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茅葺職人見習のはじまり 第3話

22.04.05(火)

今日から現場が始まった。寮から自動車で1時間ほどの場所にあるとある現場へ。

着いて早速足場を登って茅葺屋根と対面した。現場の茅葺民家は、宮本常一の民族のふるさとの表紙に載っている茅葺屋根そっくりだった。経年変化の度合いやプロポーションから見てそう感じた。かっこいい佇まいをしている。

今日は、結びの指導から始まった。とっくり結びや男結びはかつて教えていただいたのだが、とっくりの結び方は完全に忘れていた。茅葺は糸偏が付く仕事=裁縫的な所作が多いことを再認識した。実際に使用する道具にも、「ハリ」「開きバリ」など、裁縫道具を建築スケールにしたものである。それらを用いて、こつこつと屋根をつくっていく。合理性ばかり追求されていく現代において、改めて茅葺のような建築の在り方について考えていく必要があると思う。

午後は茅の搬入作業だったのだが、これはかなりキツイ作業。先輩もそう話していた。おそらく楽に効率よくできる動作を発見していくのだろう。やっていきながら、考えていこう。

にしても、日中はとても暑いのに、朝はとても寒い。水筒に冷えたアクエリアスを入れるなんて、野球部にいたころを思い出す。

明日もはやいので、今日はそろそろ寝よう。風を引かないようにしないと。


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