左伝の良さげな言葉 昭公 十六年

左氏春秋

昭公 十六年

「君子は財物なきことを気にかけず、位に立って名声なきことを憂える」と私は聞いている。
また「国を治めるには、大国に奉仕し小国を安撫することばかりを気にかけず、{独立国としての}地位を安定させる礼なきことを憂える」とも聞いている。もし大国の人が小国に命令すると、要求は何でも獲得できるとなったら、いったいどうやってこれに応じて行けるか。応ずることができる時もあり、できぬ時もあるとなると、その罪はさらに大きくなる。大国の要求は、礼に照らして斥けて行かぬと、どこまでも際限がない。吾がその辺の辺邑となってしまえば、{独立国の}地位は失われてしまう。


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