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対話人(たいわびと)に聴く!~対話が育むモノ・コト・人生~ 永山貴代さん編

このnoteでは、人生において大切なことを“対話”がどんなふうに育むのかを、対話を大切にしている人の言葉から紐解いていきます。

話す人、聴く人紹介

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対話との出会い

まさ:は〜い、じゃあたかよん20分くらい対話をしますか。

たかよん:久しぶりです。よろしくお願いします(笑)何年ぶりな感じが…。

まさ:そんなかな(笑) 僕らが出会ったの1年前くらいだったような。

たかよん:対話の活用講座が去年で、その前だったかなぁ…(?)

まさ:それ今年の2月くらいじゃないかな?まあ今年は社会的に色々あったから、遠い昔に感じるけど。

たかよん:そっか。1年ちょっとしか経ってないんだ、対話に出会ってから。逆にびっくりしちゃった、そこからの自分の変化が色々あったので。  

まさ:じゃあ、その対話とどういうふうに出会ったのかというのと、出会ってみて、出会う前とあとでどんなような変化を感じるかみたいなところから聞いても良いですか?

たかよん:対話に最初に出会ったのはまささんの本で。読むなり「これ自分と合ってる、自分でやってみたい」と思って。「あ、これわたしが求めていたものだ」と思ったんです

まさ:うん。

たかよん:そのあと、自分でもそれを使ってミニセミナーをやってみたんですけど。まささんのいう“対話“を知らずに。
自分でこうだろうと判断してミニセミナーをやってみたんです、その時に「対話」はちゃんと成立したんですけど、自分が知っていることだとアドバイスしたくなったり。6人くらいで、最初は対話が成り立ってこれが対話なんだなあという感じだったんですけど。
2回目をやったときに、セラピストさんが参加されていた時にアドバイスをし始めたらその場が一気に壊れたんです

まさ:うーん。

たかよん:それはこうだよ、こうした方がいいよ、とか。そうしたらその場が一気に崩れて。でもそれが自分にとっても逆によかった。「対話が成り立つ」と「一気に場が崩れる」の両方知れて。それが衝撃的なスタートだった。それから自己流で対話の場を開催してみて。自己流だったんですけど(笑)。

まさ:うんうん。

対話に出会うまでは、自分の本音がわからなかった

たかよん:やっぱり、まささんのやっている対話がどんなものなのか知りたい、まささんに会いたいと思っていたら、その年の暮れにイベントでまささんに会うことができて、そこから繋がって活用講座に参加したんですけど。
それまでの自分って、自分の本音が全然わからなくて。子供の不登校や拒食症やひきこもりや、自分自身が親を長いこと恨んで生きてきたことととか、恥ずかしいんですけど、それを解消してフラットになって自分自身を生きているつもりではいたんです。これから問題解消して「自分の人生だ!」と思ってたんです。
でも、対話に出会ってから、表面的なもので生きてて「自分を全然知らなかった」と気づいて。それからまささんの対話の活用講座(※1)やラボ(※2)で対話をすることで「自分の中の本音や内側から出てくる気持ち」がどんどん出てきて

まさ:うん。

たかよん:そこから、自分を知るってこういうことなんだと。それまで全然自分の本音や気持ちが全然わからなかった。今思うと深さがなくて表面的な感じで。対話に出会ってから「自分の本当の気持ちがわかるようになった」のが自分の中の最初の衝撃でしたね。

※1 対話のことば活用講座:『対話のことば』を使って対話の場を開くファシリテーターを育成するための講座。リクエストがあったタイミングで不定期開催。

※2 対話のことばラボ:対話を体験・実践できる複数回連続の場で継続的に開催。現在は形を変えて開催するための準備中。対話のことばラボWEBサイト

対話を知ってから、人生が開かれていった

たかよん:そこまでの私というのは、いつも誰かの気持ちを伺って、自分の本当の気持ちとか、こうしたいああしたいとかを抑えて。まだまだ、誰かのためにとか、誰かに気を遣ったり、誰かがこう言ってるから、それが正しいんだとかっていう。まだ自分というのが確立できてなかった。自分の土台みたいなのが。自分ではすごいなんか、できてるつもりでいたんですね。いっぱい問題解消して、なんかすごい変わった!みたいに思ってたんですけど、実はそっからが、すごい深かったです。

まささん:へえ~。

たかよん:そこからまさに、本当に人生の深みを知ったというか。そこまでの人生も結構ね、不登校だ、拒食症だ、色々あって。傍から見たら、結構な人生だったんですけど。そこよりも対話を知ってからの深み、人生のがなんかすごい深いです

まささん:なるほど。ちなみに質問してもいいですか?なんていうのかな。その、対話のどんなところが……何て言うんだろうな、こう。たかよんが、自分の本音とか本当の気持ちっていう風に呼んでいる、深いところにある声に気づくこととか、なんかその声が出てくるって言うことに、対話のどの部分が影響したんだろうなーと思って。

たかよん:えーと、やっぱりこう、段階的なものがあるんですけども。対話でなんか、自分の内側の声が聞けるようになってから、周りの環境に合わせて生きてた自分から、なんか違和感とかをちゃんと感じるようになって。ここは何かちょっと違うなとか、この人とは合わないなとか、色々。それは価値観の違いとかで、良い悪いじゃなくて。

まささん:うんうん。

たかよん:そういう違和感とかをちゃんと感じられるようになって。前は周りに合わせてたんで。その中でうまくやっていくっていう感じだったんですけど。
そういう自分のなんか、すごいキャッチできるようになって。だからそういう環境から飛び出て起業することになって。さらに自分の仕事の中で対話っていうのを取り入れて、お客様達にも自分との対話をやってもらって。で、その中で、自分も一緒にそれに参加してやってるうちに、お客さんと私と相乗効果でどんどん自分の内側の声がさらに聞けるようになってそっちの声の方を採用して生きていっているので、人生が、道が開かれていった感じがします

人が求めているものは「人と人との深い部分でのつながり」

まささん:いやなんか。そんな大きな、こう、ひとつの変化が、この一年に起きていたんだなって。

たかよん:そうです。なんか今、最初の時に一年って聞いて、「えー!」みたいな。そんな、この短い間にいろいろ……そっかそっか、1年だったか(笑)

まささん:いやあ、そうですねぇ。

たかよん:仕事辞めたり、起業したり。自分で経済的自立を目指したり。それはきっと、全部その、自分との対話で自分がどうしたいかっていうのを常に自分に問いかけて。で、自分がしたいほうを選択していくって進んできました、今日まで。

まささん:うんうんうん。なるほどねぇ。なんかあの、ま、こう、世間一般的にこう、対話っていう言葉を聞いた時に、何をイメージするのかっていうのは、なんかそれぞれあると思うんですけど。なんかまあ、人によっては、こう、なんていうんだろな。外側にある、なんて言うの。外側にあるものとのつながりを深める。それは、要は相手のことを深く理解するとか、他者とより繋がるだったりとか。異なった存在との間にあるわだかまりが解消していくとか。なんかそういう、こう、外側にフォーカスが当たって対話を理解されてる方もいるんじゃないかなっていうふうに思うんですけど。それも一つの対話の側面だなというふうに思うんですけど。なんかこう、今話を聞いてると、この一年間たかよんにとって、対話がインパクトがあった部分としては、けっこう、こう……そのボイシングとリスニングみたいな所でいくと、自分自身の声を出すこととか、表現する事とか、その手前に自分自身の声をまず聞くことみたいな。なんかそういう、こう、さっき自己との対話みたいな表現をしていたけど、その、自分の声をまず聞くみたいな。なんかそこがすごく大きな影響を与えていたんだなーっていうのを受け取った感じがしました。

たかよん:あー。そうです。言われてみたらそうかもしれない。自分との対話。そうですね。で、たくさんの気づきが得られて。自分の声を本当に信じていく。そうすることによって自分が信じられるので。お客さんの幸せも本当に、もう、「幸せになれる」っていう、いつも常に信じて。一緒に進んでいくことができるようになって

まささん:いやあ……。なんかめちゃめちゃでかいですね、それ。

たかよん:仕事でも使ってるので、よりどんどん深まって。その、だからあの、私本当に、人のことがあまり信頼できなくって。ま、自分のことが信頼できてなかったからなんですね。だけど、ほんとに対話を深めることによって、人と人との深い部分の繋がりみたいなのを、やっとこの歳で本当にそこが感じれるようになったのは、すごい一番大きい。人生の中で。みんな究極に、人ってそこを求めてるんだなみたいな。問題ってのは、すごい、結構ダミーで。実はなんか結構、そういう人と人との深い部分でつながる、みんな、そこで安心したい

まささん:はいはいはいはい。

たかよん:ていうのなんじゃないのかな。「問題解決したい」とか、表面上は言うんですけど。本当のところでは、そこをみんな求めてるような気がして。まあ、対話会をこないだ3回目やったんですけど、やっぱりそのたった2時間でも、そこをちょっとみんなで、そこの部分でちょっと繋がることができる、っていうのを、2時間でも、みんながちょっとでも感じてくれるのが、毎回結構嬉しい。

それぞれが自分の内側に潜っていき、他者との間でも深いつながりを感じるようになる

まささん:なるほど。なんかちょっとあの飛躍する部分もあるかもしれないんですけど、なんかそう、なんて言っていたかな、人のことを信頼できてなかったみたいな。で、それは要は自分の事を信頼できていなかったらなんだと言うような事ことを今言ってたじゃないですか。

たかよん:はいはい。

まささん:で、なんかその、外側との関係性と自分の内側との関係性が、ある意味で鏡写しみたいな感じだったってことじゃないですか。
なんかそれって、すごくこう、面白いというか深いなと思っていて。

たかよん:うんうん。

まささん:例えば何か対話の場とかでも、なんか面白いなと思っているのは、対話の場って言ってもいろんな対話があるからそのタイプによるかもしれないんだけれども、僕らがよく共有しているような対話の場は、ある意味、それぞれがこう、自分の内側に意識を向けて、ぐーっとこう降りていって、そこにあった声だったりとか感覚だったりとかを出したい時に場に出すっていうことを、それぞれがそれぞれでやってるっていう風じゃないですか。で、なんか要は、まぁ、それぞれが自分の内側にどっぷり潜っていっているんだけど、なんかだんだん、それが結果的にその場を共にする他者との間でも、なんかすごい、こう深いつながりを感じるようになっているっていう。なんかそれが、すごくこう、ひとつ面白さだなみたいなことを感じていて。だから……なんだ、何が言いたかったんだろうな。

たかよん:でも、すごい分かります。なんか対話の回を重ねるごとにそれが深まってるのが分かりますね。なんか、発露する声よりも、みんなが内側にすごい入ってて、ひとりひとり自分、対話会をしていながらそれぞれが自分の中に深く潜っていて、それが回を重ねるごとにそれが見られる。今まささんが言ったのかなんか私も感じています

まささん:そうね。回を重ねてさらに深まるみたいなのめちゃめちゃありますよね。

対話会に参加した方の声

たかよん:対話会をした時にアンケートとったんですけども、それをちょっと読み返してたんですよね。やる前に。でそこでちょっと感動した声を読ませてもらってもいいですか。

まささん:もちろん。

たかよん:はい。こないだ自分を受け入れるっていうテーマでやったんですけども、それの感想なんですけど。

まだ自分の受け入れたくない部分があり気付いていなかったり拒否していたことを、自分ではない他の方が口に出していただいたことで涙が出ました。それによって浄化され一気に脱力、疲労感でした。
私自身あまり人の感情に揺れないタイプだったんですけども。まあそういうのも仕事柄そうならざるを得ない状況にいたんですけども、思わず参加者さん皆さんの涙や感情にたぶん他の人の声だと思うんですけど、に揺さぶられて自分も一緒に泣きそうになってしまいました。でもとても心地よかったです。
それぞれが本音を出していくことで気づき安心感、繋がりが生まれて、私たちは一人でないって思えてハートを開くことができた。
ちょっと恥ずかしいので聞くことに徹しようとと思ったけど、みんなが声を出してるうちに思わず思いを伝えたい自分も出てきた。
対話を通して人と関われることで、自分の中でつながったことがありました。受け入れるとか感情を感じるとか、ありのままっていうのは字面だけでわかったつもりになっていましたが、感情をともなって感じたことでより理解が深まりました。私は私のままでいいんだって認められる第一歩になりました。

たかよん:読んでてね、自分で読みながらなんか改めて感動しちゃった。
なんかみなさん、ここの場で、すごいこう、なんか安心安全でつながることができるんですけど、なんかこれがあの、この時間が終わってお子さんとかいる家庭に戻っちゃうと、またなんかもとの自分に、お仕事されてる方とかも当然そうだと思うんですけど、この状態でお仕事をする事はできない。だからやっぱり家庭でも、こんな風な対話ができるといいのになーっていうのはみんなおっしゃられているんですけど。それはね、職場とかでも同じだと思うんですけど、対話的なあれができれば……

まささん:そうですね。そこは本当に、ある意味、関係性にまつわる話だから。こう、いきなり、対話を経験したから、会話を学んだから、明日家庭の中で変えれるかって言うと、なんかそれは逆にある意味、こう、押し付けにもなりえてしまうからそこには段階だったりとか、グラデーションがあるんだろうなーって感じつつ。

たかよん:うんうん。

対話は対話でも、その場を作る人の人柄や佇まいによって現れてくる雰囲気は変わってくる

まささん:あとなんか、今のたかよんの対話の場に参加した人たちの声を聞いて、なんかすごいこう、なんていうんだろうな。ちょっとボキャブラリー少ないんですけど(笑)。本当にこう、優しさがそこには充満しているような。なんかそういう場なんだろうなって思って。なんかこう、対話は対話でも、なんかその場を作る人の人柄とか佇まいによって、なんかそこに現れてくる雰囲気は変わってくるから。なんかある意味、たかよんらしさが表現された場のある種の一つの結果として、なんかそういう声が帰ってきてんだろうなーみたいなのも感じてました。

たかよん:ありがとうございます。

まささん:そろそろ締めということなんですけど、最後に一言だけ良いですか?たかよんにとっての「対話とは?」って聞かれたら、なんて答えますか?

たかよん:やっぱり人と人とのつながりそしてその深い愛みたいなものだと感じています。

まささん:ありがとうございます。

たかよん:ありがとうございました。

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