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*太極拳 と共に歩いた私「学びの会」編⒈

いよいよ、
太極拳同好会の研修会「学びの会」講演の為に、書き下ろされた町田師範の貴重な直筆資料(脚本)をあずからせて頂けることになりました。
師範は最初、これは他人ひとさまにお見せするようなものではない、と、おっしゃっていましたが、何度も頭を下げて、やっと、渋々しぶしぶながら首をたてって頂くことが出来ました。
何冊かの資料を渡していただいた時、その重みに、師範の歩んで来られた尊い歴史を感じ、
恥ずかしいですが涙がこぼれそうになりました。
それでは、よろしくお願いします。
(当然ですが、記事には
必ず目を通していただき、許可して頂いた上で公開いたします)


第一回講演 : H28年5月16日
春日老人福祉センターにて。

資料 1ー1/6  

【太極と太極拳について】
さて。
私達は、太極拳を行っています。
一般の人は、太極拳をしています、と云うと
「ああ、あのゆっくり動くあれね‼︎」とか、
「呼吸法なんですよね」とか、
上っ面うわっつらをなぞって来られます。

そんな時、太極拳について、
しっかりとした知識を持っていれば、
説明も出来るし、
説明しないまでも
自分の中で、納得できる答を
持っていれば心強いし、
何より知って行う太極拳と
知らないで行う太極拳では
大きな差がありますよね‼︎

【太極についての説明】
太古。
天地がまだ分れていない以前に
混沌こんとんとしたカオスの状態が存在しました。
これを宇宙万物ばんぶつ元始げんし
万物の生成せいせい根元こんげんとし、
太極としょうしました。
〈太極という言葉が初めて現れたのは、
約3000年〉しゅうの時代
〈紀元前1050年頃〜256年頃〉
孝子こうしの一文に現されました。

(参考)   道〈タオ〉について。

天地が出来る前、混沌としたモヤがありました。
それは形もなく、色もなく、味もなく、
名前が付けられないので、
仮に道〈タオ〉と、呼びました。

この〈タオ〉は、
万物の根元であり、
一つに集って気となり、
散り散りになると
天地になりました。無から
有 が生じた、と言うことです。


資料1ー2/6

私が、
太極拳を初めて習う人に云う
"起勢チーシー"のイメージ法は、
こうです。

「軽い気が上昇し、重い気が
下降して天地創造がった」
の、状態を
イメージしてもらいます。

「太」とは : 
最大.、最高という意味であり、

「極」とは : 
事物のきわまった状態を
指します。

この最大 . 最高の状態である
(無) が、極まって、
ビッグバーン  "動" が 始まり、
動ずれば "陽" が生れ、
"動" が極まって "静" となる。
静すれば "陰" が生れ
 "静" が極まれば
又 "動" が始まる…。

これが、この太極、
陰陽の学説を拳理けんりとする
 "太極拳論" であります。

この"太極拳論" を、18世紀に
 "王宗岳おうそうがく" が発表し、
"太極拳" と云う 名称が、
確定しました。

学理的に説明するため
 "カオス" の状態を "無極むきょく" と云い、
視覚的に解りやすくするために
わくを作り、◯ としました。

そして、天地が分かれ
陰陽が生じた状態を、
S字エスじを入れた☯️で、
現しました。

太極図たいきょくず、又は陰陽図いんようず
呼ばれています。
( "無極" は、老子ろうしの一文より出た言葉です) 

太極拳論は
「太極は無極よりしょうじ、
陰陽の母なり」
と、いう言葉で 始まります。


今回は、ここまで。
次回は、
【太極拳とは一体 何?】
です。
そもそも太極拳とはどういう意味を
持つものなのでしょうか?

町田師範が「太極拳 学びの会」
での講義で、その不思議を読み解きます。

    では、お楽しみに (^^)

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