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デザインコンペの最終審査に向けての試作について

皆さん、こんにちは。
プロダクトデザイナーの三島です。

今回は、試作についてお話します。

デザインの試作や模型は通常、最終審査や2次審査で必要になりますが、一部のコンペでは一次審査でも提出が求められます。そして入賞するには、試作が必ず必要となるので、実現可能なデザインを念頭に置きましょう。


①製作(主催、自作、外注)

試作を製作する主体は、主催か自分に2パターンに分かれます。

主催が試作する場合は少ないですが、その場合は提出したデザイン画を元に打ち合わせをしながら、試作を製作していきます。こ

自分が試作する場合は、自作するか、プロに外注することもできます。主催の方が、試作をしてくれる工場などを紹介してくれる場合もあります。費用などは一部補助が出ますが、ほぼ自腹になります。

②費用

(無料)主催が試作を作ってくれる場合は、費用はかかりません。

一方で、自分で制作する場合はほぼ自腹で製作費用を負担しなければいけません。主催が一部補助してる場合もあります。(1万円~5万円)

(10万円以内)自分で製作する場合は、基本的に必要なのは材料費や加工費のみなので比較的費用を抑えることができます。ただ時間が膨大にかかったり、完成度が低かったりするのであまりお勧めしません。

(20万円~50万円)外注する場合は、試作のプロに依頼するか、工場に依頼するかなどの方法があります。本物に近いレベルでの試作が可能になりますが、費用が高くつきます。

③完成度

試作の完成度についてですが、可能な限り製品と同じクオリティに仕上げることを目標にしましょう。まず稼働するものであれば、実際に動くワーキングプロトタイプを作り、構造や実現可能性などを検証します。また、素材に関しても、木材や金属であっても実際の用いる素材で製作します。

検証段階で、3Dプリンターやレーザーカットなどを用いることは良いですが、提出する試作はなるべく本物に近いものにしましょう。

④審査

最終審査には試作の完成度は評価に含みません。と明記しているところはありますが、ほぼ確実に審査に影響してきます。なぜならデザインコンセプトをしっかり理解するには、本物に近い試作が必要になるからです。現にデザインコンペで入賞している試作の完成度は、非常に高いです。

最終審査では、試作を実際に見せたり審査員に触ってもらいながら、プレゼンを行います。その際にデザインコンセプトが伝わるような試作を作っていきましょう。

こちらでサポートして頂いたものは、日本の伝統工芸・モノづくりのために使わせて頂きます。