現代における交通安全の取り組み #3
これまでABS(#1)、横滑り防止装置(#2)について個人的な雑感を書かせていただきましたが、今回はその他の安全装備として代表的な「自動ブレーキ」について触れてみます。
自動ブレーキ(AEB : Autonomous Emergency Brake)
メーカーごとに仕組みは異なりますが、カメラやセンサーを利用して、衝突時の被害軽減を目的としています。ここで気をつけたいのが、あくまでも被害を軽減するもので、何もせずに車が止まるものではないという認識を持っていただきたいことです。
多くの自動ブレーキは、対象物との速度差が50km/h以内において回避あるいは軽減としていることから、依存した走行には適さないことをお解りいただけると思います。
しかしこの効果はとても大きく、追突事故が7〜8割減少というデータの公表があり、2020年の一斉義務化(日本、欧州を含む40ヶ国、アメリカ、中国は含まれず)に向けた動きは興味深いものです。
また、その特性を知らずに依存するのはとても危険なことなので、いくつか注意点を挙げますので、ご存知ない方は頭に入れていただくと良いでしょう。
以下の環境では要注意です。
・メーカーが規定した速度を超えて走行
・滑りやすい路面(雪道、雨天時)での走行
・夜間、激しい雨、逆光が強い時など人の目でも認識が難しい時
・急な下り勾配での走行
今回は自動ブレーキに触れましたが、その他には「車線逸脱警報」「ペダル踏み間違え防止装置」等もあります。
さて次回は【自動運転】をテーマにしますが、最近問題となっている誤操作やお年寄りによる重大事故にも触れようと思います。