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Jリーグマッチレビュー⑤J1第3節横浜FMvs清水【強力アタッキングvs強力プレッシャー】

さあ、今回は日産スタジアムで行われたJ1リーグ第3節、横浜F・マリノスvs清水エスパルスのマッチレビューを書いていきます。
伝統の「オリジナル10」の対決。今季は両クラブともに30周年の節目の年。ちなみに今季の2度目の対戦は国立競技場で行われます。
この対決は近年マリノスが優勢気味。清水は日産スタジアムで3年ぶりの勝利を狙う。ちなみに私の日産スタジアム参戦は前回勝利したその3年前の夏以来。

小机駅から日産スタジアムまでの道には30周年の歩みが。
こちらは開幕年かつ、私が生まれた1993年。マリノス君が屈強
2001年。マリノスケが増えた。
中村俊輔や、今やFC東京のイメージが強い石川直宏もいる
マリノス君が清水ゴール裏へ。総選挙1位の貫禄
マリノスケ。相変わらず元気いっぱい
記念写真用の対戦カードのボードは自分で持ってくるスタイル
今年の開幕戦で初披露となったマリノスケの妹、マリン。帰国子女らしい。
それにしても白い。元気っぷりも兄譲り。
そしてあなたもそれ持ってくるんかい

今日の私の観戦ユニフォーム

2022 2ndユニフォーム(㊲高橋大悟・PUMA)

偶然なんですけど、今日は別のユニフォームにしようとしていたんです。そして準備して家を出ようとしたらちょうどこのユニが届きまして(笑)慌ててタグをはがして着ていきました。

今年の清水のユニフォームは3枚。いつものオレンジ+地球儀を施したものを基調とした1st、例年であれば白を基調とした2nd、となるんですが今年は30周年ということもあり、こちらの「S-PULSE DEEP SEA BLUE」をテーマとしたのが2ndユニフォームとなりました。今年はあえて1stを買わずに、これがかっこいい!と思って2ndから先に注文しました(お金が溜まったらオレンジも買いたいけど)。
選手セレクトは北九州で大きく成長を遂げて帰ってきた高橋大悟に。そろそろスタメンでも見たいところです。

本日のスターティングメンバーと見どころ

横浜F・マリノス

予想フォーメーションは4-3-3。
前節との変更点は最終ラインが4人中3人。エドゥアルド、小池裕太がリザーブへ回り、出場停止明けの岩田智輝、そしてプロ初先発の角田涼太朗を持ってきた。左SBは永戸勝也が2試合ぶりの先発。
中盤には山根陸がリザーブへ回り、小池龍太が藤田譲瑠チマとダブルボランチ。トップ下には町田へのレンタルから帰還した吉尾海夏が初スタメン。
前線は前節2発の西村拓真がトップ下からCFの位置へ。左には宮市亮、右にはエウベルが入る。

リザーブは前線が強力な駒揃い。山形からレンタル復帰の樺山、開幕戦から結果を残したアンデルソン・ロペス、2019年MVPで王者川崎相手の2発で復活の狼煙をあげた仲川輝人と揃えてきた。

ACLとの兼ね合いで、リーグ戦5連戦の過密日程の最終戦となる。2戦目ではリーグ王者川崎を倒すも、先週の柏戦は🟥を二人出し敗れ、波に乗り切れず。それでも、今週の神戸戦では18歳の山根陸、仙台から移籍の西村拓真を抜擢し見事に結果を残して勝利。いい流れで清水戦へ挑む。

注目選手は宮市亮。昨シーズン途中に長い海外生活から帰ってきて前節ついに初スタメン。今節も引き続きスタメンに名を連ねた。若くしてプレミアリーグをドリブルで沸かせた男も早29歳。マリノスでもう一花咲かせるか。

清水エスパルス

予想フォーメーションは4-4-2。
前節との変更は2列目の左サイドが山原玲音から中山克広へ。静岡ダービーでは見事なカットインからのミドルで決勝点を決めた男の再びの活躍なるか。
リザーブは栗原イブラヒムジュニアが外れ、井林章が入った。怪我人続出の苦しい台所事情ながら、勝ち点3を狙う。

ここまではリーグ戦1勝1分、ルヴァンカップ2分と負けなしで来ている。リーグ戦の前節は静岡ダービーで勝利を収めたが、9人になった相手から追加点を奪えないなど、決定力不足に課題が残った。怪我や調整不足で前線の駒不足が否めない中、効率よく得点を重ねたい。
今週のルヴァンカップは引き分けに終わったが、新加入の神谷優太が直接FKを沈めた。ダービーでもアシストを決めた男の連携は深まっている。

注目選手は鈴木唯人。リーグ戦2戦連発と好調で、日本代表の森保監督からも注目される存在に。マリノスの高いラインを持ち前のドリブルとスピードで突破することができるか。

前半

開始から予想通り、ホーム横浜FMがボールを回していく展開。6分に初先発の吉尾海夏のシュートは権田修一がファインセーブ。17分には松原健のクロスからエウベルがネットを揺らすもオフサイド。23分には小池龍太のボールカットからまたもエウベルが狙うも権田に阻まれる。
清水はサイドからの形は作るも、前線にボールが収まらず、相手を脅かす場面はほとんど見られなかった。
ゲームが動いたのは32分。ボランチ起用の小池がエリア手前でボールを受けると逆足の左に切り替え、エリア内に侵入して見事なコントロールショット。綺麗な弧を描きネットに吸い込まれ横浜FMが先制。
さらに43分、受け身になって下がり気味にボールを回す清水に対し、権田からのバックパスをもらった立田悠悟に吉尾海夏が猛然と足を伸ばしてプレス。吉尾に当たってそのままゴールに吸い込まれた。清水に取ってはお粗末な失点。このまま2-0と横浜FMが圧倒して前半を折り返す。

後半



前半全くいいところがなかった清水はベンジャミン・コロリに替えて岸本武流を投入し、そのままFWの位置へ。横浜FMは噛み合っていなかった宮市亮を下げて本来SBの小池裕太を左WGに起用した。
後半もペースは横浜FMペース。13分には清水のクリアボールをカットしてから見事にボールを回しエウベルが押し込み一度はゴールが認められるも、その前のボールカットがVARにより覆りゴールとはならず。
清水は高橋大悟、滝裕太と攻撃のカードを切り、疲れが見えてきた横浜FMのゴールに迫る。25分には岸本が裏へ抜け出すもシュートは枠上。46分には右からのクロスに岸本のヘッドも横にそれた。そのまま試合は終了。点差以上の圧勝で横浜FMが勝利を掴んだ。

ざっくり感想

横浜F・マリノス

「さすがのチーム力」と言わざるを得ない、点差以上の力の差と完成度を見せつけた。
光ったのは「抜擢」「初先発」の男たちだ。2発ともそれが当てはまり、本職のSBではなくボランチ起用の小池龍太が先制ゴール。そしてレンタル復帰後初先発でトップ下に入った吉尾海夏が追加点。前節に初先発で2得点を決めた西村拓真もそうだが、「誰が出ても強い」層の厚さが結果に明確に現れていることは、マスカット監督の思い切った采配・日頃のトレーニングの賜物だろう。
そしてもう一人、CBで初先発となった角田涼太朗の働きが私は印象的だった。昨シーズン、本来であれば今季からの新加入であったが前倒しして横浜FMに加入するも、1試合のみの出場に。ターンオーバーでの今回の先発であったが、クリーンなボール奪取と落ち着きっぷりが素晴らしかった。前半は対峙するコロリにボールを収めさせず、後半は絶好調の鈴木唯人のドリブル突破をノーファウルでインターセプトするなど出色の出来。このままCBのレギュラー争いに割って入ってもおかしくないだろう。

清水エスパルス

終始押し込まれ、ここまで公式戦無敗の良さが全く出せない完敗だった。プレッシャーをかける戦いや、横浜FMの高いDFラインの背後をつく動きも不発で、バックパスも目立った。負傷者・調整遅れでの層の薄さが逆に層の厚い相手によってあらわになってしまった印象だ。今回の負けからいかに切り替えられるか、昨シーズン同様3節での初黒星から違うところを見せたい。
2失点は喫したものの、ファインセーブが光った日本代表GKの権田修一、後方からのロングフィードでチャンスを生み出し、後半は守備でも修正した鈴木義宜は高評価。一方で痛恨のクリアミスで反撃ムードをふいにした立田悠悟、序盤から前線でボールが収まらなかったベンジャミン・コロリ、本職のSBではないFWのポジションだったが、途中投入での数回のチャンスで枠にシュートを飛ばせなかった岸本武流は厳しい評価にならざるを得ない。

MOM

小池龍太(横浜FM・DF)


過密日程の中で驚きのボランチ起用となったが、左足のコントロールショットと豊富な運動量で勝利の立役者に。後半には本来のSBに戻り無失点でゲームをクローズさせた。ACLも控えるチームの中で、戦術オプションを広げたという意味でも大きな活躍と発見であり、質の高いプレーを続けた。

ちょっとずつ、元に…な光景

試合前日のこと。
横浜FMのマスコット・マリノスケがこんなツイートを。

直接触れ合う、までは行かないものの、近くで見られるということなので、日産スタジアムのスタグルの豪華さも堪能するのも含めて、ちょっと早めに家を出た。ちなみに、最近横浜FMはマスコットが増えまして…ちょっと羨ましい。

揃い踏み
かなり活発に動いてくるマリン
地味にマリノス君の日産のボードあるのすごい


コロナ禍になってから敵味方関係なく触れ合うことは申込み制のイベントの例外はあれど、まだできていない。でも一定の距離があった中で近くで触れ合えるイベントは、徐々に増えてきた印象だ。三ツ沢のときのヴィヴィくんの遠征もそう。そしてスタンドからサポーターに向かって愛想を振りまくマスコットの時間の長さは、逆にコロナ前より増えた気がする。マスコット好きの私としてはありがたい。
私的なゴールはやはりチャントが歌えるようになることだが、ちょっとずつもとに戻りつつある日常が、敗戦の傷を少し癒やしてくれた日曜の昼下がりであった。


試合結果

横浜FM2-0清水
【得点】
【横浜FM】小池龍太(前半32分)、吉尾海夏(前半43分)

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