公開学級通信 #8
今回は、体育大会の取り組みについて、めんどくさい係の仕事をしてくれる子たちに向けた価値づけのために書いたものを掲載します。誰かがやらなければならないことを頑張ってくれる子たちが少しでも報われると良いなと思いながら書いています。
準備から・・・
今から7年前、私は違う学校で中学3年生の担任をしていました。教員になって8年目だったのにも関わらず、3年間学年を担任として持ち上がったのが初めてだったので、色々なことを試行錯誤しながら取り組んでいた記憶があります。実は当時、同じ学年で働いていた先輩が「毎日学級通信を発行されていた」ことを伺ったのです。折角のご縁なので、自分もやってみようと8年目にして初めて「毎日学級通信を発行する」ということを実践するようになったのです。それから今年で8年目になりますが、データの保存ミスや、機器のトラブル以外では毎日発行してきました。それ自体は私にとってもはや習慣のようなものなので、誇るつもりはありません。今日はふと思い出した、私にとって転機となった1年間の印象的な出来事を紹介したいと思います。
その年は私が一番若い学年団だったので、色んな仕事をさせてもらいました。当時は学年の生徒指導を担当していましたし、様々な場面で前に立つことも多かったように記憶しています。前々任校では文化祭の会場準備を3年生が担当することになっていました。その年はその準備の担当者が私だったのです。そんな話をぽろっと自分のクラスでしたところ、クラスの子たちが「それなら私たちでやろう!」と言ってくれたのです。前日の放課後に体育館に残り、シートを敷き、椅子を並べ、ステージを整えるのです。他のクラスは下校している人たちもいる中です。でも、クラスの中の誰も文句を言うことはありませんでした。それどころか、椅子の角度やズレにまでとことんこだわって、素晴らしい会場に仕上げてくれました。その年はたまたま合唱コンクールでも優秀賞を頂けたのですが、クラスの子たちが書いた感想には、「私たちの文化祭は前日の会場準備から始まっていました。そして、一番印象に残って楽しかったのはその前日準備でした。他の誰にも分からなくても、自分たちだけが分かるこだわりをみんなで共有できたのが最高でした。」とありました。同様の感想が1人や2人ではなかったのです。(何せ、成人式で出会って思い出話をしていると話題に上がるほどでしたから・・・。賞を獲ったことは覚えていませんでしたが💦)
さて、今日みんなに伝えたいのは、「昔のクラスが素晴らしかった!」ということではありません。ただ普通ならば「残ってする準備はめんどくさい」と言いたくなるところを、「祭りは準備から楽しまなきゃ!」と思えると、人生は楽しいのになぁということです。中学3年生ですから「ほかの人達は早く帰れるのに・・・」と思う気持ちは分かりますが、めんどくさそうに嫌々準備をしても、「祭り(学校行事)は準備から!」と楽しもうとしたって、きっと掛かる時間は変わりません。だったら、少しでも楽しい時間になった方が良いじゃないですか!
中学生のころの私がこんな考え方をしていたら、きっともっと人生は楽しかったはずです。勿体ないことをしたなぁというのが、当時の自分を振り返っての素直な気持ちです。
これから各係として体育大会や文化祭に関わってくれる専門委員の人達には感謝です。誰かがしなければならないことをやってくれるわけですから当たり前です。でもそれだけではなく、学校行事の前の準備という非日常を「楽しんで」くれると良いなぁと思っています。
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