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中年独身男のリアルなFIRE生活(コールセンター業務について(管理者編))

私は某メーカー系システムインテグレーター会社に勤務し、主にコールセンターの管理、運用業務に従事してきました。
コールセンターでは、オペレータ、お客様の質問の調査、システム構築、教育、採用、管理などほぼ全ての業務を経験してきました。
ちょっと業務経験をもとにリアルな体験談を情報発信していきます。
この業界に興味がある方、実際に携わっている方に見てもらえると嬉しいです。
コールセンターの概要については以下のリンクを紹介しておきます。

現在はコールセンタを自社で持たずにアウトソーシングするケースが増えています。コールセンタはシステムを揃えたり、人を揃えたりといってところでコストがかかるため、自社で運用するとコスト負担が大きいためです。
そのため、〇〇会社の製品に文句をいってやろうとコールセンターに電話しても、電話に出る人は別の会社の人のことが多いです。
私はそのアウトソーシング先でコールセンタ業務を行ってきました。
具体的の業務内容としては、顧客(外注先)への状況報告、オペレータの採用、教育、勤怠管理、品質管理、面談、お客様(電話の先の)クレーム対応、センタの成績の管理改善、コールスクリプトの見直し、FAQ(マニュアル)の作成修正、システム改善(CTI)、アンケート結果の改善などです。
ごちゃごちゃ書きましたが、要するに安くて、早くて、正確で、丁寧な対応が出来るように毎日頑張る仕事です。

コールセンタの管理者として悩むのは主に以下でした。
1.人数の確保(離職が多い)
2.顧客(外注先)の要求が厳しい
3.お客様(電話の先)のクレーム

1.人数の確保(離職が多い)
たぶん、悩みの1位ではないでしょうか。
オペレータは派遣会社経由で入っていただいていたのですが、途中で辞めてしまう方が多い。突然来なくなる恐怖に怯えて勤務していました。。。
理由を聞いても当たり障りのないことしか聞けず、面談をしてもよくわからないことが多いのです。1日中電話で会話をし、何を言われるかわからないプレッシャーを受けていく中で心身をすり減らしてしまう人が多いよう感じます。
対策として手っ取り早いのは辞めていく人数をあらかじめ想定し多めに採用できれば良いのですが、予算の都合や人が集まらないといったことで難しいことが多いです。
私の中で気を付けていたのは、定期的に面談しガス抜きをしてあげる事と時給差を作らない事を意識していました。
コールセンターの特徴としてオペレータの成績を数値化しやすいというところがあります。1日に対応した電話の件数、アンケートの結果、ミスをした件数、休憩時間、保留時間など事細かにデータをとることが出来ます。
これらのデータでオペレータ個々のモチベーションにつながる数値をみつけ、達成感であったり目標数値を意識してもらうことは非常に重要だと思います。また、認めてあげる事も重要です。ミスやクレームを起こすとその点を注意して改善させることに目を向けていきがちですが、その人はたくさんの件数を処理しているのであれば、ミスは多いけどたくさんの電話を対応してくれてありがとうと言った感じで。オペレータの個性を見抜いて褒めることを中心にした面談を定期的に実施していく事が重要だと思います。

2.顧客(外注先)の要求が厳しい
顧客から一番言われるのは応答率やお待たせ時間の短縮といったスピードに関する事で、これもコールセンタ管理者の一律の悩みかと思います。
これはお金さえあれば、人を多く採用することで解決するのですが、限られた予算でとなると簡単ではありません。また、対応時間を短縮するために対応を手抜く(案内を省いたり、チェックを減らしたり)とミスやクレームが増えて、これも顧客から突っ込まれてしまいます。
低コストで多く取るための理屈としては、電話の件数を月、曜日、時間ごとに分析し、件数に合わせてシフトを組む事が重要で、その他にFAQの充実、コールスクリプトの簡略化、対応の遅いオペレータの教育、新人教育の効率化、、、など数々考えられます。
要因はさまざまで、何をすればという決定的な施策はないのですが、ミスとクレームを起こさないために無駄なルールが増えて、それが足かせになって対応スピードが落ちていることが多いように感じます。
このあたりのルールは削ってシンプルにしていく事をお勧めします。
オペレータにはミスやクレームを起こしてもいいから件数を多くとってもらい、ミスやクレームは管理者が責任をもって対応するの形にもっていくのが理想です。

3.お客様(電話の先)のクレーム
お客様から上を出せ、わかる人に変われと言われたら、管理者の出番になりますが、この件数が多くなると管理者は大変です。
私はコールセンタのクレーム対応は花形業務という意識があり、対応は前向きに行っていたのですが、クレーム対応を苦にメンタルをやられてしまう人も多いです。
クレームも内容分析は重要で、例えば電話がつながらない!!待っている間の電話代を返せ!!が多ければ、体制を改善しなくてはいけません。対応にミスがあったのであれば、謝罪して正しい対応をしなくてはなりません。
管理者はお客様対応とオペレータの指導の両方のスキルを求められます。
私の経験則だと管理者はお客様対応はうまいのに、オペレータの指導はうまくない人が多く感じます。
管理者は「あなたのその話し方が悪かった」「お客様の話を聞いていない」などを伝え、こういう話し方をしなさい、お客様の話を聞きなさいといった指導をしがちですが、たいてい言葉が足りておらずオペレータは不満のまま指導が終わってしまっています。
クレーム対応もそうですが、オペレータがどういう思考でそういう対応をしてしまったのかを聴くことが重要です。


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