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客先常駐でシステム開発をしている会社さんは、デフォルトをリモートワークにすることをぜひ検討してみてほしいです。意外とできます。

この記事で主張したいこと

客先常駐でシステム開発をしている会社さんは、お客様のシステム開発をする上で、必ずしも客先に常駐する必要はないです。

最近私はそれを身を持って体験しました。

私は今まで自社プロダクトの開発をフルリモートでやってきています。約1年で大小様々な 20回弱のスプリント(イテレーション)開発のリリースをしてきました。
が、それだけではなく、この度、システム開発会社さんとの開発もフルリモートでやり遂げていただく体験をしました。

構築されたシステム構成やセキュリティの都合等でどうしても無理な場合(つまり例外)があるのはわかりますが、そういう場合は除いて、
「お客様のシステム開発をするにはそこに常駐することが必要」という先入観・固定観念を一度手離してみませんか。一度だけ試してみませんか。そういうトライアルに乗ってくださるお得意先はいませんか。

会社の社員のために。その家族のために。お客様のために。
リモートワークという形で働けない業種のかたがたのために。

そういうシステム開発会社にいた私の偏見

私は、2008年~2018年の約10年の間、SES(システムエンジニアリングサービス)業界と呼ばれる、要は派遣契約やほとんどは準委任契約による客先常駐でシステム開発をする会社で働いていました。システム開発をするための労力を必要としている会社にエンジニアを常駐させて開発に貢献するというビジネスです。

そんな自分がいた業界ですが、"ナカの人”だったからこそかもしれませんが、どちらかというと悪いイメージが強いです。(以下、大いに偏見が含まれています)

悪いイメージの例)
・自身は X社に属しているのに、その日に会ったばかりの B社の営業さんに
 あたかも"自分の会社の商品”かのように売られる。
 「うちのエンジニアの山本、いかがですか?」 これがふつう。
・自身は X社に属しているのに、お客さんではなく
 その現場で知り合った別会社 B社の人に指示をされたり、
 C社の人に指示をするハメになったりする。
 (契約と指揮命令権が正しくなく、"偽装請負”という)
・指示する側の人間によっては修羅場(?)を見る
  お客様に頑張っているアピールをするため22時以降までの残業指示
  突然自分のデスクを蹴りまくり始め管理者に付き添われ退場していく人

などなど、ごくごく稀なパターンか、はたまた氷山の一角かは私にはわかりませんが、こんな感じで、クソだと思ってました。

もちろん、得られたものもたくさんあります。たくさんのシステムや技術や現場プロセスに触れられたりとか、退職後も付き合いが続く仲間ができたりとか。

 ※私の詳しい経歴はこちらで!
   https://www.wantedly.com/users/18372831

そんな私が現在働いている事業会社で、いろいろあって初めてシステム開発会社へ発注をすることになりました。
先述の悪いイメージが多いので正直不安だったのですが(笑)、その不安は序盤から一気に吹き飛びました。

上記の偏見が非常に恥ずかしくなりました。先述のようなどうかしてる狂った現場や会社ばかりではないのです。よい会社さんもいらっしゃるのでした。

結論:フルリモートで開発できました

アジャイル開発で、期間としては合計 2か月分に渡る開発をお願いしました。自社内側で API を開発し、システム開発会社(以下 A社)さんにその API を駆使して Webアプリの開発をお願いする形で、インターフェースとしては決して単純なものではなかったです(めちゃくちゃ複雑なわけでもないですが(笑))。

ですが、これらをフルリモート(直接対面ゼロ、コミュニケーションはチャットとオンライン会議のみ)で見事に完遂していただきました。

なお、自分が抱いてきた『"悪いイメージ”の労働環境にはさせまい』ということは、終始強く意識し続け、そして守りました。

フルリモートでの開発が始まり、随時軌道修正も

A社との開発が始まったのは 4月で、まさに感染症流行の真っ最中であったため、プロダクト概要説明と開発していただきたい要件の伝達は全てオンライン会議でとなりました。
その場で、要件上には表れていない不明点について、システムエンジニアだからこそのきめ細やかな質疑応答がありました。
開発スプリント中もチャットで設計内容の相談や提案をいただき、随時調整させていただきました。

結果として、要件定義直後の時点よりも開発スプリント中に機能のブラッシュアップが叶ったと感じています。

話し手と聞き手のコミュニケーションスキルの影響は大きかったと思います

できました!なんて簡単に言いましたが。
要件伝達側の伝達スキルと、要件受信&開発側のシステムエンジニア的コミュスキル(設計の漏れや不十分さへの気付き&提案)の多寡は、フルリモートでの開発完遂に大きく影響していたと思います。(自画自賛(笑))

一方がいくら優れていても、他方がダメダメだったら成立しないプロジェクトでした。

なお、リモートワークでのコミュニケーションの大事なポイントについては…、数少ない記事への誘導をしてみます。

システム開発会社にとって、客側のこの感想が参考になれば幸いです

システム開発会社側が「フルリモートで開発?いけるっしょ!」なんて実績や根拠もなく自信満々に挑むのはなかなか怖いのかなぁと思うので。

システム開発会社さんの客となった私からの『フルリモートで開発、意外といけまっせ!!』という、事実と感想の共有でした。
どこかのシステム開発会社さんやそこの社員さんの参考や後押しになれば幸いです。(再現性をもたらすようなアドバイスでも書ければよかったのですが、いつもどおりにやっただけでそこまで言語化もできてません)

フルリモートで月額固定で開発を請け負ってくれる会社さんを見かけるようになってきましたね。

以上です。

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