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学ぶ楽しさへの課題と対策(昔話)

学ぶ楽しさをみつける対話を促す環境づくりへの過程・記録です。

2004年度に残った課題

 成績上昇の具合を考えて、学習指導自体は良かったと思う。・・・入塾以前は200点台後半の生徒たちが、偏差値50以上の高校に受かった者が複数いることは嬉しい。目標を掲げ、努力をする生徒には良い結果となったのは、講師としても自信となった。
 反面、高くはない目標を掲げる者、努力できなかった者への対応には反省点が残る。・・・「自分にはどうせできない。」「がんばるだけ無駄さ。」・・・
・・・自信の欠如している子には、未来を切り開いていく自信と力を付けさせてあげたい。FOLSは学習塾であるから、そういったことを受験や学習を通して、伝えていくことは可能なはずである。  この年度の生徒にSという子がいた。母親はなく、父親は仕事に多忙で共にいる時間がない。祖母が世話をしているが、病持ちであまり動けない。家庭は明るくない。・・・夏期講習にうるさいときもあったが、徐々に学習習慣も定着し始め、2学期は・・・よく塾に自習しに来ていた。ほぼ毎日だった。しかし・・・彼は学習することを辞めてしまった。担任に「君には受からない」と言われた。努力しても無駄だというニュアンスが強かったようだ。彼はペンを投げてしまった。再びペンを手に取るよう言ったが、聞く耳を持たなかった。授業も休み休みとなり、来ても騒いでいる。志望校を下方修正すれば努力する必要はなくなり、そちらの方が楽だ。・・・自信のない子の問題は大きい。努力するよりも、目標を下げて楽をする。・・・積み上げてきたものを衝動的に壊す傾向がある。未来を切り開くという意志を持つよりも、 今を刹那的に楽しむ傾向がある。・・・こういった子は少なくない。講師はどう対応すべきなのだろうか。
 この年度では、・・・学習指導の成果は大いに自信となった。この力をできることなら自信の少ない子に役立てていきたい。無論全ての生徒の成績を上昇させていきたいが、自信の少ない子を重点的に指導していきたい。この年度の経験上、努力をする者/しない者に分かれると、授業が成立しにくい事を知った。これを今後の課題としたい。

2005年度にむけて

 ・・・今年は3月から新3年生を受験生扱いし、授業量を増やした。又、3月から理科と社会の授業を2時間にした。(昨年度1学期は理科・社会は週1時間) ・・・1時間の休憩をはさむ。塾空間は稼働している時間が短く、一般的に考えれば休憩を1 時間も設けるのは無駄なのだが、その無駄を敢えて作りたい。休憩時間に生徒たちは自由に活動し、生徒ー生徒間のコミュニケーション促進を図る。講師も彼らと一緒に話すことが望ましい。そうすることによってクラス全体にまとまりが出るのではないかと睨んでいる。昨年度の大きな問題点、まとまりのなさをここで緩和できるかもしれない。そういう期待をしている。なお、この休憩時間を作るという考えを、春期講習、夏期講習、冬期講習でも具現化していきたい。 ・・・
 自信の少ない子に関する課題にたいしては次のように考えている。まず、休憩時間を設けクラス内のコミュニケーション促進を図り、・・・クラスをまとまりのある状態にし、全員で努力していく雰囲気・空気を作っていきたい。次に、クラス全体をパッケージングして自信の少ない子を包み込んでしまい、全員で努力し成果を上げ、徐々に自信を付けさせていきたい。理想論と言えば理想論だが、何も狙わないよりは狙っていった方がいい。私は不可能ではないと思っている。

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