妖怪。つむじ風に乗って現れて、刃物で切られたような傷を付ける。三人組で、一匹目が風で転ばせて、二匹目が鎌で切り、三匹目が薬を塗り治療すると言われている。窮奇(きゅうき)とは舜に中国から追放されたかぎ爪と翼がある獣である。【風を起こす】【隠密行動】【戦闘+1】


C014
カード名:網剪[あみきり]
攻撃力:20
効果:自分妖怪による相手妖怪への攻撃宣言時に手札から発動する。六面ダイスを一回振り3以上ならば、攻撃宣言した自分妖怪の攻撃力を30上げる。
解説:サソリの鋏と鳥の頭をした、夏に蚊帳を切るとされる妖怪。漁師の用いる網を切るのも網剪の仕業だと言われている。似た妖怪に髪切がいて、髪切は気付かれずに人の髪を切る妖怪である。網剪と髪切と窮奇は似ていて、網、髪、足を切られても切られた本人は他者から言われるまで気付かない。【網や縄を切る】【隠密行動】【戦闘+1】


C015
カード名:狐火[きつねび]
攻撃力:60
効果:自分の戦闘前フェイズに一度だけ、攻撃力が95以下の相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、対象の妖怪の効果を得る。また、この妖怪による攻撃力が120以下の相手妖怪への攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り5以上ならば、戦闘相手を破壊する。
解説:化けるのが得意な狐の妖怪。狐は尾を打ち合って火を出すと言われる。深夜に提灯のような火が一里に渡り続いているのを狐火と言うが、これは狐が嫁入りをしていると解釈されていた。女性に化けるのが得意で、これは狐狸の精が男性の狸、女性の狐に別れたからだと言われている。【変化(特に女性に化けるのが得意)】【交渉+2】

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG

なお、このTRPGの基本ルールは以下になります。

■ルール1 『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは物語を創造するためにゲームマスターが物語を語り、プレイヤーがその物語のカードプレイヤーを演じることを楽しむ即興演劇である。目的は演技を楽しむことであり、それはシナリオ攻略に優先する。

■ルール2 参加者は2人以上であり、参加者の一人がゲームマスターを担当して他の参加者はプレイヤーを担当する。ゲームマスターはセッションを管理する責任を負う。プレイヤーはセッションに参加している間はゲームマスターの指示に従う。プレイヤーは自由にセッションから抜ける権利がある。

■ルール3 ゲームマスターは良心に従い行動して、差別発言及び暴力行為を肯定してはならない。プレイヤーはゲームマスターが著しく基本ルールを逸脱した場合は注意することが許される。しかし、セッション運営の責任者はゲームマスターなので、運営に関してはルールブックやシナリオよりもゲームマスターの判断を優先する。ゲームマスターはプレイの審判である。

■ルール4 ゲームマスターはプレイヤーが能力や性格に関わらずセッションを楽しめるように配慮しなくてはならない。演技、会話、アマテラスカードゲームの対戦が不得意なプレイヤーや初心者がいる場合には、彼らも楽しめるようなセッション計画を立てるように努力する。

■ルール5 ゲームマスターはシナリオを選択して内容を把握する。シナリオの指示に従いプレイに必要なキャラクターシートと小道具を準備すると共に、他のプレイヤーに集合時間と場所を伝える。また、プレイヤーが事前に準備しておくべき小道具などがあれば事前に伝えておく。

■ルール6 邪魔の入らない静かな場所を確保して集まり、ゲームマスターが概要と目的、注意事項をプレイヤー全員に説明する。参加者全員による話し合いでカードプレイヤーの担当を決めると、プレイヤー全員に該当するキャラクターシートを配布する。プレイヤーはキャラクターシートを読み内容を把握する。プレイヤーはゲームマスターに自由に質問できる。シナリオの注意事項に従わなくてはならない。

■ルール7 プレイヤーはカードプレイヤーを、ゲームマスターは案内役を担当してそれぞれにキャタクターシートが用意される。キャラクターシートは二枚ある。キャラクターシートⅠにはキャラクター設定、能力値、自己肯定感、プロフィール、デッキの五つの情報が記述されている。また、キャラクターシートⅡにはキャラクター背景、キャラクター目的、禁止事項の三つの情報が記述されている。キャラクターシートⅠは他のプレイヤーに見せることも渡すことも可能だが、キャラクターシートⅡは他のプレイヤーに見せることも触らせることもない。禁止事項は守る。

■ルール8(キャラクターシートⅠ) キャラクター設定には外見、名前、年齢、性別、性格(アマテラスワールド)、宇宙都市の六項目がある。外見のみが絵で、他は文字列で記入される。能力値には容姿、経済、運動、社交、技術、ランクの六項目があり、すべて1から10までの数字である。自己肯定感は50からは始まりプレイ時に変動して、最小値は0で最大値は100である。プロフィールは250字以下の文章で記述され、デッキには六枚のアマテラスカードが登録される。キャラクターシートⅠに最初に書かれているデッキ内容を初期デッキと呼ぶ。キャラクターシートⅠの内容は、覚醒宣言により書き換えることができる。

■ルール9(キャラクターシートⅡ) キャラクター背景には非公開情報などが800字以下の文章で記述されている。キャラクター目的は最大四つの項目があり、それぞれに点数が設定されている(四項目の合計値は100)。これらはプレイ開始後にキャラクターシートに書かれている指示に従い徐々に効果的に公開していく。また、禁止事項は守るべき項目だがゲームマスターの指示が優先される。絶対非公開情報はロールプレイの参考のために書かれており公開しない。キャラクター背景にはキャラクターシートⅠの内容を書き換える覚醒宣言が書かれている場合がある。

■ルール10(キャラクター作成) ゲームマスターの許可があれば、プレイヤーは自分が担当するカードプレイヤーを改造及び作成できる。キャタクターを独自に改造及び作成したときは、プレイが開始される前にゲームマスターにキャラクターシートを見せて使用許可を得なくてはならない。カードプレイヤーの改造及び作成を行うときには創作基本ルールを参考にすることが好ましい。

■ルール11(自己紹介) プレイヤーがキャラクターシートの内容を把握したら(時間は十分を奨励、質疑応答を認める)、まずはプレイヤーが自分が担当するカードプレイヤーの自己紹介を行い、それからゲームマスターが案内役の自己紹介をする。自己紹介はキャラクターシートⅠの内容を参考に行い、キャラクターシートⅡの内容は伏せておく。自己紹介でプロフィールの文章をそのまま読んではならない。

■ルール12(プレイ開始) カードプレイヤーと案内役の自己紹介が終わったら、ゲームマスターはプレイ開始を宣言する。そして、シナリオに準備されているプロローグを読む(そのまま読む必要はない)。プロローグが終了すると状況を説明及び描写して通常プレイを開始する。プレイヤーはいつでもプレイを中断してゲームマスターに説明を求めることができる。

■ルール13(通常プレイ) ゲームマスターは状況を説明及び描写することでプレイヤーにカードプレイヤーが置かれている状況を想像させる。プレイヤーはゲームマスターから与えられた状況を想像しながら、キャラクターシートを参考にして自分が担当するカードプレイヤーを発言させたり行動させたりする(操作する)。カードプレイヤーの発言や目的の宣言を受けてゲームマスターはその結果を伝えたり、また案内役やNPCを操作して物語を進行させる。

■ルール14 ゲームマスターは適切な機会に「ロールプレイを行ってください」とプレイヤー全員に公平にロールプレイ(演技)を促さなくてはならない。プレイヤーは積極的にロールプレイを交えながらカードプレイヤーを操作する。プレイヤーは移動したり村人に話しかけたり可能なことは自由にできる。また、アマテラスカードの妖怪を召喚して命令することもできる。ゲームマスターと他のプレイヤーは、ロールプレイを行っているプレイヤーを冷やかしてはならない。

■ルール15 プレイヤーは原則として、シナリオ目的とキャラクター目的を達成するために努力する。また、プレイヤー自身の価値観や感情ではなくて、プレイヤーが演じるカードプレイヤーの価値観や感情を想像しながらプレイする。禁止事項を守り、キャラクター背景に書かれている内容を尊重する。また、プレイ中、ゲームマスターの指示にプレイヤーは従わなくてはならない。

■ルール16(行為判定) 通常プレイではカードプレイヤーの行為の結果がシナリオとキャラクターシートの情報から必然的に決まらない場合に、あるいはシナリオに指定されている場合に行為判定を行う。行為判定はゲームマスターが宣言して開始される。行為判定が開始されるとゲームマスターは事前に目標値と参照される能力値を指定する。プレイヤーは六面ダイスを二回振り、その結果を指定された能力値に加えて達成値を得る。達成値は持ち物や特殊能力により補正することができる。達成値が目標値以上である場合は行為判定は成功になる。

■ルール17(行為判定Ⅱ) 行為判定で参照される能力値は、シナリオの指示に従うかゲームマスターが自然であると判断した能力値をゲームマスターが指定する。容姿は対人魅力であり、経済は購買意欲であり、運動は身体行為を伴う達成能力であり、社交は交渉能力である。能力値として技術とランクを選択することも可能である。また、自然であればプレイヤーが参照される能力値を要求することもできる。アマテラスカードから召喚された妖怪が行為判定に参加する場合は、妖怪を召喚したカードプレイヤーの社交に、六面ダイスを二回振り結果を加えた値を達成値とする。達成値は持ち物や特殊能力により補正することができる。

■ルール18(衝撃) ゲームマスターは、カードプレイヤーが精神的衝撃を感じたと判断した場合にカードプレイヤーを対象に衝撃を宣言できる。衝撃には正の衝撃と負の衝撃の二種類がある。正の衝撃は自己肯定感を獲得するような状況で、負の衝撃は自己肯定感を喪失するような状況で宣言される。衝撃はプレイヤーの行為やロールプレイの結果としても宣言できる。衝撃は一度に何度も宣言することができる。衝撃の発生は状況とカードプレイヤーの個性に自然でなくてはならない。

■ルール19(心理検査) 行為判定、衝撃、対戦が終了した場合には心理検査を行う。行為判定に成功、正の衝撃、対戦に勝利した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を獲得する。行為判定に失敗、負の衝撃、対戦に敗北した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を喪失する。自己肯定感がゼロになったカードプレイヤーはその瞬間に鬱状態になり経済、運動、社交の能力値がゼロになる。鬱状態はプレイ終了時まで回復しない。

■ルール20(カード) アマテラスカードは妖怪が封じられた札である。アマテラスカードにはカード名、攻撃力、効果の三つの情報がある。カード名に同じ単語を含むカードは同じ種族である。攻撃力は0以下になることはなく、効果はアマテラスカードゲームの対戦ルールより優先して処理される。プレイ中に入手したカードは他のカードプレイヤーに貸すことが可能で、初期デッキのカードは貸すことはできない。アマテラスカードの妖怪達は動物と同程度の知能を持つ。

■ルール21(デッキ構築) プレイヤーは初期デッキに登録されているアマテラスカードを他のアマテラスカードと入れ換えることができる。デッキ構築は通常プレイでは何度も行うことが可能で、他のプレイヤーに相談することもできる。一つのデッキには同じカード名のアマテラスカードは一枚までしか登録できない。

■ルール22(対戦空間) 対戦空間はデッキ、手札、場、墓地がある。対戦プレイでは、チームは自分場と自分墓地を共有して対戦者全員がそれぞれ自分手札と自分デッキを持つ。自分のチーム以外の場と墓地を相手場、相手墓地と呼ぶ。自分デッキの妖怪を自分妖怪、同じチームの妖怪を仲間妖怪、相手チームの妖怪を相手妖怪と呼ぶ。

■ルール23(対戦プレイ) 対戦の参加者が決まり、ゲームマスターが「対戦を始めます」と宣言すると対戦プレイが開始される。対戦は複数回のゲームで行われる。対戦者は二つのチームに分かれてゲームを行い、先に対戦の勝利条件を満たすために競う(原則としては、先に二回ゲームを制したチームが対戦に勝利する)。対戦にはカードプレイヤーだけでなく案内役やNPCも対戦者として参加できる。

■ルール24(ゲーム) ゲームを始める前にターンの順番を決める。六面ダイスを二回振り、合計値が大きい順に先行になる(この試行を順番が決まるまで行う)。順番が決まるとゲームを開始して、対戦者は自分デッキのカードをすべて手札に加える。攻撃を受けた対戦者はゲームを退場して、自分のチーム以外の対戦者をすべてゲームから退場させたチームがゲームを制する。

■ルール25(ターン) ターンは開始フェイズ、戦闘前フェイズ、戦闘フェイズの三段階が存在する。開始フェイズでは場と墓地の自分妖怪を手札に加え、六面ダイスを技術の数値だけ振り、出た目のカードの召喚権を得る。戦闘前フェイズでは召喚権を得たカードを自分場に妖怪として召喚できる。戦闘フェイズでは戦闘を行うことができる。すべてのゲームで先攻一ターン目は戦闘フェイズが行われない。フェイズ終了、またはターン終了はターン担当者が宣言しなくてはならない。

■ルール26(戦闘) 戦闘フェイズでは、ターン担当者は自分妖怪一体を選択して相手妖怪一体に攻撃宣言ができる。攻撃宣言が行われると選択された妖怪による戦闘が開始される。戦闘では互いの妖怪の攻撃力が比較されて攻撃力が高い妖怪が低い妖怪を破壊する。攻撃力が同じ場合は両方の妖怪が破壊される。破壊された妖怪は墓地に送られる。相手場に妖怪がいないときは相手対戦者に攻撃して戦闘ダメージを与えられる。一ターンに同じ妖怪で何度も攻撃宣言をすることができる。

■ルール27(効果処理) カード効果には起動効果、誘発効果、永続効果が存在する。起動効果は戦闘前フェイズに発動できる。誘発効果は条件を満たしたときに発動できたり、強制的に発動したりする。永続効果は発動を伴わずに効果処理を行う。効果が発動した時に別の効果を重ねて発動することができるが、この場合は後から発動した効果を先に処理する(発動の優先権は相手対戦者にある)。対戦者は戦闘ダメージだけでなく、効果ダメージを受けた場合も退場する。

■ルール28(対戦の勝敗) ゲームマスターは対戦が始まるまでに対戦の勝利条件を参加者に伝えておく。対戦の勝者が決まるとゲームマスターは対戦プレイの終了を宣言して、対戦プレイを終了して通常プレイに戻る。勝利したチームのすべての対戦者は対戦に勝利する。

■ルール29(特殊プレイ) シナリオに新しいルールが書かれているときはルールブックよりシナリオのルールを優先する。シナリオ独自のゲームシステムによるプレイを特殊プレイと呼び、特殊プレイは通常プレイと対戦プレイに混ぜることができる。ゲームマスターは特殊プレイの開始と終了を宣言しなくてもよい(臨場感を出すために、特殊プレイの宣言は省略できる)。

■ルール30(プレイ終了) シナリオ目的が達成されると、ゲームマスターはプレイ状況に合わせてエンディングを選択して語りプレイを終了する。プレイが終了すると、プレイヤーは自分が担当するカードプレイヤーの自己肯定感に達成されたキャラクター目的の合計を加えて成績集計を行う。成績集計が終わると結果を発表して、雑談の後に解散する。

■ルール31(注意点) ゲームマスターがプレイ終了を宣言すると、シナリオ目的が達成されていなくてもプレイは終了する。また、成績集計が終了したらキャラクターシートⅡの公開が許される。プレイは物語を生み出して楽しむために行われるので、成績によりプレイヤーのプレイの善し悪しを決めてはならない。むしろ、ロールプレイやキャラクター理解について評価し合うのが好ましい。

■ルール32(シナリオ制作) このTRPGは演技を楽しむだけではなく、ゲームマスターとプレイヤーが自分で物語の創造を楽しむことも目的としている。カードプレイヤーとそのイラストの制作、シナリオの制作など創作活動は奨励される。シナリオを制作するときには創作ルールを参考にすることが好ましい。また、試作妖怪を制作するときにはルールブックの指示に従う。


『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG

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