西平鋭子(83) 聞き取り記録 その1

※これは事実をもとにしたフィクションです。

※習作的に書いているので、おいおい加除修正します。


「はい、いらっしゃい、今日はうちであるわけ? とおちゃんの次? なんで、あんまり話すのはないよ―」

「いいさー、暇してるから。別に。もう、おばあなってるから、あんまり何処も行かんよー。とー、座ってからコーラーも飲みなさい」

「でも、うちなんかより、この辺のことは、あれ、あっちの金城さん、ゲタ屋ーの、こっちに入るところに、大きいサッシが入ってるところ、今は閉めてるけど、店ぐゎーがあったでしょ? あの人が詳しいはずよ―、あの人は班長もしていたから、この辺はよくわかるはずよ、元からこっちの人でもあるから」

「あ、そうねぇ? 私の話? 何も面白いことはないけどねぇ。島から出てきてこの歳なるまで、働いてばかりで、あんまり遊びもしなかったからねぇ、あんまり面白ことはないよ―」

「誕生日? 昭和××年の12月8日。」

「健康保険証はそうなってるけどねぇ、本当は6月くらいらしいさあ」

「うちはねえ、とっても病弱な子だったらしい。それでねえ、親はこの子はもたんはずってからに、出生届出さなかったって。半年くらいしてから、あーこの子は生きるねえ、って、それから親父が役場に届を出しよったって。だから、本当の誕生日はわからんさぁ。暑かったっていうから、夏だはず」

「姉さんから。うちは一番上の姉さんとは20余り離れているから、うちは一番下だから、親はもう私が物心つくときには、だいぶ年いっていたからね。姉たちが親代わりよ。」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?