鑑賞ゲリラ Vol.48『光芒を探し求めて』レポート(3) 2024/8/10開催
開催情報
【開催日】2024年8月10日(土)
【会場】アートラボあいち
【展覧会】Beyond A and Z(愛知県立芸術大学)
会期:2024年7月12日(金)~8月12日(月・祝)
【出品作家】
川西 りな、林 可奈葉、林 玲翔、東本 伊代、
村瀬 ひより、安田 夭、横山 奈美
内容
作品
横山奈美
《Shape of Your Words-T.K.-》2023年 油彩、麻布 727x606mm
《Shape of Your Words-M.Y.-》2023年 油彩、麻布 727x606mm
《Shape of Your Words-S.Y.-》2023年 油彩、麻布 727x606mm
鑑賞内容
暗い背景に浮かぶ白い文字「History」。3枚の絵のその文字はそれぞれ違う。近づいてよく見ると、白い文字は何かに繋がれている。3作品を比べながら鑑賞を進める。
F:ここにある3つの作品を鑑賞します。
まずはじっくり、ご覧ください。遠くから近くから、角度を変えて、横からなど。
気づいたこと、印象、不思議だなと思ったことなどなんでもいいので短くお聞かせください。
▶︎写実的な作品。
▶床の木目が綺麗。
▶Historyの文字の中に人生、生活などが汲み取れる。
▶字体が違う。▶機械的。
▶コードで繋がってる。
▶後ろの骨組みは同じで、字だけ違う。
▶高さが違う。
▶︎これはネオンだと思う
(ネオンであること、制作方法を伝える。)
F:ネオンの部分、字が違うところを見ていきましょう。
▶︎それぞれ文字にクセがあるので作りにくいと思う。
▶︎普段ネオンを見ても裏部を考えない、ネオン管の綺麗さと裏の汚い部分を書いている。
▶︎写実的に見せているけど、どこかアレンジして作っているのではないか。▶︎ネオン管なのに白いのが気になる。
▶︎色をつけたくなかったのかなと思った。
F:なぜだと思いますか?
▶︎その人そのものを描きたかったのかな。
(いろんな人に書いてもらった字を、ネオン管にしてると伝える。)
F:裏の部分についても見てみましょう
▶︎裏の部分、組み立て具合は同じ。
▶︎何かをささえているものではないか。
▶︎木目の写実的な感じから、ほぼ同サイズで絵が描かれているのではないかと思う。
F:他に違いはありますか?
▶︎同じ大きさに見えるように、位置を前後にしているのではないか。
▶︎床の明るさが違う。
▶︎明るさは置いてある位置で違うのでは。
▶︎ネオン管の文字だけ写実っぽくない。
▶立体感がない、光ってる感じがしない。
▶︎ネオン管として描いてないのでは?
F:なぜ、そう思う?
▶︎筆跡で性格がわかるというようなことがあるかも。
▶︎英語を知らなくて書いたのでは?たどたどしい感じ。
▶︎何かを見ながら書いたとか。
▶︎元はあんまり大きな字を描いてないのかな、それを大きく引き伸ばしているのでは。
(作家の知人に書いてもらった字で、人々の言葉をポートレートにしていること、作家名、タイトルを伝える。)
F:それぞれの字から何かしら感じとることができればいいかなと思います。
▶︎舞台の始まりのネオンサインにも見えてきた!
急遽ピンチヒッターで、参加者の方がリクエストされた横山奈美さんの作品で行った。制作方法を早く伝え過ぎたこと、字のフォーカスと裏の部分のフォーカスの後で、「その人そのものを描きたかったのかな」「何かをささえているものではないか」の意見を集約して、「それぞれどんな人だと思うか」「何をささえていると思うかと展開できなかったことが反省です。
【ファシリテーター・レポート】城所豊美
【鑑賞時間】25分
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