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「配属ガチャ」 当たり?外れ?

こんにちは。タガックスです。
「採用担当者が考えていることも知ってほしい」シリーズ7回目です。
 
季節は春を迎え、この1か月は街中でスーツを着た新入社員と思われる若者をよく見かけました。
一方で、入社まもなく退職してしまう新入社員の話題がニュース等を賑わせていました。内定時と条件が違った、仕事の内容が合わない、先輩や上司と馴染めそうにない、などなど退職理由は様々です。
 
その中でも個人的に興味深いと思ったのが「配属ガチャ」という言葉。
入社後に決まる配属先の部署や勤務地のことを、開けてみるまで中身がわからないカプセルトイに例えた言葉です。この配属ガチャに外れた(=希望の部署、勤務地に配属されなかった)ことが、退職理由となるケースがあるようです。
 
私がこれまで関わった新卒採用業務の中でも、希望する部署で働けるか、希望する仕事に携わることができるか、という点を強く気にする学生さんは一定数お会いしました。就職にあたって仕事の内容を調べ、OBOG訪問をし、しっかり考えた上で「●●をやりたい!」という気持ちを持つのはとても素晴らしいことです。ですが、その思いが強すぎて「●●しかやりたくない!他の仕事には興味ない」という思考になってしまうのはちょっと勿体ないと感じていました。
なぜなら、希望している仕事の内容が、必ずしも自分のイメージ通りとは限らないからです。
例えば・・・
 
『希望する仕事が、自分のイメージ通りの仕事とは限らない』
就職活動(特に新卒)で情報収集をする際には、仕事の「良い面」の方が伝わりやすいです。
社会人が就職活動中の学生さんに「仕事の話を聞かせて貰いたい」と言われたら、おそらく仕事のいい面を中心に話すのではないでしょうか。「私の仕事はこんなに酷くて…」と愚痴を延々こぼす人はあまりいないはずです。
ですが実際は、どんな仕事にも良い面も辛い面もあります。仕事にやりがいを感じている人は、辛いことをどこかの段階で克服していたり、経験を積むことで仕事のネガティブな面にもうまく対処できていたりする場合があります。
そのような点に気付かず、良い面ばかりをみて理想を膨らませ過ぎていると、いざ仕事に携わった際に「こんなはずではなかった」と感じてしまう羽目になってしまいます。
 
『同じ職種でも、業界や企業によって進め方やポリシーが異なる』
営業の仕事を例に取ると、ひとことで「営業」といっても、そのスタイルは様々です。扱っている商材・サービスの種類、顧客の属性、業界の慣習等によって、仕事の進め方やコミュニケーションの取り方、重要視するポイント等は変わります。
「お客様とじっくり向き合って、納得のいく提案したい」と考えていたとして、入社した会社が「とにかく数多くの顧客にアプローチして、効率よく案件を進めて行く」という方針だった場合、思い描いていた希望とは程遠い方針のもとで仕事をすることになります。
 
だからこそ、初めから「この仕事しかやりたくない」と決めつけるのではなく、長いスパンで将来を考えて、いろいろチャレンジながら自分の活躍する場所を見つけてもらいたいと思っています。未来のある若い人にはなおさらです!

今年、街で見かけた緊張の面持ちの新社会人たち、苦労することもたくさんあると思いますが、いろいろな経験をしてキャリアを築いてほしいです。陰ながら応援しております。


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