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「メタアーキテクト」読んでみての感想①

今回は秋吉浩気さんが書かれた「メタアーキテクト次世代のための建築」を読んでみての感想や、学んだこと、等を記事にしてみます。

まず、言いたいのは、これは建築学生の必読本だと思います!

特に、これから社会に出ようとしている4回生、修士2年生の方たちは絶対読んでみてほしい!

なぜそう思ったかと言うと、

自分がこれまで学んできた建築の価値観や、建築家像をいい意味で崩されたと言うか、これまでの建築教育では絶対学べない内容でした。自分の価値観と照らし合してみて、どう感じるか、どう見えるかというような自身を客観視でき、とても新鮮でした。

この本について、たくさん共有したいのですが、今回の記事では抜粋して1つ、共有しいきたいと思います。

では、早速一緒に見ていきましょう!

EMARFのデジタルファブリケーションを利用してつくった研究室本棚(完成版)


10%の価値しか生まない建築家

冒頭付近のページに記載されている内容です。

この目次を見て、自分が疑問に思ってきたことをダイレクトに表現していてとても興味深い内容でした。

建築家は能力の高い人達が多いと思います。特に学生にとっては、輝いて見えているはず。

ただ、建築業界以外の人からすると、建築家の知名度はそこまで知られていないことに、ビックリしたことがありました。

建築学生ではない友人と話している時に、「建築界のスーパースターである、安藤忠雄さんを知っているか?」と聞いてみたところ、「全く知らない」と言われてしまった。

本当にショックだった。。。

自分が目指している建築家はこの業界だけのスーパースターであり、それ以外の分野からするとほとんど接点もなければ、何をしているかも知らない。
(最近は安藤さんに関しては、国に寄付をされた、こども本の森で注目されてますが😄)

もちろん、知名度が全てではないです。でも、社会に対してどれだけ価値を残せたか、どれだけ社会に対して信頼を勝ち得ているかによって、知名度は左右するのではないかと思っています。

このタイトルにもあるように10%の価値しか生まないという表現は、かなり耳痛い内容でしたが、共感もしました。

では「10%の価値しか生まない」とはどう言うことなのか?

この本の中に、建築家と社会との間にギャップが生まれてしまっている理由について詳しく記載されていました。

「その理由は、そもそも自分自身の力で世の中を変えようとする起業家精神が建築業界には乏しいからだ。乏しいというよりは、そもそも考えたことがない人がほとんどだろう。」p.10

この箇所を目にした瞬間、まさにそうだなと強く共感しました。

著者である、秋吉さんが自ら「起業家的建築家」と名乗っている理由もここと繋がった気がしました。

建築家はいわゆる開業としての独立はするが、起業はしない。誰かの資金で利己的な創作に打ち込む。

一方、起業家は自らの理念に基づき、自らの調達資金で利他的な事業に取り組む。

この違いの比較がとても興味深い見解だなとおもいました。

どっちが良いとか悪いという話をしたいわけでなく、建築家が社会に対してなぜ距離があるのかという理由を具体的に記載されている内容だと思います。

でも、芸術分野においての作家性、いわいる強い建築家が言及してきた自らの創造性を表現するマニフェストは重要だったということは思います。

でも、これからの時代は秋吉さんみたいな起業家的建築家が今後の社会を創っていくのだろうなと思いました。

社会が劇的に変化している中、建築家も変わっていかないといけないなと改めて思わされ、

建築を6年学んでいるわたしからすると非常に新鮮な内容で、とても刺激を与えられた箇所でした。

この内容は文献の序文あたりに書かれており、他にももっと詳しく書かれているのもあるのでまた時間があればぜひ手に取って読んでみてほしいです。

きっとあなたも自分のこれからの未来について考えるキッカケになるかもしれません。

次回も、この「メタアーキテクト」の本で学べた内容について記事にしていきますので、ぜひその時も見にきてくださると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
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ではまた!

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