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看護計画テーマ「アトピー性皮膚炎患者の外来標準看護計画」

実習に勉強にお疲れ様です。
看護学生は、実習に試験勉強に国試に大変ですよね。
自分は寝る間も惜しんで勉強にバイトに遊びに励んでました。
しかし、実習中だけは課題をこなすのに必死で必死で。。。
特に看護計画や患者記録のレポートが大変でしたので、少しでもサポートできれば(あと多少のお小遣いも(笑))と思いこのnoteを始めました。

100%はサポートできませんが、80%はサポートできると思いますので、
私の記事をベースにして残り20%はオリジナリティーを加えて作成してみてください。

早速今回のテーマについてまとめてみました。


アトピー性皮膚炎患者の外来標準看護計画
 
看護計画
.アセスメントの視点
アトピー性皮膚炎には次のような特徴がある   1.湿疹が慢性に経過し、治りにくい   2.痒みを伴い、掻くことによって悪化する   3.生活環境の中に病気を悪化させる要因がある       従って、患者が疾患・治療をよく理解しセルフコントロールできるように、日常生活に密着した指導的関わりが重要である
 
.問題リスト
#1.掻痒感による苦痛
  [要因]・汗、衣類、精神的ストレス、気候の変化による皮膚の刺激
      ・食品(刺激物)
  
#2.掻破による二次感染
[要因]・掻傷からの細菌感染
      ・掻痒感
      ・疾患、治療に対する知識不足
 
#3.健康管理の不足
  [要因]・疾患、治療に対する情報の理解不足
      ・ライフスタイル
      ・患者の性格
      ・不適切な支援システム
 
#4.ボディイメージの障害
  [要因]・疾患、治療に対する知識不足
      ・皮膚の病変
      ・長期に及ぶ皮膚の症状
      ・過去の経験
      ・患者の性格
 
#5.ステロイド治療に対する不安
  [要因]・疾患、治療に対する情報の理解不足
      ・ステロイドに対する誤った理解
 
#6.家族の不安
  [要因]・長期に及ぶ皮膚の症状
      ・疾患、治療に対する知識不足
      ・予後についての悲観的展望
      ・家族の性格
  
 
.看護目標

  1. 症状の悪化につながる要因がわかり、日常生活上での注意事項について言葉で表現できる

  2. 症状の悪化を受容できる

  3. 治療継続の重要性を理解し、言葉で表現できる

  4. 患者、家族ともに疾患を受容でき、積極的に社会参加することができる

 
.看護問題
#1.掻痒感による苦痛
 
  [要因]・汗、衣類、精神的ストレス、気候の変化による皮膚の刺激
      ・食品(刺激物)
  ・掻痒感が軽減、または消失したことを言葉で表す
   掻破が少なくなり、二次的障害が起こらない
   穏やかな表情になる
   痒みによる不眠の訴えがない
 
 
−1.以下のことを観察し、掻痒感についてアセスメントする
   1)掻痒感についての言語的表現(掻痒感の有無、発症時間、部位、程度、頻度
   2)表情、動作
   3)掻痒感の増悪因子
   4)皮膚の状態(紅み、皮疹、掻破痕、かさつき、リンセツ、etc.)
   5)日常生活行動(生活のリズム、生活環境の清潔、入浴・洗顔の方法衣類の素材・清潔)
   6)睡眠状態
   7)家族の支援
   8)治療処置に対する患者・家族の受け止め
   9)ストレスコーピング耐性
 
−1.現在の掻痒感について、アセスメントを行う
  2.掻痒感が強い時は、医師と相談して、軟膏処置を行う
  
  
 
−1.パンフレット「アトピー性皮膚炎は怖くない」を使用し、下記の指導を行う
   1)掻痒感の強い時は冷やすか軽く押さえるか、顔以外であれば軽く叩く
   2)発汗のあった場合には着替える
   3)衣服は綿製品で締めつけのないものを身につける
   4)入浴時の石鹸は市販されているごく普通のものを使用する。香料の強い洗顔石鹸や、薬用石鹸や液体石鹸の使用は避け、手のひらで十分に泡立ててから体に付け、なでるようにして洗う。スポンジやナイロンタオルは使用しない。また、垢すりは行わない
   5)室内環境の調整に努める
  2.不安、イライラ、ストレスは掻痒感を増強させるため、気がかりなことがあればいつでも相談してよいことを伝える
  3.効果がある治療を行うには根気が必要であること、また治療の効果はすぐには表れないこと、治療は長期間に及ぶ可能性のあること等を患者や家族に説明する
  4.掻破が皮疹の悪化、苔癬化、感染の誘因となることを患者、家族に説明する
5.掻痒感のある時の対処方法について指導する
 
 
 
 
#2.掻破による二次感染
 
  [要因]・掻傷からの細菌感染
      ・掻痒感
      ・疾患、治療に対する知識不足
 
  ・掻破が少なくなり、二次感染を起こさない
 
−1.以下のことを観察し、掻破による二次感染についてアセスメントする
   1)発熱の有無、熱型
   2)患部の発赤、湿潤、糜爛の有無と程度
   3)掻破痕の有無と掻破行動
   4)血液データー(白血球、ALP、CRP)
 
  
−1.掻破部位がある時は、医師の指示で処置する  
 
−1.掻破及び二次感染を起こさないよう以下の指導を行う
   1)爪を短くし常に手指の清潔を保つ
   2)無意識のうちに患部を掻くことのないよう手袋を用いたり包帯で患部を覆う
   3)シーツ・衣類は清潔に保ち、汚れたら交換する
   4)睡眠、休息を十分とれるように援助し、過労を防ぎ、体力を低下させない
  2.掻破による感染の兆候と症状を、患者及び家族に伝え、異常の兆候が見られた時は相談するよう説明する
  3.掻破が皮疹の悪化、苔癬化、感染の誘因となることを患者、家族に説明すると共に、掻痒感のある時の対処方法についても指導する
 
 
 
#3.健康管理の不足
 
  [要因]・疾患、治療に対する情報の理解不足
      ・ライフスタイル
      ・患者の性格
      ・不適切な支援システム
 
  ・疾患や治療に必要な行動について言葉で表現できる
   セルフコントロールの必要性が理解でき、実行できる
 
−1.外来受診時以下のことを観察し、健康管理不足についてアセスメントする
   1)患者の言葉、態度、表現
   2)疾患についての受け止め方
   3)睡眠時間
   4)衣類の素材
   5)入浴時間・方法
   6)軟膏の塗り方
   7)治療や日常生活についての理解度
   8)セルフケアの自立度
   9)家族の協力体制
 
−1.患者が質問しやすい雰囲気をつくり、気持ちを表出させる
  2.家族に協力を依頼する
  3.心配や不安や質問に対しては、適切な情報を提供し、必要時医師からの説明が受けられるように配慮する
 
−1.パンフレット「アトピー性皮膚炎は怖くない」を使用し、日常生活行動、疾患・治療についての指導を行う
   1)軟膏はステロイドの強さの弱いものから順に、薄く延ばすように塗る
   2)軟膏は医師の指示通りに塗布する(指示された軟膏を、指示された部位に、指示された回数)
   3)掻き傷を作らないようにするため、掻痒感の強い時は冷やすか、軽く押さえるか顔以外であれば軽く叩く
   4)発汗のあった場合には着替える
   5)衣服は綿製品で締めつけのないものを身につける
   6)入浴時の注意点について説明する
  2.不安、イライラ、ストレスは掻痒感を増強させるため、気がかりなことがあればいつでも相談してよいことを伝える
  3.背部等自分で塗れない部位に対し、軟膏処置を家族に依頼する。家族にも軟膏の塗り方を指導する
  4.効果がある治療を行うには根気が必要であること、また治療の効果はすぐには表れないこと、治療は長期間に及ぶ可能性のあること、中断や自己判断での治療の終了は皮膚症状を悪化させることを患者や家族に説明する
  5.定期的に外来に通院するよう指導する
  6.皮膚状態の悪化の症状を患者及び家族に伝え、異常の兆候が見られた時は外来受診するよう説明する
  
#4.ボディイメージの障害
 
  [要因]・疾患、治療に対する知識不足
      ・皮膚の病変
      ・長期に及ぶ皮膚の症状
      ・過去の経験
      ・患者の性格
 
  ・穏やかな表情になり、ボディーイメージの変化を受容できたことを表現できる
   通常の生活が維持でき、人間関係もスムーズになる
 
−1.以下のことを観察し、ボディイメージの障害についてアセスメントする
   1)疾病に対する理解度
   2)自分の外観に対する受け止め方
   3)表情、態度、動作
   4)精神的ストレスの有無と程度
   5)疾病・治療状況
   6)食事摂取状況
   7)活動範囲、対人関係
   8)性格
   9)サポートシステム
 
−1.患者・家族とのコミュニケーションを密にし、精神的ストレスが表出しやすい雰囲気作りを行う
  2.患者・家族との信頼関係を作る
  3.心配や不安に対しては共感的な態度で誠意をもって対応する。必要な時は医師からの説明が受けられるように配慮する
 
 
−1.患者・家族に疾病についての理解が深まるように説明する
  2.患者や家族が精神的ストレスを訴え、相談してもいいことを伝える
 
  
  
#5.ステロイド治療に対する不安
 
  [要因]・疾患、治療に対する情報の理解不足
      ・ステロイドに対する誤った理解
 
  ・ステロイド治療の必要性がわかり、言葉で表現することができる
   ステロイド治療に対する不安がなくなったと表現する
 
−1.以下のことを観察し、ステロイド治療の不安についてアセスメントする
   1)患者の言語、態度、表現  
   2)患者や家族の疾病や治療についての理解度、今までの治療経過
   3)患者や家族の疾病や治療状況についての受け止め方
   4)軟膏処置の方法の状態
   5)サポートシステム
 
  
−1.患者が質問しやすい雰囲気を作り、気持ちを表出させる
  2.落ち着いた環境や時間を選び、患者の質問に誠意をもって対応する。必要な時     は、医師の説明の場を設ける
  3.家族の理解、協力を求める
 
 
−1.ステロイド治療に関する理解度を確認し不足があれば補う
  2.継続治療の必要性を伝える
  
  
 
 
#6.家族の不安
 
  [要因]・長期に及ぶ皮膚の症状
      ・疾患、治療に対する知識不足
      ・予後についての悲観的展望
      ・家族の性格
 
  ・家族の不安が軽快または消失する
 
−1.以下のことを観察し、不安がどの要因に帰するかアセスメントする
    (患者が保護下の子供の場合は、特に母親についてアセスメントする)
   1)家族の不安の有無と程度
   2)家族の表情・態度・動作
   3)家族の疾患や治療に対する理解
   4)家族構成及び患者の位置づけ、役割
   5)家族の職業の有無と、勤務時間
   6)サポートシステム(他の家族との協力体制)
 
−1.常に家族に声をかけ訴えを十分に聞く
  2.家族が不安を表出できるよう信頼関係を築く
  3.必要な時は医師からの説明が受けられるよう配慮する
 
 
−1.家族の疾患への理解が深まるよう指導する
   1)パンフレット『アトピー性皮膚炎は怖くない』を使用
 2)継続した治療の必要性を伝え、他の治療(例えば民間療法)を受けさせたい場合は、患者を思う家族の気持ちを大切にし、主治医と相談するように勧める。同じ民間療法でも人によりアレルギー反応が強く出る場合があることを理解してもらう
   3)効果がある治療を行うには根気が必要であること、また治療の効果はすぐには表れないこと、治療は長期間におよぶ可能性のあること、中断や自己判断での治療の終了は皮膚症状を悪化させることを家族に説明する
  2.ステロイド治療に関する理解度を確認し不足があれば補う
  3.家族が精神的ストレスを訴え、相談してもいいこと、また受け止める用意があることを伝える
  4.家族の姿勢が患者の依存的傾向を助長し、自立を妨げることを説明する
  5.心配や気になることは遠慮せず話すよう指導する


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