![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/98820550/rectangle_large_type_2_3b7e4ece4051316bd746ac93bfb419e8.jpeg?width=800)
財布の中に大量のポイントカード〜気づいたらポイントを貯めることが主役になってないかい編〜
ポイントに踊らされている
「お買い上げありがとう御座います。当店のポイントカードはお持ちでしょうか?」
「持ってないです。」
「ポイントカードを作られると、ポイントを貯めてお得に買い物ができますが、作られますか?」
「今回は大丈夫です。」
「あと500円分お買い物されますとポイントがつくのですが・・・」
「結構です。」
「また、当店は3の付く日はポイント10倍です。次回ご来店の際にまたご検討くださいませ。」
皆さんもお店でこんな会話をしたことがありますよね。
どこに行っても「ポイント、ポイント、ポイント」と耳にタコが出来るくらい、
いや、耳にポイントが貯まるくらい、耳にします。
気づけば、財布はお金よりもポイントカードの方が多いって人もいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろん便利なモノですし、上手に使えば、安く買い物が出来たり、消費者にとってメリットがあるのは間違い無いのですが、
アナログの私からしたら、
ネットを使ったポイントの利用方法やお買い物で貯めたポイントをまた違うポイントに変換することが出来たり、
ちょっと世の中の進化についていけない現状があります。
ポイントを違うポイントに変えるというのは大技中の大技に聞こえますね。
また、コロナ禍にあり、消費者の購買欲を煽るため、
「旅行支援割」「GO TO EAT」などなど、政府公認の支援により、
かなりお安くお買い物ができています。
うまく活用している人は嘘みたいな値段で旅行を楽しんでいますよね。
「Tポイント」「dポイント」「マイナポイント」「楽天ポイント」「P O N T A」
あげ出したらキリがありません。
最近ではポイントを貯めるために買い物をする人がいてもおかしくないくらいの現実があります。
本末転倒ですね。
「ポイント」ってちょっと不思議な存在です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目に見えない仏教のポイントカード
どうも、子供の頃、学校にベルマークをよく持って行っていた野村泰弘です。
きっと子供が触れる一番最初の「ポイント」がベルマークかもしれませんね。
今もあるのでしょうか?
たくさん集めると車イスなど高価なモノと交換できたはずです。
さて、我々が普段から何気なく接している「ポイント」ですが、
仏教にもポイントに似たような言葉があります。
それは目には見えないポイント「功徳」です。
「功徳」とは善行を行なった際に得られる結果のことです。
誰も見ていないところで、ゴミを拾ったり、お年寄りの荷物を持ってあげたり、
電車で席を譲ってあげたり、
人の為に自分を犠牲にして行うのが善行の良い例です。
それらの良い行いをしていれば、良い結果が自分に返ってくる。
軽い言い方だとポイント還元みたいなもんですね。
この功徳ポイントの最大の特徴は現世にだけ適応されるポイントではなく、
なんと来世にも適応されます。
現世で貯めたポイントの量によって来世で何に生まれるかが決められるのです。
悪行を行なっていれば、功徳ポイントはマイナスになり、
良いところには生まれ変われないというのです。
未来の自分を決めるのは今の自分の行いってことですね。
それを踏まえて考えると現世の自分の生まれた場所・境遇に
納得のいっていない人がいたら前世で上手いこと功徳ポイントを貯められなかったのかもしれませんね。
ちなみに来店から1ヶ月のみ有効みたいな期限付きのポイントカードも結構あるので、こまめに財布の中を整理した方がいいですよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1677248729595-iwztuA641Z.jpg)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
功徳ポイントの貯め方は?
普通のポイントカードであれば、
お買い物をした分だけポイントが貯まるのが相場なのですが、
この功徳ポイントの貯め方はちょっとややこしいです。
なぜなら、「功徳ポイント」は貯めようと思って貯めてはいけないからです。
自分が救われたいという気持ちからの善行は自分の利益を追求していることになり、
仏教でいう三毒の心の1つ「貪る心」にあたるからです。
例で言えば、誰も見ていないところでお年寄りの荷物を持ってあげるのは善行ですが、
好きな女子が隣にいる時だけ、カッコつけるために、
お年寄りの荷物を持ってあげることは善行とは言わないのです。
あさましいだけです。
なんなら、その「貪りの心」から今まで貯めた功徳ポイントがマイナスされるまで考えられます。
善行とは慈悲の心、相手を救ってあげたい、この人を助けてあげたいという気持ちから来る行いのことなのです。
この慈悲の心を持って善行を行う事が功徳ポイントの対象となります。
まあ、困っている人を救ってあげたという意味では自分の為であろうが、他人の為であろうが、いい事だとは思いますけどね。
![](https://assets.st-note.com/img/1677248813563-v9Nn3W2E0Z.jpg?width=800)
――――――――――――――――――――――――ーーーーーーーーーーーー
人が持つ自然な心
ポイントを貯める為に買い物をしたり、わざわざポイント還元率が高い日に出かける人がいるようですね。
本来の目的はポイントではなく、必要なものを買う事です。
ポイントというおまけ要素がいつの間にか主役になっていては大切なものを見失ってしまいます。
「善行、善行・・・」と色々言いましたが、
人間の心は刹那の間に変わるモノです。
その都度、その都度、
これは自分の為だから、善行ではない、
他人の為だから善行かな?
と考える必要はありません。
目の前に困っている人・事柄があったら助ける、救う。
人が本来持っているこんな自然な感情が善行の根源なのです。
ちなみに、昔、グリコのおまけのおもちゃだけ欲しくて、キャラメルを食べずにいたら、親に怒られたことがあります。
「おまけ」だけを欲しがると痛い目を見ますね、、、
![](https://assets.st-note.com/img/1677248890228-SdFjpUm85w.jpg?width=800)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【自己紹介】
![](https://assets.st-note.com/img/1677248129463-Sozh7uzrX1.jpg?width=800)
野村泰弘 (のむら たいこう)
1991/10/28生まれ 福井県福井市出身 日蓮宗僧侶
福井市の中心に位置する足羽山内のお寺「弘法院大師堂」執事長を務める。
難解で近寄り難いイメージの強いお経を今の人にも分かりやすく伝える事を信念に
お坊さんをしています・・・
お経の中身って意外と面白いんですよ。
お寺・お経・仏様・お坊さん、なんだか堅いモノに感じますよね。
意外とそんなに敷居の高いものではありませんよ・・・
【足羽山 弘法院 大師堂 】
〒918-8021
福井県福井市門前町 宝石山17−1−1
TEL: 0776-36-8772
Email:taishido.asuwayama@gmail.com
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?