LJLの改革について

先日、LJL公式サイトにこのような記事があがった。

そしてここには以下の3つが掲げられている。
・LJL参加条件の引き上げ
・LJLチャレンジャーシリーズ(以下LJL CS)およびプロモーションシリーズ(以下PS)の不開催
・合同トライアウト形式などのプロプレイヤー発掘制度を導入予定

これについては、twitterなどで様々な議論が起こっている。ここでは素人ながらこの3つの改革について一つ一つ考えていきたいと思う。


※素人の個人的意見です。それを理解したうえで読んでください。



・LJL参加条件の引き上げ

参加条件の引き上げとあるが、これについてはLJL公式で別の記事があがっている。

詳しい参加条件はこちらの記事を直接読んでもらいたい。
言ってしまえば、NAやEUと同じような実質フランチャイズ化したような形になるということのようだ。

長々と書いてあるが、これによってチームに所属する選手たちやスタッフへの待遇が良くなるのではないかと予想する。法人の年間売上の数字まで具体的に記載されているのは、過去のLJLではなかったことだ。

つまり、これだけの売上規模を出せる法人でないとLJLに参加することができないということは、それだけしっかりとした会社でないといけない。選手たちの給料はRiorGamesから各チームに対して支払われているが、チームスタッフの分などはチーム側で準備しなければいけない状況だった。そう考えば、この条件に該当する法人は資金面においてチームを適切に運営するだけの資格を有していることになる。もちろん、資金があるからといってそれがしっかりとチームに還元されるかどうかはチーム運営次第なところはあるが…

今年初めのPENTGRAMの騒動を受けて、LJLとしてもチーム運営を見直させることも考えてこのような決断なのだろう。

また、この記事では参加条件については書いてあるものの、チーム数については言及していない。場合によっては6チーム以上になる可能性もあるということだ。あくまで推測の域を超えないが…

ちなみにPENTAGRAMがLOL部門の解散を発表し、PENTAGRAMの選手たちはほかのチームへ移った。PazがRox SID(元7th)、YutoriMoyasiがBC。このことからROX、BCは参加するだろうと推測できる。また、今まで一部で戦ってきたDFM、USG、V3もおそらく参加申し込みはするであろう。ここまでで5チーム。ほかに可能性があるとすればRJあたりか…もしくは今までにないチームが新たに参入してくるか。しかし、その場合ここから選手を獲得していくのはかなり難しいだろう。


・LJLチャレンジャーシリーズ(以下LJL CS)およびプロモーションシリーズ(以下PS)の不開催

これは書いてある通りだろう。

チームを新たに公募するから2部リーグをなくします。入れ替え戦もなくします。つまり実質的なフランチャイズ化だ。

今年、LPLとNALCSがフランチャイズ化された。そして来年EULCSがフランチャイズ化され、LECと名前を変える。大きなリーグのフランチャイズ化を見てきたが、まさか日本がそのような形をとるとは予想もしていなかった。

といっても、規模は桁違いに小さい。NAがフランチャイズ化されたときはその参加枠はおおよそ1000万ドル(約10億円)とされていたから、そう考えると年間売上5000万は小さく見える。

これによって降格することがなくなるので下位のチームもじっくりと選手を育成する時間をとれる。一方で、上位のチームは長い目で見れば様々なチャレンジをすることもできる。LJLにとってめちゃくちゃプラスなのでは?と思うかもしれないが、世の中そんなうまくできていない。

いままで2部チームで活動してきた人たちはどうなるのだろうかということを考えてほしい。

今のLJLの選手層を考えると、少なくてもあと2、3年は日本人選手は大きく変わることはないと思う。今までであれば2部リーグから勝ち上がって入れ替え戦で勝てば1部の世界で戦えた。新しいプレイヤーが1部で戦う姿を目にすることができた。しかし、来年からは2部で戦っていた選手は1部のチームの練習生やサブメンバーとして入り、そこで経験を積み、少しずつ結果を出していくしかない。今からプロを目指す人からしたら新しいスタートを切れるかもしれないが、今まで2部リーグの上位で戦ってきた人からすれば遠まわりになるように感じてしまう。なにより、練習生やサブという立場だと明らかに今までよりチームゲームの練習時間が減るだろう。果たして、それは今まで2部でしのぎを削りあってきた選手たちが満足できるのだろうか。

そしてもっと考えなくてはいけないのが2部のチームのコーチやアナリストの人たちだ。選手であればまだチームに所属できる可能性はあるが、コーチやアナリストが新しくチームを探すのは難しい。しかも、今まで日本で2番目というレベルの世界で戦ってきたコーチやアナリストたちを野放しにしてしまうのは本当にもったいない。

これはあくまで個人的意見であり、それぞれ違う考え方を持っていると思うが、この2部リーグの廃止の影響を大きく受けるのは2部リーグで戦ってきた人たちだ。1部のレベルを上げるために2部で頑張っていた人たちを切り捨てているように感じてしまった。もちろん選手としての活動は続けることができるかもしれないが、LJL1部を目指すために長く頑張ってきた人からすれば少しつらいところがあるかもしれない…


・合同トライアウト形式などのプロプレイヤー発掘制度を導入予定

2部リーグの廃止にともなって、新たな人材を発掘できる場所を設けるのは素晴らしい考えだと思う。

ただ、これがどれだけ機能するかというのはやってみないとわからない。今の日本サーバーで果たしてどれだけ本気でプロを目指している人たちがいて、その人たちが果たして本当に全員参加するのだろうか。

そしてこのトライアウトで発掘した人材は本当にLJLで戦えるまで成長できるのだろうか。現役のプロプレイヤーはKRサーバーでプレイすることができる。世界一のサーバーでプレイするというのはそれだけで大きな経験値になる。そんな人たちの世界に、日本サーバーで上位の人たちが投げ込まれて果たして戦えるのか。

もちろん長い目で見て育成をしていくといえばそれまでだ。しかし、先ほども書いたように今のLJLの選手層だとあと2年は新しいプレイヤーが出てくることは難しいと思う。その2年をしっかりと育成に使ったとして、本気で2年後出場できるかもわからないプロの舞台のために頑張れる人はいるのだろうか。

多くの人にチャンスを与えるという点ではこの方法はとても良い試みだと思う。ただ、これに関してはうまくいくかどうかはやってみないとわからないというのが私の意見だ。

ちなみに、NAでも同じようなトライアウトを実施しているが、トライアウトからプロになって活躍した選手はまだあまり印象にない…




いろんな考えを持っていると思うが、私はこのLJLの改革を見てこのように感じた。悪いと言っているわけではない。LJLファンとしてLJLがこれからもよくなっていってくれればと思う。

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