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見立てる力

”ヒマラヤほどの消しゴム一つ 楽しいことをたくさんしたい
ミサイルほどのペンを片手に おもしろいことをたくさんしたい”

そんな歌があった。1993年に発表されたTHE BLUE HEARTSの歌だ。この歌はTHE BLUE HEARTSのマーシーこと真島昌利による作詞で彼の独特の世界観がよく表れている。

ヒマラヤほどの消しゴム。ミサイルほどのペン。
日常生活であまり連想しないワードを2つ組み合わせたこの言葉は、耳にこびりつくパンチがある。関連性のないワードを組み合わせて物語を作ったと言う星新一の創作論を連想するような言い回しだ。

サビの中に登場する言葉をよく見ると、実はここでは何も繰り広げられていない。ペンと消しゴムを持っている。ただそれだけの歌である。言い換えればこの歌はまさに、”道なき道をぶっ飛ばす”覚悟のマーシーがペンを片手に作詞している時の心境をそのまま歌詞にしている。

書いては消して。消しては書いて。一見、地味でミクロな作業の中にヒマラヤやミサイルに形容するほどの巨大な情熱が秘められているところにこの歌のロマンを感じる。マーシーがペンと消しゴムを武器に自分の世界観を表現したこの歌は実際に多くの人の胸に残る名曲となった。

”楽しいことをたくさんしたい”
”おもしろいことをたくさんしたい”

”自分の現在地を漠然とした将来像に近づける方法は目の前の地味な作業の連続を、壮大な冒険に見立てる想像力があるかどうか”なのかなと思いながら、今日も机に向かってます。

今日も読んでくれてありがとうございます。楽しいことをたくさんしたいものですね。

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