シャドーイングの効果的な方法

こんにちは。英語講師Taigaです。
今回はシャドーイングの後編です。前回のメリット解説に引き続き、今回はシャドーイングを行う方法を説明します。

シャドーイングを行うメリットを理解した上で行った方がモチベーションになるので、前回の記事もぜひチェックしていただければと思います。

前回の記事はこちら↓
シャドーイングとは?シャドーイングを行うメリットとは?

教材の選び方

シャドーイングを行う上で最初に重要なのが自分に適した教材を選ぶ事です。
教材と言っても有料の本等を初めから購入する必要はなく、まずはYoutube等で見つけられる物で十分です。

具体的にはTED talk、児童向けのアニメ等の動画、リスニング練習用の動画などがおすすめです。

その中から選ぶポイントは以下2つです。
1、スクリプトが手に入る物
2、スクリプトを読んで一回で8割ほど意味が理解出来るレベルの物

1、スクリプトが手に入る物
シャドーイングでは音声情報だけでなく、何と言っているかの正解が必要なため、その動画のスクリプト(原稿)は必須です。

Youtubeであれば、主に以下3つの方法があります。
①最初から字幕のふってある動画を選ぶ。
②字幕機能をオンにする。(自動生成の場合は間違いもあるので質は低い。)
③動画ページの三本線マークから「文字起こしを開く」の機能を使う。

2、スクリプトを読んで一回で8割ほど意味が理解出来るレベルの物
前回の記事で解説したように、シャドーイングの主な目的はリスニング力とスピーキング力の向上です。

それらを伸ばしたい時に、他の要素である高い語彙力や読解力、複雑な文法の知識が求められるとパニックになってしまいますよね。

実際に、TOPRAモデル(Type of Processing Resource-Allocation モデル)という理論があり、人間が同時に使える「認知資源 = 注意を向ける力のようなもの」には限界があります。

よって語彙のレベルが高すぎるとその意味を理解しようとする脳の働きが邪魔をしてリスニングやスピーキングへの効果が半減する可能性があるという事です。

何より、内容が難しすぎるとシャドーイングの重要点である「音についていく」事が極めて困難になります。

よってシャドーイングの教材は「あれ、こんなに簡単で良いのかな」と思うレベルが適しているのです。

ちなみに会話を格好良く出来るようになりたい方は、1人が話している動画ではなく、2人の対話の動画を選ぶと良いです。

シャドーイングの方法

シャドーイングは以下の順序で行うと効果的です。

1、意味の確認
2、パラレルリーディング
3、音声向上に注意を向けたシャドーイング
4、意味も意識しながらのシャドーイング

1、意味の確認

選んだシャドーイング教材の文章全体で分からない単語等を調べます。そうする事で後に意味を意識しながらシャドーイングをする時に楽ですし、語彙力アップも期待出来ます。

2、パラレルリーディング

文字を目で追いながら、シャドーイングをします。
教材の音声が5~7単語ほど読み上げたら、自分も読み始めます。

慣れてきたら、出来るだけ文字を見ないようにし、音声だけではついていけないポイントだけ目を文字に向けるようにすると練習効率が上がる事が見込まれます。

3、音声向上に注意を向けたシャドーイング

元々の音声に限りなく近くなれるように、各単語の発音・音の繋がり・イントネーション・強弱を真似してシャドーイングをします。

重要度でいうと、
イントネーション > 強弱 > 各単語の発音 > 音の繋がり です。
どの単語が強く読まれているか、文の最後はどんな音の高さで終わっているかを特に意識しましょう。単調な特徴を持つ日本語らしさを捨て、英語らしいリズムを身につける事が出来ます。

初めの内は発音に注意を向けるために文字を見ながら行い、慣れてきたら文字を見ずに完全に音声だけで行いましょう。

音声を真似するための方法としては、自分の声を録音して比較、分析する・人に聞いてもらいフィードバックを受けるなどが効果的です。

4、意味も意識しながらのシャドーイング

慣れてきたら、頭の中で意味を思い浮かべながらまるで自分が話しているかのようにシャドーイングをしましょう。

シャドーイングのその先へ

シャドーイングが出来るようになった教材に関しては、余裕があれば元の音声も文字も無しで完全に暗唱出来るまで練習すると良いです。

その時に、意味や状況を頭に思い浮かべながら行うと非常に効果的。

そうする事でそれらの表現が脳の中で自動化され、似たような状況になった時に頭に思い浮かびやすくなります。

【シャドーイング編】 完

今後も効果的な英語の学習方法を解説していきます。少しでもためになった方は、ぜひスキとフォローをよろしくお願い致します!


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