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ロボットコント『開店!ロボットレストラン』①

登場人物
男  レストランを訪ねてきた客。
ロボ お店のマスコットとなるロボット。接客がヘタ。
店主 新しくレストランを開業。
※ロボ=可能であれば、Pepperを使用する。

舞台は、小さな飲食店。レストランのようである。
上手側は入口、下手側はバックヤード。
中央には、テーブルと椅子。
入口の近くには、ロボットが立っている。
男、店外から歩いてくる。

男「ここかあ、新しい店」

男、扉を開けて入店。

ロボ「いらっしゃんしゃんせー!」
男「!?」

男、ロボットに気づく。
一瞬たじろぐが、近づいてみる。

男「ロボット……?」
ロ「いらっしゃんしゃんせー!」
男「しゃんしゃんせー!って言ってるけど」
ロ「いらっしゃんしゃんせー!」
男「絶対間違ってるよね」
ロ「ペッパービーフレンチへようこそ!」
男「大丈夫かここ……」
ロ「おひとりさまですか?」
男「そうですけど」
ロ「それなら、一人暮らしコースがおすすめです」
男「おお、コースメニュー」
ロ「寂しいあなたを、私が慰めて暮らすコース、毎月2万円です」
男「余計なお世話だな!売り込むなよ!」
ロ「ダメですかあ……」
男「高いし」
ロ「タバスコわれますか?」
男「ああ、タバコ吸って……んん!?」
ロ「タバスコ吸われますか?」
男「すみません、タバスコは吸いません」
ロ「タバスコに座れますか?」
男「すみません、よくわかんない」
ロ「お席に座りますか?」
男「お席には座ります」
ロ「すみません、よくわかりません」
男「そこは分かって!」
ロ「お客さんの真似してみました。ご案内します、こちらへどうぞ」
男「なんだよもう……」

ロボット、テーブルの方向を指差す。
男、歩き出そうとする。
ロボット、その場から動かない。

男「ちょっと、ご案内……」
ロ「こちらへどうぞ?」
男「案内してよ」
ロ「こちらの席へー?……どうぞー!」

ロボット、元気いっぱいに、自身のタブレットを指す。
タブレットには、座席表が表示されている。

男「あ、連れてってくれるわけじゃないのね……小っさ!」

男、座席表を確認し、椅子に腰掛ける。
間。
男、しびれを切らし、振り返ってロボットに話しかける。

男「ちょっとこれ、メニューとか、注文とかどうしたらいいのー?」

ロボット、ぐったりしてしまう。

男「ちょっと、大丈夫ー?ねえ!すみませーん!」

店主、姿は見えないが、バックヤードから声をかけてくる。

店「いらっしゃんしゃんせー!」
男「あんたもかい!」

<つづく>

※続きは後日更新。本稿は加筆修正される場合があります。

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