KOBELCO CUP 2024 U17近畿が2連覇！！

近畿の優勝で幕を閉じた「U17の部」決勝リーグを振り返る。

◯試合結果

U17近畿 21-7 U17九州

近畿は力強いFWとSO杉山祐太朗（京都工学院）を中心とした質の高いBKで押し気味に試合を進行。
九州もディフェンスで粘りをみせるが、
近畿は前半6分にラインアウトモールを押し込んでFL島﨑壮汰（大阪桐蔭）がトライ。
14分には自陣からFB井上将悟（常翔学園）がブレイクしてビッグゲインを創出すると最後はWTB林宙（京都工学院）がトライ。前半は14-0。
九州もしのぎながらアタックの時間をつくるも、近畿のディフェンスが堅く、プレッシャーを受けて崩せず。
スコアが膠着するなか、近畿は後半16分にBKの上手い展開からSO杉山、WTB坂田弦太郎（天理）とつないで最後は途中出場のFB廣畑汰南（熊野）がトライ。21-0とする。
九州はラストワンプレーでCTB半田悦翔（東福岡）がブレイクし、FB高野恵次郎（小倉）が走り切ってトライを返すも及ばず。
快勝の近畿は次戦の関東戦で優勝を狙う。

U17近畿 21-5 U17関東

九州戦に引き続き、快勝を実現した近畿が見事に2連覇を達成。
前試合同様に相手を押し込む近畿は、
前半15分、ゴール前スクラムからCTB東佑太（東海大大阪仰星）の前進を起点に最後はFB井上将悟（常翔学園）が飛び込んで先制トライ。
さらに前半終了間際には敵陣でのアタックでCTB東のオフロードパスからWTB林宙（京都工学院）が走り切ってトライ。
前半は14-0。
相手ディフェンスに苦しみ、なかなか光明を見いだせない関東は後半4分、相手ボールをインターセプトしたSO大門歩瑠（流経大柏）がそのまま走り切ってトライ。9点差に迫る。
それでも近畿は直後にラインアウトからのアタックでSO杉山祐太朗（京都工学院）の内返しにWTB坂田弦太郎（天理）がブレイク、サポートした途中出場のSH日比野陽穂（報徳学園）がトライを挙げて、貴重な追加点。
その後、関東が何度もインゴール手前に迫るが、近畿が献身的なディフェンスでやらせず。関東は迫れず、及ばなかった。

近畿は力強いFWと展開力のあるBKが推進力のあるアタックを実現。加えて、ディフェンスが堅く、相手にプレッシャーをかけ続けて相手を苦しめた。九州と関東のゲームがトライの取り合いとなった点からもこの2チームを封じた守備力の素晴らしさが伺える。
決勝リーグ2試合でもその実力は遺憾なく発揮され見事に優勝を果たした。

U17九州 35-26 U17関東

トライの取り合いを制した九州が2位。
関東が敵陣深くでフェイズを重ねて最後はHO堂薗尚悟（桐蔭学園）がねじこみ、いきなり先制トライ。
九州も直後にインゴール手前に迫ると近場を突いてNo8須藤將一（東福岡）がトライを挙げて、GKも決まり同点とすると、
次のプレーで自陣から上手くつないでWTBサナイラロコトゥイブナ（大分舞鶴）が抜けて決定機となると最後はFB高野恵次郎（小倉）がトライをマークし勝ち越しに成功。
それでも関東は連続アタックで迫り、WTB池田健心（國學院栃木）のランなどで前進すると、LO長野快音（流経大柏）がトライ。
リードが2点となった九州は14分、敵陣で連続アタックをみせると、最後はCTB吉廻温真（早稲田佐賀）がブレイクして突き放すトライ。
しかし、関東はCTB福田恒秀道（國學院栃木）とSO大門歩瑠（流経大柏）のランで前進すると、最後はFWで近場を突いてLO吉澤輝（國學院久我山）がトライ。
点の取り合いとなったゲームは、前半21-19で九州がリード。

後半は早々に関東がLO吉澤のトライで逆転に成功。
九州はターンオーバーからSO草場壮史（筑紫）のランをサポートとしたSH黒岩稜（大分東明）がトライを挙げてGKも決まって再びリードを奪うと、10分にはNo8須藤が力強いキャリーでトライをマークし突き放す。
その後も激しいボールの争奪戦が続くが、互いに要所を締めてスコアは動かず。九州は終了間際の相手の猛攻も凌いだ。

◯PICK UP

【U17近畿】
SO 杉山祐太朗（京都工学院）
高い質を誇るチームを抜群のプレーメイクで牽引し、優勝を実現。全てのスキルが高く、自らも局面を打開できるまさに何でもできる司令塔。熊本から京都工学院に進み、1年時から司令塔を務める。今年5月の府総体ではライバル京都成章に59-8で大勝。全国セブンズではプレート優勝に貢献した。
CTB 東佑太（東海大大阪仰星）
タレントが揃うBK陣でも一際存在感を放った。鋭く、力強いアタックで好機の創出を連発。関東戦ではトライにつながる貴重な働きぶりを披露。鋭い突破と思いっ切りのいいタックルが持ち味。2年生ながら高校日本代表候補入りを果たしいる世田をリードする選手。東海大大阪仰星では1年時から試合出場に絡み、昨季の花園準々決勝にて途中出場で2トライを挙げたのは印象的。中学時代は大阪府中学校代表として全国ジュニアに出場。
WTB 林宙（京都工学院）
力強いランニングで全試合でトライをマークし、チームの得点源として機能。エッジのディフェンスでも貢献した。京都工学院ではCTBを務め、杉山とともにBKを牽引する。今年5月の府総体京都成章戦では突破を連発する出色の出来で大勝を実現。先の全国セブンズでも活躍を披露。
LO 城内佳春（天理）
接点での力強さが際立ち、攻守にパワー溢れるプレーで存在感を放った。中学時代に神奈川県スクール代表として全国ジュニアに出場。天理では入学直後のサニックスワールドユースに登場するなど期待感漂ったが、その後は怪我などもありチームでの主力定着には至らず。今大会にて全国レベルの実力を示した。
FB 廣畑汰南（熊野）
全国でも上位に食い込む強豪校の選手がひしめくなか、和歌山県で唯一の選出。SO、CTB、FBなど各ポジションを高いレベルでこなす万能選手。視野が広く、キックも上手い。九州戦では途中出場で貴重なトライをマークした。

【U17九州】
SO 草場壮史（筑紫）
スキルの高さに、力強い仕掛けも魅力の司令塔。攻撃力の高いBK陣を牽引。関東戦では推進力のあるランでトライを演出した。中学時代は全国ジュニアの福岡県代表に選出。筑紫では1年時から10番を背負う。今年5月の県大会では準決勝にて24-36と東福岡に肉薄した。
CTB 吉廻温真（早稲田佐賀）
サイズもあり、左足から繰り出すキックも多彩。状況判断もよく、総合力の高いインサイドセンター。攻守にコンタクトも強い。関東戦では力強いブレイクでトライをマーク。成長著しい早稲田佐賀にて1年時から主力を担う。先の全国セブンズでも出色の活躍をみせた。中学時代は東京都スクール代表として全国ジュニアに出場し、大会優秀選手に選出。
FB 高野恵次郎（小倉）
抜群のラン能力と決定力、一対一のタックルの強さ、好キックでチームを後方から支えた。万能さが抜群のフルバック。決勝リーグでは2試合ともトライをマークし、ディフェンスではチームの危機を救った。小倉では今年5月の県大会にて久しぶりのベスト4進出に貢献した。中学時代は福岡県代表として全国ジュニアで活躍。

【U17関東】
LO 吉澤輝（國學院久我山）
献身的な接点で、攻守に効いた働きをみせてチームを支えた。点の取り合いとなった九州戦では途中出場でトライを挙げるなど目立つ活躍を披露。囲まれても前進できる力がある。中学時代は東京都スクール代表として全国ジュニアに出場。國學院久我山では今季より主力を務める。
SO 大門歩瑠（流経大柏）
視野が広く、周囲を生かすプレーメイクが光る司令塔。スペースを突く仕掛けもいい。有力選手揃う関東で10番を背負い、ゲームコントロールを担った。中学時代は千葉県スクール代表として全国ジュニアに出場し、大会優秀選手に選出。流経大柏では今季より主力に定着し、6月の関東大会Bブロック決勝ではサヨナラDGを沈め、優勝に貢献した。
CTB 福田恒秀道（國學院栃木）
もはや説明不要の実力で、優秀な選手が揃う当大会でも「違い」をみせて抜群の存在感を示した。特に九州戦では巧みな前進が光り、何度も好機を演出し相手を苦しめた。ジュニア時代から超有望選手で國學院栃木では1年時からレギュラーを獲得。先の選抜大会でも出色の出来を披露し、ベスト4進出に貢献した。

◯登録メンバーと予選リーグの結果

U17近畿

【予選リーグ】
　48-0 U17東北
　59-0 U17北信越

PR 古澤晴也（常翔学園）
PR 加藤瑠絃（京都工学院）
PR 春名倖志郎（京都工学院）
PR 藤井威吹（御所実業）
HO 津村晃志（御所実業）
HO 米本啓太朗（京都成章）
LO 泊晴理（大阪桐蔭）
LO 城内佳春（天理）
LO 酒井結仁（大阪桐蔭）
FL 上原大尚（報徳学園）
FL 島﨑壮汰（大阪桐蔭）
FL/HO 押野虎太朗（御所実業）
No8/LO 竹崎司（大阪桐蔭）
SH 元橋直海（常翔学園）
SH 日比野陽穂（報徳学園）
SO 杉山祐太朗（京都工学院）
CTB 東佑太（東海大大阪仰星）
CTB 手崎颯志（大阪桐蔭）
CTB 廣畑汰南（熊野）
CTB/WTB 林宙（京都工学院）
WTB/CTB 坂田弦太郎（天理）
FB 井上将悟（常翔学園）
FB 南川祐樹（京都成章）

U17九州

【予選リーグ】
　26-5 U17中国
　39-7 U17四国

PR 勝又篤（東福岡）
PR 溝邉享仁（福岡工業）
PR 武田粋幸（東福岡）
PR/HO 田中俊毅（長崎北陽台）
HO 大石琢登（筑紫）
HO/PR 秀島聡太郎（佐賀工業）
LO/FL 中遼太郎（修猷館）
LO/FL 古澤将太（東福岡）
LO 佐野琉星（東福岡）
FL 内田瑛佑（東福岡）
FL 山口貴生（長崎北陽台）
No8/HO 須藤將一（東福岡）
No8 山崎圭介（早稲田佐賀）
SH 松野力也（東福岡）
SH 黒岩稜（大分東明）
SO 草場壮史（筑紫）
CTB 吉廻温真（早稲田佐賀）
CTB 半田悦翔（東福岡）
CTB 濱田琉斗（大分東明）
WTB サナイラロコトゥイブナ（大分舞鶴）
WTB 平尾龍太（東福岡）
WTB/FB 田中勝斗（大分舞鶴）
FB 高野恵次郎（小倉）

U17関東

【予選リーグ】
　75-0 U17北海道
　36-5 U17東海

PR 喜瑛人（桐蔭学園）
PR 吉田虎太郎（東海大相模）
PR 岩崎壮志（早稲田実業）
PR/No8 阿部太飛（東海大相模）
HO 堂薗尚悟（桐蔭学園）
HO 藤浪成那（國學院久我山）
LO 笹部隆毅（東海大相模）
LO 吉澤輝（國學院久我山）
LO 長野快音（流経大柏）
FL 中村悠稜（東海大相模）
FL/No8 前鹿川雄真（桐蔭学園）
FL/No8 吉田頼生（桐蔭学園）
FL/No8 久間恒太（國學院久我山）
SH 渡邉幹太（目黒学院）
SH 菅沼直樹（山梨学院）
SO 大門歩瑠（流経大柏）
CTB 福田恒秀道（國學院栃木）
CTB 中尾思（東海大相模）
CTB 根岸悠羽（國學院栃木）
WTB 池田健心（國學院栃木）
WTB 宮下隼（國學院久我山）
FB 高梨太吾（流経大柏）
FB 中村理応（目黒学院）