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小さい社会的企業・NPOのためのファンドレイジング戦略

こんにちは、くりのです。

社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む社会的企業や事業型NPOを運営していると尽きない悩みの一つが「資金調達」ですよね。

社会的企業や事業型NPOが資金調達する手段は大きく分けると、
①株式、②融資、③寄付・助成金の3つかなと思います。

資金調達の種類については色々なところで解説されていると思うので、この記事では、社会問題の解決を目的とした【小さな】団体・組織がどのように資金集めをすれば良いのかということお伝えしたいと思います。

【結論】資金調達における選択肢は、実質『寄付』1択。

①株式による調達
急成長を目指すベンチャー企業が最初に考える資金調達方法だと思います。
(※NPOの場合、そもそもこの選択肢はなくなります。)

最近では、経済的リターンだけでなく社会的リターンの両方を求める資金提供者の数も増えてきました。

・JICAの五常・アンド・カンパニーへの投資

・一般財団法人KIBOWの投資先団体

・新生企業投資の投資先企業

参考:「日本におけるインパクト投資の現状2019」


とは言え、小さい社会的企業がいきなり投資を受けるというのは難しいと思いますし、一度株式による資金調達をしてしまうと後戻りできないので十分に検討すべきです。

小さい社会的企業が株式によって調達するなら、まずはエンジェル投資家と呼ばれる個人投資家にコンタクトを取ってみてはいかがでしょうか?

一般社団法人ソーシャルアントレプレナーズアソシエーションに賛同している起業家メンターが参考になるかもしれません。

僕個人としては、自組織で収益を上げられる体制を整えてから、アクセルを踏むために外部資金に頼るという方がいいと考えています。


②融資による調達
社会的企業はもちろんのこと、事業型NPOもお金を借りられることが増えてきました。

・日本政策金融公庫のソーシャルビジネス支援資金

また、大手銀行などでもSDGs達成につながる事業を支援する取り組みは進んでいます。

しかし、収益が安定しない小さな社会的企業・NPOが審査に通ることは簡単なことではありません。

特に銀行の場合、ビジネスモデルの構造上、返済見込みの薄い事業者に融資するという判断はできないと思います。

【2024.1.19追記】2022年には、NPOや一般社団法人など非営利団体向け「ゼロ金利融資」を行うノンプロフィットファイナンスから融資いただくことができました。

③寄付による調達
ということで、ここまで株式と融資による資金調達方法をご紹介しましたが、小さい社会的企業やNPOがとれる資金調達方法としてはあまり適さないと思います。

そこで、寄付・助成金という3つ目の選択肢、つまりファンドレイジングについて考えてみましょう。

ここでは、助成金の獲得は取れたらラッキーくらいで、安定した収益源にはなり得ないと考えているので、寄付について考えてみます。

次の3つは実際に僕(ら)が寄付を集めさせていただいた事例です。

・JICA海外協力隊時代に個人で実施したプロジェクト

・おもちゃや絵本の貸し借りを通じて、地域に居場所をつくるプロジェクト

・最高のクリスマス体験の一日を届けるプロジェクト


クラウドファンディングやファンドレイジングという名称もメジャーになってきたと思うのですが、たくさんの人に応援してもらえるように自分たちの活動をしっかりと応援者に伝え、継続的にコミュニケーションを取るという事が重要かなと考えています。

なので、特に初期の段階では余計なことは考えず、社会課題を解決するための事業を磨き、そのプロセスを支援者の方にしっかりお伝えするということに焦点を当てて、活動していく方がいいのではないでしょうか?

助成金獲得はラッキーとお伝えしたのですが、「小さいNPOが寄付以外の助成金や補助金を獲得するのは難しいよね。。」ということを書いていますので、よろしければ次の記事をご覧ください。

それでは。

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