考え方の一つ。
裏権力の謀略に原理や理論があるとすれば、ジョージ・ソロスが信奉しているという「再帰性」理論がその候補だろう。再帰性理論とは「人間の思考と社会現象は相互に干渉し合う」という社会理論である。この理論で謀略の原理をも説明出来る。裏権力が実際に謀略を遂行する上での理論的骨子だと見ている。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
ソロスは人間の思考を「認知機能」と「操作機能」に分ける。カント哲学の用語だと前者は「純粋理性」に、後者は「実践理性」にそれぞれ相当する。認知機能が対象を認識する機能であるのに対し、操作機能は対象に働きかけ操作しようとする機能である。実践ではなく操作とする点がソロスらしいと言える。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
「人間の思考と社会現象は相互に干渉し合う」のは、人間の思考には「認知機能」だけでなく「操作機能」があるからであるとする。社会現象への参加者である人間が社会現象を客観的に認識しようとしても、思考の操作機能が社会現象に干渉してしまうため、認識対象である社会現象自体が変化してしまう。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
思考を向けると社会現象が変化してしまうので、社会現象の完全な理解は得られない事になる。例えば、市場参加者の予測が市場の動きに影響を与え市場自体が変化するので、市場の動きを完全に認識する事は不可能だという。かくして「思考と社会現象の相互干渉性」は「対象理解の不完全性」を帰結する。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
再帰性理論が「対象理解の不完全性」を帰結する点は重要である。もしこの理論が裏権力の謀略の原理だとするなら、彼らも「世界はワンワールドに向かって収束する」という決定論はあり得ない事を理解している事になるからである。世界の動きを完全に掌握し、予言者の如く未来を見通す事は不可能だと。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
だが、裏権力はその事は百も承知であろう。決定論がないと分かった上で、如何に不確実性を減らすかに彼らの“努力”が傾注されているとみられる。「思考と社会現象の相互干渉性」という理論的前提に立つ時、「人々の思考をコントロールする」という条件を足す事で、理論上は不確実性を減らす事が出来る。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
「思考と社会現象は相互に干渉し合う」とするなら、「思考に干渉する事で社会現象に影響を及ぼす」事や「社会現象を操る事で思考に干渉する」事も理論上は可能という事になる。これが裏権力が「洗脳」「思考誘導」「言論統制」に力を入れる理由だろう。そうする事が社会現象の操作に直結するのである。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
逆に社会現象を演出する事で人々の思考を任意の方向へ誘導する事も考えられる。例えば、テロや偶発的な武力衝突を装って人心を煽動し戦争へ誘導する事など。ネイサン・ロスチャイルドがワーテルローの戦いの際に英国の国債を売却して人々に「英国が負けた」と思わせた手口も再帰性理論で説明が付く。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
社会現象の理解や予測が不完全になるのは、社会現象への参加者の思考・行動がどのようなものか、また、それらが社会現象に如何なる影響を及ぼすかについて、完全に把握する事が出来ないからであろう。だからこそ、社会の支配を狙う者は、社会現象参加者の思考・行動を操作し不確実性を減らそうとする。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
「制御された反対派」もこうした文脈で登場する。「世界支配」を狙う裏権力にとっての不確実性を増大させないように、彼らに批判的な人々をも「制御された反対派」を使って囲い込み操作しようとする。その為にカルトやカルトと密接なインフルエンサーなどを手先や広告塔として使う。これも両建の一種。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
逆に言うと、支配を打破する為には支配しようとする者にとっての不確実性を如何に増大させるかが重要である。その為に必要なのは以下のような実践であろう。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
・誰か何かを盲信せず自分で物を考える。
・特定のドグマや前提を鵜呑みにせず批判的に思考する。
・支配を狙う者の意図を見抜き曝露する。
裏権力の意図を見抜き先読み暴露する。裏権力が演出する社会現象によって思考を操られないようにする。そうした実践で裏権力が操作しようとする社会現象は彼らにとっての不確実性を増していくだろう。「思考と社会現象の相互干渉性」という謀略原理としての「再帰性」が逆に彼らの首を絞める事になる。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
ネイサン・ロスチャイルドのワーテルロー戦争時の手口は再帰性理論で説明可能。
— 菊池 (@kikuchi_8) July 7, 2024
➀公債を逆売り(社会現象の演出)。
➁ネイサンの公債売却を見た投資家が同じように売却する(思考への干渉)。
③底値となった公債を買い占める。
④英国軍勝利の報が入り公債の価格が高騰する。
⑤英国経済を掌握。
そうだよね・・・
まさに「兵法」だは・・・
>支配を打破する為には支配しようとする者にとっての不確実性を如何に増大させるかが重要
— 大館市少林寺拳法協会 (@shorinjiodate) July 8, 2024
>その為に必要なのは以下のような実践。
・誰か何かを盲信せず自分で物を考える。
・特定のドグマや前提を鵜呑みにせず批判的に思考する。
・支配を狙う者の意図を見抜き曝露する。
そして【道徳的選択】
これもまた兵法・・・
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