歌詞が書けないぞ!?

ここ数年世界が広がり、料理、DIY、軽登山、街おこしと楽しいことばかりでしたが、転勤後、通勤時間が大幅に減り、余暇がずいぶん増えました。

そこで、ひさしぶりに曲を書いてみようとしたところ、気づきました。歌詞が書けないことに。全然書けません。まるで湧きあがらないのです。

なけなしの才能がついに枯渇したかと思いましたが、そこで気づきました。私はあまり現状に不満がないのです。不満が無いから、歌詞世界に描いて他人に伝える必要もないのです。

思えば、10代の強烈な衝動を描くために作曲をはじめました。親しい人はご存知だと思いますが、私は詩人になりたかったのに、詩単体では誰にも届かないから曲に乗せて世に出そうと作曲の勉強をしたというヘンテコな背景で音楽をはじめています。

私の心はとっても平和になってしまって、これまでテーマにしてきた人が争うようなこと、誰かを失い悲しむようなことはなんかなーって思います。前向きなテーマにしても、愛が激しすぎてつかれてしまうようなのは困るなーって思います。

正確に言えば、不満というか困りごとはそれなりにあるのですが、悩んでもしょうがないことをいちいち考えないことが習慣づいているのです。事実で止まるんですよ。不満(心理)にならずに。さらに言えば、もしその困りごとを元に歌詞にしてしまったら、その制作過程でなんども繰り返し唱え、繰り返し聴くことで脳にこびりついてしまいます。そんなことなおさらするべきじゃないですよ!

歌詞にして伝えるなんてまわりくどいことは必要無いのだなあとしみじみ思います。私はこういう人間ですと普段から公言し、嫌なことには関わらない、嫌なことをされたらその場で言うといった直接的なコミュニケーションがとれればいいのです。よく年をかさねて「日よった歌詞を書きやがって、あいつはロックじゃなくなった!」と言われる方がいらっしゃいますが、なぜその現象がおきるのかわかったような気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?