Research10〜資材集め@狛江〜

調査時間:2018.12.5(水) 14:00〜16:00
場所:狛江市西部
天気:晴れ(17°C)

Research9で加藤さんから指南されたように、狛江(ぼくの地元)での資材集めから、狛江市内の多摩川河川敷での施工を行うことにした。
今回はその1回目として、狛江市西部を中心に自転車で動き回ってみることにした。都市の中にある資源(=ゴミ)を探す視点で街を動いてみることで見えてくる世界がある。そして都市があまりにも多くのゴミを生み出していることがわかる。

加藤さん的な建築論

加藤さんとのやりとりから、現時点での建築論(資材を集める方法論)を箇条書きすると
1.(小さい資材は)もえないごみの日の朝にゴミ袋を漁る
2.(大きい資材は)建設現場の大工さんからもらう
3. 近所の仲良くなった人から譲ってもらう
4. 物々交換をして欲しいものを手に入れる
5. 落ちているものを拾う

といった感じだ。(12/2現在)

この建築論にしたがって、加藤さんと同じく自転車で街を巡る。この日は特に2と5にフォーカスを当てながら行う。

あらゆる場所で建築がつくられている

当たり前のことかもしれないが、あらゆる場所で建築がつくられている現実にまず驚いた。今回巡った8キロくらいの範囲でも、大小8の現場があった。もちろん工程は皆違うので、解体作業中の現場、基礎工事中の現場、外装・内装を同時にやっている現場、塗装中の現場など、様々な現場がある。

こう感じてみると、やはり建築周りのビジネスは規模も範囲も大きい。この8キロの中で数億というお金が動いているのだ。資本を身をもって実感する。

日本は綺麗なのかもしれない

とにかく自転車をゆっくり漕ぎながら、地面や周囲を見渡して使えそうなゴミがないか探す。一番多く見つかるのは傘だ。そこら辺のフェンスにかかっている傘がたくさんある。忘れ物か、ポイ捨てされたものなのか、それは定かではないけれども、ほとんどゴミと認識してしまっていいだろう。おそらく一般人にとってはゴミでしかない。

2018.5.27@新宿 Research1 傘の家

こういった傘を集めれば、上の写真のような「傘の家」をつくることができる。安価で買うことができ、日本はある程度雨が降ることから、傘は大量生産大量消費されている物の代表と言えるだろう。ダンボールと傘は都市空間で容易に見つけることができる。

傘を見つけ、そういったことを考えていたものの、他の資材があまり見つからない。資材と資材を繋げるためにヒモが利用できるだろう、と思っていたので、ヒモに注意しながら自転車を漕いでいたが、結局1本も見つからなかった。
まだ決めつけるのは時期尚早かもしれないが、狛江において、ただ落ちている、という状況はあまりないのかもしれないと思った。

建設現場は資材の宝庫

そんな中、今回は外装と内装が同時に進んでいる一戸建ての現場に突撃してみた。職人さんたちがタバコを吸いながら休憩をしていたので、そこに思い切って話しかけてみた。(職人さんたちは結構見た目がイカつく、正直話しかけるに相当な勇気が必要だ。)

現場の廃材とか捨てられたゴミとかを集めながら、小さな家を建てようとしている。
そう伝えて、廃材をくれないかとお願いすると、職人さんたちは面白がりながら、そこにあるやつ持って行っていいよ、と言ってくれるのだ。そこにはフローリングや角材の端材がたくさんあり、自分が持てるだけのものを持って帰らせてもらうことにした。

最初に話しかけたのは内装屋さんだが、ゴミを集めているぼくをみて、外装屋さんが声をかけてくれた。
どれくらいのサイズが欲しいんだい?
ぼくが長ければ長いほどいい、と伝えると、じゃあまた1週間後に来てくれと言ってくれた。それまでにとっておけたらとっておいてくれるそうだ。

というわけで写真のようにフローリングの端材がだいたい1畳分くらいと、30cmくらいの角材が5本手に入った。

ここからわかることは建設現場はたくさんのゴミが出ていることとも言えるし、今回のプロジェクトにおいて現場から物資をもらうことがかなり鍵になってくるように思えた。次回は外装屋さんから資材をもらうのと、他の地域もみていきたいと思う。

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