夜長月のこと
忘れないうちに、9月のことを書いておこうと思う。
初旬。結婚記念日。初めて妻に手渡した贈り物が白バラだったことに(勝手に)ちなんで、毎年白バラを贈っている、、と言いながら白バラが見つからず、今年はふちがピンクだけど。それにしても、時が経つのは早過ぎるなあ。
今年だって、窓の外に降る雨を眺めていたかと思うと、いつの間にか10ヶ月が過ぎていたくらいの感覚(←いくらなんでもあり得ん)。
同日の黒犬スキ。何かが喉に引っかかったかのように咳き込むのが、一日経っても治らない。さすがにおかしいと思って獣医に連れていくと、どうやら風邪をひいたらしい。犬も人間と同じように、季節の変わり目に風邪をひいたりするそうで。皆さんの愛犬もどうぞお気をつけて。スキはその後の抗生物質投与で、数日で良くなりました。
中旬。仕事でお世話になっているパリの敏腕コーディネイター、木戸さんとサン=ジェルマンのカフェにて。このレンズ、エルマー35mmは1mまでしか寄れないので、これくらいが最短距離になる。
人物を撮ると、どうしても周りまで写ることになるけど、それでいい。環境ポートレートってやつだね。
木戸美由紀さん
https://www.instagram.com/kidoppifr/
中旬。今や常用レンズとなったエルマー35mmを譲ってくれたアレックスから連絡があり、「今、エルマー90mmある、お前にぴったり。テストにコイ」というので、街中を歩きながら撮らせてもらった。
写りには何も問題がないどころか、よく写る。逆光に弱いのはオールドレンズなら当然だし、むしろフレアがいい。ボディも軽いし良いんだけど、、ただ、エルマー35mmみたいな「何か引っかかるもの」が写真から感じられない。つまりは「ピンとこない」んだよねと正直に伝えると、アレックスはこのレンズを売りたいはずなのに、「わかる!欠点がないんだよ、このレンズには。オレが思うに、レンズのポエジー(詩情)は欠点に宿るんだ。それがライカのレンズの特徴でもある」と言っていた。
中旬。日本から来ているファッジの撮影チームと合流。
10月12日発売のvol.256ではパリジェンヌスナップを撮影しているので、ぜひご覧ください。皆めっちゃかわいいので。
https://fudge.jp/
中旬。友人の写真家、外山舞さんが写真集を出版したので、その本を引き取りにモンマルトルへ。
外山舞さん
https://www.toyamai.com/
今月からルーブルとヨーロッパ写真美術館の会員になった。全く行けてないけど、「疲れたら美術館で休む」という計画をそのうち実行に移す、、移したい、、。
中旬のパリ散歩。
ルーブル美術館の会員になっていると、あちこちの美術館で割引が受けられる。このドラクロワ美術館もそうで、入場が無料になる。展示は冷やかして(←オイ)、庭に座って読書するのも良い。
ベンチに座って、木漏れ日を眺めながらプラタナスの葉を揺らす秋風の歌(ポエム)を聞いていると、実はこういう時間が大事なんじゃないかと思う。「何もしない」「どこにも急がない」時間が。
下旬。
日本からライカ繋がりのライターYさんが来て、八枚玉をテストさせてくれた。時折強い雨が降ってくる一日で、その度に屋根のあるところで雨宿りをする。この写真を撮った時も外は雨で、しばらく教会に座っていた。自分で選ばない場所で時間を過ごすのはとても「写真的」でいい。
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