サマーウォーズの世界を夢見て、10年

アニメーション映画監督・細田守さんの新作が発表された。
『竜とそばかすの姫』という作品だそうだ。

発表されたコンセプトアートには、同作の舞台となる、世界中から50億を超える人々が集う巨大なインターネットの世界・Uが描かれた。
細田守の最新作「竜とそばかすの姫」2021年夏に公開!再びインターネットの世界描く より引用)

そういえば、細田監督が電脳世界を舞台にした作品を発表するのは、2009年の『サマーウォーズ』以来だ。

僕が細田監督を知ったのは、世間より少し遅かったと思う。
初めて見た作品は、仲里依紗さんの声の芝居が印象的な『時をかける少女』ではなく、『サマーウォーズ』だったはずだ。
それも、劇場で上映されて話題になっていた時期ではなく、一年遅れくらいで、TSUTAYAでDVDを借りたんだったかな。

当時、高校生だった僕は、仮想空間・OZの世界観に夢中になった。
インターネット上で自分の人格がアバターと結びつき、なんでもできてしまう、という空間。
そのデザインや担う役割がとても未来的で、たまらなく魅力的に見えた。
好きすぎて、大学時代に情報系だか社会学の講義のレポートで、サマーウォーズとOZをテーマに取り扱ったほどだ。
就職活動にあたりSEを志す前、OZのような仮想空間が作れないかと夢想したこともある。

公開から10年が経過した、今。
OZの世界は、少しずつ現実になっていると思う。

仮想空間だとかバーチャルリアリティなんて、10年前は一般的ではなくて、SF上の存在だった。
(MMORPGとか、Second Lifeのようなサービスはあったけれど。)
でも、2020年ではVRや仮想空間がより身近になり、バーチャル都庁構想とか、バーチャル渋谷なんてのも生まれ、仮想空間が少しずつ現実世界の延長として機能し始めている。
SFみたいな時代来てるじゃん。サマーウォーズって、ある意味予言だったな。とか思ったりしている。

だから僕は、新作『竜とそばかすの姫』も、とても楽しみにしているのだ。
サマーウォーズで描いたことが、10年かけて現実になってきたってことは、新作は次の10年、あるいはもっと近くの未来、情報社会を描く作品なんじゃないか……?そんな期待でいっぱい。

サマーウォーズは公開当時に劇場で見られなかったけれど、新作は絶対に映画館で見よう。見ておきたい。


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