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2021 J2リーグ第41節 ツエーゲン金沢 VS モンテディオ山形 レビュー 2019verの金沢

ホーム最終戦。降格争いの最中ではあるが、誰かとお別れしなければいけない季節でもある。試合の二日前に発表されたのは、J3の優勝から8年間金沢を支えてきた作田裕次引退だった。

突然、という訳でも無い。近年出場機会がめっきり減った。今年34歳。サッカー選手(プロ)の平均引退年齢が26.9歳(その後もカテゴリーを下げて続ける選手も多い為、実際の引退とは異なる)である。この歳まで地元でプロを続けられる事は、本人のコメントを見てもわかる通り「思っていなかった」だろう。作ちゃんのような選手がいてくれる事は我々にも幸せな事だった。

コロナ前の安原での練習中に、柳下監督にマンツーマンで指導を受けている作ちゃんを見て、「ベテランでもあんなに真面目に練習に取り組むんだから若手は手を抜けないだろうな」と思った。誰もが模範とし、誰よりもストイックな男、それが作田裕次だ。

僕はツエーゲンに強くなって欲しいと思うと同時に、ホームグロウンという制度が無くても地元出身の選手を多く排出して欲しいと思っている。それが石川県のサッカー環境が良くなる最善の道だ。その先頭に立った作田裕次を誇りに思う。

作ちゃんの誕生日は12月4日。最終戦の京都戦の前日だ。引退の最後の良い思い出になるように精一杯応援しよう。自分がどこにいようとも。

スタメン

金沢

大谷くんが外れ力安くんが入った。前節途中からFWの位置に入った嶋田くんが今節は初めから2トップの一角に。

山形

熊本・藤田がOUTで瀧澤・岡崎がIN。瀧澤くんは何と今季初出場となった。前節・栃木戦でも約半年ぶりのスタメン出場・小野寺くんに憂き目に遭わされている。あれ?東京V戦も新井くんが初先発だったな。思わぬ相手に苦戦の我が軍。知ってるけど(苦笑)

動画の補足

時間のある方は覆面のおっさんの話している動画をごらん頂きたい。以下は動画では触れなかったが、金沢の守備時は2019年のそれに似ていた。

敵CBから敵SBにボールが渡るとトリガーオン。

相手をFWとSHで挟み込む
同時に中央へのパスコースを切る
ボールホルダーを常に挟み込む意識で守備
SB-CB間に入り込ませないようにボランチが
SBの後方へ。SBが抜かれた時の支援も
相手FWには常に数的優位を
ボールと逆側のSBはもしもの
時に備えFWとマーカーの中間に

細かい動きはまだあるが、大まかには以上の事を意識する事で山形に先制点を与えなかった金沢。前半はサイドからのクロスが多かった山形。後半からヴィニシウスさんのボールキープを使いだしたが、そんな中でも集中力を切らさず守った。

そしてボールを奪ったら、後ろもしくは横にいるフリーの味方にパスを出し、前にボールを蹴り出しカウンターを狙う。

あれだけ早く鋭いカウンターはルカオ・陸次樹でも見られなかった。僕の感覚では垣田・山根以来の「刺さり具合」だった。

スタッツ

大宮戦では大谷くんが、愛媛戦では平松くんが、そして山形戦では瀬沼くんがドッピエッタ。琉球・東京V・栃木と痛い敗戦が続いてしまったが、この2019バージョンのサッカーが集中して出来れば、京都戦でも必ずや良い結果がもたらされる。

山形戦の勝利で少し状況は好転したが、自力で残留を決める為にも、泣いても笑ってもあと1試合。転売屋に席を奪われようがDAZNで強い気持ちで我らの応援を届けるぞ。運命の日まであとわずか。




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