見出し画像

「創意濃杯レシピ」豆腐餻とエスプレッソ−なぜロブスタ種を使うのかについて

一言で言うと

「尖る味が無いから」

これはどういうことかと言うと

アラビカ種のほとんどの豆で、ミルクと混ぜると
「ナッツを食べてるような」
「ナッツの油分な感じ」
これが伝わるかはわかりませんが

ミルクと混ぜたときに出てくるアノ味です。

この一杯では、その味がイメージに合わないなと思っていたので
初めからロブスタ種を使うことが決まっていました。

ロブスタ種にその味は無いのか?

それを聞かれると否定はできません。

少しは感じます。

もう一つ、ロブスタ種であるべきポイントがあります。

それは、

圧倒的な粘質性

これは豆質そのものが持っているもので

精製や焙煎、抽出と、人の手がどれだけ加わっても変える事ができません。

ロブスタ種だからこそ

味わえる表現です。

この粘質性をエスプレッソでじっくりと抽出する事で

クリーンでウイスキーやワインのような後引く余韻を味わえる事ができます。

画像1

このぐらい、濃く、深い味わいを引き出せると最高です。

これが、豆腐餻に

馴染むエスプレッソ

アラビカ種で、ここまで濃ゆく出そうとすると
どうしても、酸が目立ち、豆腐餻とは別に個性を出してしまいます。

馴染む、というより、強調し合い、奥行きが出てきませんでした。

それもあり、ロブスタ種を使う事になったのです。

ブレンドの要素の一つや、ロブ臭、など
今のスペシャリティと呼ばれるコーヒーの流れでは
あまり良い意味では捉えられない品種ですが

しっかり、特徴を知る事で
いろんな表現をしてくれます。

豆腐餻とのアレンジドリンクは
ロブスタ種だからこそ
作れた一杯でもあります。

ずっとエスプレッソメニューに並べていて
本当によかったなと
このイベントを通して思いました。

ありがとう。ロブスタ。

AMAZING ROBUSTA

ここから先は

0字

ROKPRESSO MAGAZINE 2nd stage.

¥500 / 月 初月無料

手動エスプレッソマシン「ROKPRESSO」から「ESPRESSO」を作るときに考えている事を文字にしています。 30mlの液体から生ま…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?