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物語の始まりと終わり

すべての物語には、始まりと終わりがある。
 
それは「フィクションの世界=ファンタジーの世界」から、僕たちが「現実の世界」へと帰ってくる時に、必要となるものだ。その時には様々なギミック=仕掛けがある。
 
 たとえば、昔語りでは「とうい昔にあったけど」で始まるし、名探偵コナンのアニメは「オープニング・テーマソング」で始まる。それは、フィクションが始まったことを知らせる儀礼である。名探偵コナンのアニメの中では、殺人事件が日常的に起こるけれども、現実ではほとんど殺人事件は起きない。アニメが終わって「現実世界」へ帰ってくると、僕らはまた日常を生きていかなければならない。日常には学校や会社があり、楽しくも大変な日々を送ることになる。
 
 ファンタジーにとって大事なのは逃避ではない。「逃避からの帰還」が重要なのである。その時、「オープニング・ソング」や「エンディング・テーマ」が非常に大事になるのだ。
 
 僕たちは架空を生きる。リアルに接舷するフィクションは、時として自我を打ち破ろうとする。
 だから「物語の始まりと終わり」には、音楽という極上のクリエイションが必要となるのだ。

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