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ロボット劇作家のエッセイ

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尾崎太祐が書いたエッセイ・コラムをまとめたマガジンです。
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#今を生きる

「辞める」と告げた一年前の自分へ

誕生日や記念日じゃなくても、思い出すような「印象的な日」。 あなたにはあるだろうか。 僕には、ある。いくつか。 そのうちの一つが、会社を辞めたいと上司に告げた日のこと。 2020年6月9日。 今年度の目標設定について、朝から上司と面談をすることになっていた。 そこで退職を切り出した。 「9月いっぱいで、退職させてください」 あの頃の自分は限界だったな、と思う。 当時つけていた日記には、自分自身に追い込まれる様子が残っていた。 日記ってのは便利だ。書いた時の感情も克明に

明日でも、来年でもなく、いまの桜を見る。

あなたは今年、お花見しましたか? 僕は今日、見てきました。 さすがにシート広げてわいわい宴会……は時世的にムリだけど、どうにか見ておきたくて、ひとりで散歩。 明日は春の嵐らしいので、今日のうちに見ておきたかったのです。 少し曇っていましたが、見に行ってよかった。 あたりまえだけど「今年の桜は今年しか見られないよな」と思いました。 明日には散っちゃってるかもしれないわけで、今日見られてよかった。 でも、これってたぶん、すべてのことに言えるんですよね。 「また来年かなあ…