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#9 台湾人と商談するときの心構え

現在、数十人の台湾人と一緒に、4泊5日で日本のとある地方ツアーにで参加しています。
台湾人が何に感動するのか、どういう消費をするのか見るのが楽しみです。
ツアーの様子は追ってレポートしたいと思います。

さて、今回は台湾人と商談する際の心構えをまとめます。


1 前提知識

①台湾語と中国語は違う

台湾で仕事をしていると、日本から来た出張者に「台湾語しゃべれますか?」と聞かれることがあります。
台湾の公用語は、中国語です。いわゆる北京語です。
一方、台湾語もあり、これは原住民の方々が使用している言葉です。台湾の南部や高齢な方は使用していることが多いです。
簡単な例ですが、「こんにちは」は
中国語で「你好(ニーハオ)」、台湾語で「你好(リーホー)」です。

②中国語の字体も台湾と中国で違う

中国語の表記は「繁体字」と「簡体字」があります。
台湾では繁体字が使われています。
例えば、「うどん」の表記は以下の通りです。
繁体字「烏龍麵」、簡体字「乌冬面」となります。

繁体字は台湾、香港、マカオで使用されており、伝統的で画数の多い文字
簡体字は中国大陸、シンガポール、マレーシアで使用されており、繁体字を簡単に覚えやすくした文字になります。

台湾では、中国語繁体字が使用されているということがわからないと、台湾人と商談する際に、「事前知識がない人だな」と思われます。

③服装について

台湾の人と仕事をしていると、ラフな格好の人が多いなと思います。
上場企業の役員や金融系のお仕事をしている人以外は、ポロシャツやジーパンで仕事しています。
日本人は商談に行くのだから、バリッとスーツでネクタイを締めねばと思うかもしれませんが、よほど大きな商談でない限り、気にしなくていいです。
ノーネクタイで、自分で買ったコーヒーやペットボトル飲料持参で気軽に会うくらいの気持ちでいいと思います。
出張者の日本人がみんなスーツにネクタイ、面談する台湾人はTシャツにジーパンでアンバランスな場面を何度も見ました笑
気になる方は事前に服装についてもすり合わせするといいかもしれません。

2 商談時に気を付けること

①会社紹介資料をしっかり揃える

写真やデザインにこだわった会社紹介、商品紹介資料を準備しましょう。
10年以上更新してないとかザラにあると思います。
資料は自社の「顔」となりますので、日本語版だけでもいいのでしっかりしたものを持っていきたいです。余裕があれば英語版や中国語版も。
台湾の人は英語を話せる人が多いです。
日本人とわかると、英語でコミュニケーションをとる台湾人もいます。

②サンプルは惜しまない

飲食料品でもなんでもそうですが、サンプルがないと商談に具体性が生まれません。五感で体験しないと購入に至らないです。
資料だけ持ってくる人がいますが、サンプルを必ず用意しましょう。

③通訳はお金を払って雇う

自治体がセットする商談会などは無料通訳込みのものもありますが、通訳の中には台湾の日本語学科の学生アルバイトなんかが混じっていて、事前に商品の理解をしない、伝えたいことが伝わらないというケースがあります。
そのため、通訳を専門にしている方を探したいです。丁寧な通訳会社では、過去にどのような業界にいたか、どのような商談の通訳を担当したことがあるかなど、開示してくれる通訳会社もありますので、自社にマッチする通訳を探しましょう。

④PRポイント

台湾には地方各地から様々な県産品が輸入されています。
自分の県の名産だと思っても、他県でも作っているなどということは当たり前にあります。基本的に競合品があると思った方がいいです。
そこで、PRしたいのは、以下のポイントです
 ・唯一である(自分の県や自社にしかないもの)
 ・独自性がある(素材や製法が差別化できている)
 ・希少性がある(限定、生産量、輸出量が少ない、非常に珍しく高価である)
 ・パッケージがわかりやすい(食べ方や使用方法がすぐわかる)
 ・日本らしさがある(和を感じられるパッケージがおすすめ。台湾人は桜や富士山など、コテコテな日本をまだ好む)

一言で言えば、自分たちの商品にどんな価値があるか説明できないと、競合が多いため商品が埋れてしまいます。
九州ほどの国土の台湾に47都道府県の商品が輸入され、ひしめき合っていることを考えれば、日本よりも競争環境が激しいと言えます。

⑤商談の感触がよくても一喜一憂しない

商談中に、「素晴らしい!」、「美味しい!」、「ぜひ買いたい!」と言われることも多いと思いますが、結論から言うと、発注書をもらえるまで何を言われても話半分に聞いておきましょう。
せっかく台湾まで来てくれた方に辛辣な言葉をかける台湾人は少ないです。
見積書を出して、その後反応がないことは当たり前です。
台湾までの輸送費、関税、通関費用、輸入者の利益を考慮した結果、取扱見送りということはザラにあります。
「商談中はあんなに気に入ってくれたのに。。」と落ち込むのではなく、商品とPRポイントをブラッシュアップするしかありません。

次回は、商談後の心構えをまとめたいと思います。

ありがとうございました〜


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