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台湾人彼氏の実家に行ってきた

緊張のせいかアストラゼネカワクチンの副作用か、ここ一週間毎日頭痛に悩まされている。

緊張とは何なのかというと、中秋節の連休に彼氏さんの実家へ初めて行くことへの極度の緊張だ。

何年も前に付き合っていた別の台湾人彼氏の実家に行ったことは一度ある。

ひどく苦い思い出だ。

その元彼は嘉義出身で、春節の時期に私を台中から連れて帰ってくれた。

今思い起こせば、かなりトンデモな人だった。

嘉義で一番有名なのは「雞肉飯(鶏肉飯)」で、嘉義人にはそれぞれ推しの鶏肉飯店がある。

その元彼曰く「汚い店ほど美味しい」らしく、何店か鶏肉飯を食べて回った時、大きなハエが飛び回っている店に連れていかれたこともある。

店は路面店のような感じで、ハエが1匹やそこらではなく、かなりいたのは記憶している。

その時はかなりラブラブな時期だったが、それには流石に驚いた。

まあ、ラブラブな時期特有のなんでもかんでも許せちゃうフィルターがかかっていたので、案の定関係にひびが入ることはなかった。

しかし、この元彼の実家へ帰った数日間で、一番印象に残ったのはそれではない。

元彼の母親だ。

台湾の春節では縁起物の食べ物をたくさんこしらえて、家族全員で食べる。

元彼の実家にも中華料理の丸い机があった。

そこに元彼の母親が作ってくれたご飯が並べられ、元彼、私、元彼の母親と父親の4人で机を囲んだ。

嘉義を含む南部の台湾人は台湾語で話すことがほとんどで、元彼の家庭も例にそぐわなかった。

そのため、中国語を勉強して約半年である。

更に全く分からない台湾語という未知の言語で話しまくる台湾人たちを前に、一般的な日本人女子がどうなるかは想像に難くないのではなかろうか。

緊張でカチコチになってしまった。

時々、美味しい!と中国語で言ったりするほかは、もくもくとご飯を食べていた。

台湾語の会話はBGMのように聞き流し、とにかく食べた。

その後、元彼に聞いてみた。

「さっき何話してたん?」

元彼はうかない表情だ。

そこで聞くのを辞めないのが私という人間だから、言い出すまで聞いた。

「あの…お母さんが『台湾語もわからん子娘を連れてきやがった』って…」

その瞬間に、知らない言語コミュニティの中に混じる恐ろしさを実感した。

自分が美味しく食べているときに、そんな話が展開していたことが本当に恐ろしかったのだ。

これが、彼氏の実家に帰ることのトラウマを産み、その元彼と別れた後に付き合って3年続いた台湾人の元彼Bの実家に帰ることは3年間で一度もなかった。

そんな私が、付き合って1カ月と3週間の彼氏の実家に帰ろうと言うのである。

この決断にはかなりの覚悟が必要かと思いきや、意外とそうでもなかった。

恐怖よりも好奇心が勝ったのだ。

彼氏さんの人格を尊敬し、一体全体どんな家庭で過ごしたらこんなに素敵な人に育つのだろうと興味があったのだ。

それよりなにより、会いたいと思った。

いつも楽しそうに私に家族の話をしてくれる彼氏さんを見ていると、素直に会ってみたいと思えたのだ。

しかし、私の頭痛は1週間続いている。

実は、毎日投稿を2日サボってしまっているが、それは彼氏さんの実家で過ごしていたからだ。

まあ、そんな日もあるよね。ということで、これからもゆるゆる続けていこうと思う。

次回はトラウマを乗り越えて彼氏さんの実家に行ってみた編をお届けします。

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