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小林賢太郎さんに共感したこと

小林さんと僕に、直接的な繋がりは全くありません。
小林さんの作品やラーメンズも、近年になりYouTubeであれこれ拝見しただけ。
小学生の頃に流行っていたFlashムービー「千葉!滋賀!佐賀」や「新橋!」の元ネタがここにあると知ったのはつい最近でした。すみません。
往年のファンの皆さんや、憧れて追ってきた方に怒られるとは思いながらも、一方的にシンパシーを感じてしまったので、書きたいと思います。

「ラーメンズ・小林賢太郎さんが芸能界引退」

12月1日の発表以来、こんな見出しをいくつか見てきました。
間違ってはいないし、わかりやすい表現だからしかたないのですが、驚きますよね。

僕も当初、このことを知ったときは、
「生で見ることなく終わってしまったなあ……」みたいに思ったわけです。

でも「小林賢太郎より」のタイトルにある通り、ご本人の感覚としては「パフォーマーという肩書きを外した"だけ"」なんですよね。

苦手を諦めるのではなく、得意だけを選んで手放す

実は足が悪くてですね、(中略)ハードルを下げるくらいなら、やらない方がいい。(中略)理由はこれだけではなくて、様々な経緯をふまえ自分で判断したことです。

(肩書きから「パフォーマー」をはずしました。より引用、太字は編集)

小林さんからの言葉を読んでいて、最も共感したのはこの部分。

私事ですが、僕も「ハードルを下げながらでもやる」という選択肢を取ってきたことがありました。
それは自分が、理想と現実のギャップを受け入れられず、どうしてもやりたい(もしくは、やらなくてはいけない)と思っていたから。
過去にはその低いハードルも情けなくなり、「苦手だから諦める」という逃げ方をしたことがあります。

今でもたまにやってしまいます。
完璧主義をこじらせて、あれこれ自分がやったほうがいいと思ってやるものの、結果的に仕事の質を下げてしまう。
精彩を欠くような結果になって、反省。

でも小林さんはそうじゃない。
力を込めるポイントに全力を注ぐために、他は手放す選択をされたんだと思います。

しかも、今までできたことができなくなってくる、限界を感じるってとてもしんどいことだと思うのです。
僕は小林さんより一回り以上も年下ですが、「実は足が悪くてですね」から告白されるその心境は、想像に難くありません。

でも、小林さんはこの状況を、前向きに楽しんでいるようにも見えました。

環境はシンプルに。創作の世界は無限に。そんな気持ちで今日もまた鉛筆を握ります。目の前には真っ白な原稿用紙、真っ白なキャンバス、真っ白なスケジュール帳。なんか視界が広いですよ。

(肩書きから「パフォーマー」をはずしました。より引用)

これまでの活動の一部を捨て、シンプルな環境にする。
無理に割いていたパワーを、目の前の大切な作品に向ける。
必要なもの以外は捨てて、より自由になったと、楽しみに感じている。

読めば読むほど、とてもかっこいいです。
きっとすでに、ファンの方の多くが思っていることでしょうが、これからの小林さんの作品が楽しみになってきます。

大切にしたいものだけを、シンプルに、ひたむきに。
小林さんの言葉を読んで、改めて気づかせてもらった気がしました。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました! これからも応援いただけたらうれしいです。 (いただいたサポートは、作品制作のために活用いたします!)