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エッセイ

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人生の話、フリーランスの話、広告コピーの話まで。TAGOの日々のできごとや考えを綴った文章。
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2019年3月の記事一覧

一文も、一生も、やわらかく。

「やわらかい人」が好きだ。ここでいう「やわらかさ」とは、相手を受け止められる柔軟性(懐の深さ)のことだ。受け止めるというより受け入れるという方が正しいかもしれない。そういう人との時間は居心地が良い。それは「一緒にいるのが楽」だということだ。何かを押しつけないし、会話が途切れても怖くないし、素の自分のままでいられる人。極端に言えば、一緒にいる時にこちらがアクビをして眠そうな顔で鼻くそをほじっていても、笑って気にしない人だ。(いや、鼻くそは気にしろ) これは、文章にもあてはまる

27歳の地図。

27歳。 あの頃、 名刺に「コピーライター」と 入っていることだけが、 自分がコピーライターであることの 証明だった。 野暮ったくて、業界に疎くて 垢抜けなくて、傷つきやすくて。 でも、自分なりに 必死に生きていたと思う。 とにかく、あせっていた。 何にあせっているのか 自分でも整理できていなかった。 だから、そんな自分を打破する 努力の仕方もわからなかった。 ただはっきりしていたのは、 このままでは ダメだということだけだった。 小さな世界のひきこもり。 ブレー