”代わり映えしない明日をください”
今日もなんて事のない1日だった。
いまは暮れる空を見ながら、特売の煎餅をぼりぼりと齧っている。
オリンピックが始まったし、
今夜はテレビでモーグル見ようかなあなどと思いながら。
ああ、毎日が退屈で平穏無事。これほどありがたいことはない。
宇多田ヒカルの「あなた」という歌に
”多くは望まない 神様お願い
代わり映えしない明日をください”
という歌詞がある。
この歌はお子さんとの毎日を歌ったそうだ。
毎日何かしら問題が発生する子どもとの暮らしを思い返すと、
”代わり映えしない明日をください”が切実に胸に響く。
いま、自分の人生はそろそろ黄昏時で、
また違った意味で”代わり映えしない明日”は宝物だと感じる。
細々と仕事をして、好きなアニメを見て、面白いマンガや小説を読んで、
友だちとLINEしてという、”代わり映えしない明日”。
ああ、このうえなく幸せでかけがえない。
たいしたことのない、冴えない人生だったなと思うけど、
もう大きなことは望めないし、望んでもいない。
下手に宝クジにでも当たったら、翌日には癌が発症しそうだ。
幸と不幸は、いつも代わりばんこにやって来るんだから。
昼におでんを煮ておいたので、晩ごはんのしたくも終わってる。
さてもう、お風呂に入ってビール飲んじゃおっかな。
あっ、お風呂入れてる間に「ヴァニタスの手記」見ようっと。
どうか、どうか、明日も”代わり映えしない明日”ですように。
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