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スケープ・ゴースト・タウン

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詩群『スケープ・ゴースト・タウン』と、その舞台のお知らせ。
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記事一覧

【詩】スケープ・ゴースト・ラストライト

月が出ていました。 月下美人の代わりに 彼岸花がぽつぽつと咲いています。 僕は船に乗って …

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・ダンス

おいおい、どこへ行くんだい? 今日はスケープ・ゴースト・ダンス。 年に一度の祭りの日。 も…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・フィッシング

星空に釣り糸を垂らすと 人工衛星が釣れる。 そいつは大物。 たまに、使い古した宇宙探査機も…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・リデューサー

あーあ、ノイズが入ってる。 そろそろ掃除が必要か。 おや君、写真は好きかな? ここは街の新…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・オーケストラ

音 おと がなる が鳴る この 土地の 真下から 地上に 向けて わああああああああ 大地を揺ら…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・バス

横向きの椅子に座っていました。 曇り空の窓と蛍光灯がぶつかり合っています。 眠っていたこと…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・ビルディング

「なあ知ってるか? このビルお化けが出るんだぜ」 全く何を言い出すのか。 お化けなどいるはずもない。 いるのなら、化けて出るべき人が来ないのはおかしいだろう? 「なんだよ。だからこうして出てきてやったのに」 お前はそうだが違う。違うんだよ。 「僕に会いたくなかったか?」 会いたかったさ。だから、ここにいると余計に悲しいのだ。 窓を開けると埃が舞って、積年の愛憎が散り散りになる。光らない。月明かりでは足りないのだ。この場所を照らすには。手をかざす。あの日と同じように。届か

【詩】スケープ・ゴースト・ライター

この街の話が聞きたいと? どうして俺に聞くんだい? ……いいや、君は純朴だ。 大人の俺とは…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・タウン

やあやあ、はじめましてかい? ここはスケープ・ゴースト・タウン。 ここに来たならもう大丈夫…

見沼夜来
1年前
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【詩】スケープ・ゴースト・シップ

舟に揺られていました。 あんまり得意ではないので ぼくはすぐに酔ってしまいます。 船頭に取…

見沼夜来
1年前
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【舞台】スケープ・ゴースト・タウン

この度、劇団うぃずの第二回公演にて脚本を書かせていただきました。 第53回埼玉文芸賞詩部門…

見沼夜来
1年前
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